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佐藤寛太の偏愛主義でいこう!

2023年夏、インド旅行記<渡航直前編>

月2回連載

第36回

この夏、インドへ1カ月間のひとり旅に向かった寛太さん。今回はその訪問記をお届けします。実は出発の直前と、帰国してからと、両方のお話をお聞きしていますので、インドに行く前は何を思っていたのか、そして実際にはどんな旅になったのかを続けてお届けします。まずは前編として、渡航前の率直な気持ちを語ってくれたインタビューからお楽しみください!

役者って不安定な仕事だから、突然ぽっかりスケジュールが空いたりすることが結構あります。去年から今年は『正欲』の他にもいい作品や監督、役者さんとの出会いがあったのですが、初夏から夏に長い休みが取れることになりました。帰省して山に登って、次に実行に移そうと思ったのは、インドへの旅行。20代前半のときにアメリカに1カ月行った以来の長期の海外なのですが、きっと自分の中にもあの頃とはまた違う考え方の蓄えがあると思うんです。それを旅行先の土地で生きている人や、自分と同じように旅行に来ている人たちとも話して、共有してみたい。そう思ったのがインドに行ってみたいと思った一番の理由かもしれません。

この仕事をしていると同業者と集まることが増えるし、地元からの友だちも何人かいるとはいえ、よく会う顔ぶれは変わらなくなってきます。日本とはまったく違うカルチャーや考え方を持っている人たちに会って、どういう価値観で生きているのか、どんな経済圏でお金をどういう風に捉えて暮らしているのか、そんなことを聞いてみたいなと思いました。

インドにはたくさん有名な観光地もあるし、見ておいた方がいい場所もあると思います。でも僕はいいホテルに泊まって観光地をいくつか回るよりも、ひとつの場所にできるだけ長く滞在してみたい。1カ月で2都市を予定していて、まずはニューデリーから電車で8時間で行けるバラナシを訪れる計画を立てています。あとはラダックというチベットの文化が感じられるところ。空港が標高3000メートルにあるような土地で、住んでいる人たちの顔も日本人に近いと聞きました。ヨガの聖地にも行ってみたいけど、そこは結構遠いのでまた次回かなと思っています。

こんな感じで計画を立てているのですが、あえてまだ初日のホテルしか予約していません。インドに行った人が結構周りに多いからいろいろなことを聞く機会に恵まれるんですけど、みんな口を揃えてインドでは日本では考えられないような面白いことが起こるよ、って言うんですよ(笑)。計画を立てすぎるとイライラしちゃいそうだから、予想外のことが起こるなんて楽しそうだ!って気持ちで心の赴くままに行こうかな、と。今のところはざっくりバラナシに5日前後、残りの20日くらいはラダックに滞在する予定で、もっとそこにいたくなったら移動せずに過ごそうと思っています。

バラナシもガンジス川のほとりにある観光地なのですが、聞くところによると放浪好きの人たちが集まっているらしくて。長く滞在している海外のバックパッカーの方も多いみたいなので、価値観に触れられる機会があったら面白そうだなと思っています。そもそもバックパッカーの定義がよく分かっていないのですが、僕もバックパックひとつで1カ月くらい旅をするから、バックパッカーの仲間入りなのかな?とか思いながら、腹だけ壊さないように気をつけて過ごします。絶対に壊すと思いますけど(笑)。

仕事をしているといろいろな発見があって、もちろん現場ごとに思うこともたくさんあります。でも人生全体の蓄えみたいなものを考えたときに、働き方について考えてしまうときもあって。ぐわーって思いっきり働く時期もほしいけど、それだけでいいのかな?と思うんです。もしかして1年間ずっと役者として働くんじゃなくて、他の時期は畑を耕したり、何なら撮影に行く前に午前中だけアルバイトをしてもいい。そっちの方が人間っぽい生き方かもしれないし、自分とはまた違った感性を持つ人たちに出会う可能性が高まるからお芝居も変わってくるんじゃないかな、と考えたりもします。

そんなきっかけを求めて選んだ行き先が、今回はインドです。すごく行きたいかと言われたら、そうでもないんですよ(笑)。あ、行くんだ俺、みたいな感覚だから、呼ばれているのかもしれないです。

それとインドには気力と体力がある年齢で行った方がいいよ、ってめっちゃ言われるから、アラスカと迷いながらもインドにしました。星野道夫さんが大好きなのでいつか訪れたいと思っていますが、星野さんの本にはアラスカに住んでいる人たちは夏の間は忙しいと書いてあったので、違う季節に長期滞在して働いてみたい。まずはインドに行ってきます!

取材・文:細谷美香
撮影:mitograph
ヘアメイク:KOHEY

プロフィール

佐藤寛太(劇団EXILE)

1996年、福岡県生まれ。2015年に劇団EXILEのメンバーとなり俳優活動を開始。主な出演作に『恋と嘘』『わたしに××しなさい!』『DTC-湯けむり純情篇-from HiGH&LOW』『家族のはなし』『走れ! T校バスケット部』『jam』『今日も嫌がらせ弁当』『いのちスケッチ』『花束みたいな恋をした』『軍艦少年』『Blind Mind』(以上映画)、『探偵が早すぎる』『駐在刑事』『僕の初恋をキミに捧ぐ』『おやすみ王子』『ラッパーに噛まれたらラッパーになるドラマ』『ハゲしわしわときどき恋』『美食探偵 明智五郎』『ヒミツのアイちゃん』『シェフは名探偵』『TOKYO MER 走る緊急救命室』『JAM -the drama-』『あせとせっけん』『テッパチ!』『結婚するって、本当ですか』(以上TV)、「音楽劇『銀河鉄道の夜2020』」『怖い絵』『サンソン ―ルイ16世の首を刎ねた男―』(舞台)など。Web版『PEAKS』にて「旅する寛太」連載中。11月10日(金)公開の映画『正欲』にも出演する。

本連載の前身、佐藤大樹さん&佐藤寛太さんの連載はコチラ!