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佐藤寛太の偏愛主義でいこう!

この冬のエンタメライフをご報告します!

不定期連載

第40回

今回は、寛太さんがこの冬を通して体験したエンタメやスポーツなどについてお聞きしました。アイスクライミング、美術館や古書店街めぐり、そして歌舞伎鑑賞。アクティブに充実した休日を過ごす中で寛太さんが感じたこととは? じっくり語っていただきました!

今年の冬は、山に関する仕事で出会った方に連れて行ってもらって、アイスクライミングに挑戦しました。凍った滝を登る冬限定のスポーツなのですが、これが本当に楽しかった! 

僕は九州出身だから雪のレジャーをあまり経験したことがなくて、上京してからスキーやスノーボードを楽しむようになったんです。いつか、スキー場のように整備されたところではない場所に自分でスキー板を担いで登って滑り降りてくる、バックカントリーができるくらいまで上手になりたいなとずっと思っていて。本気で練習をして、今年の冬は挑戦できたらいいなというやる気が出てきました。

夏には渓流を登っていく沢登りにも誘っていただいているので、それも楽しみ。山ってシーズンを通して遊べるので、いい趣味だなと思います。

お坊さんをしている友だちが福岡から遊びに来たので、美術館めぐりもしました。東京にはたくさんの美術館があるのに意外と行かないという人も多いと思うのですが、俺もそのひとり。気になった展示があっても、いつの間にか終わっていた……みたいなことって結構ありますよね。せっかく友だちが上京しているから片っ端から行ってみようということになって、自分にとってもいい機会になりました。

森美術館で鑑賞したのは『私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために』という、現代アートを通して環境問題を考える展示会。国立西洋美術館で開催されていた『『パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 美の革命』も見に行きました。現代アートにつながるような20世紀初めのキュビズムの作品を鑑賞して、多角的な視点で美術を見る楽しさを感じられた気がします。

撮影以外では初めて神保町の古書店街にも行って、いろいろな写真集を見ました。友だちも写真を撮っているので、一緒に写真集を見ながら、写真を通して勉強することがたくさんあるんだなとあらためて思いました。自分も撮影をすることがだんだん好きになってきたから、今年は友だちや周りの人たちを撮ったりしながら、もっと写真を楽しめたらいいな、なんて思っている今日この頃です。

以前、舞台『怖い絵』で共演した尾上松也さんに誘っていただいて、『新春浅草歌舞伎』にも行ってきました。歌舞伎は絵本が原作の『あらしのよるに』以来だったので、理解できるかなとちょっと心配だったのですが、司馬遼太郎の小説で触れたことがある時代のものは何とか推察でいけました(笑)。

松也さんが江戸っ子を演じた『魚屋宗五郎』という演目が、本当に面白かったんですよ! マジで感動して、思わず「ファンになりました」って連絡しちゃいました(笑)。歌舞伎の役者さんたちは培ってきたものが違うから、女方の方々の所作も素晴らしくて、後ろを向いている姿だけでも女性らしい雰囲気なんです。今見られる貴重な古典に、もっと足を運びたくなりました。

自分自身が歴史に興味を持つようになってから、時代劇にも出演してみたいなと思うようになってきました。もしも自分が出演させてもらえるなら、敵をバタバタ倒すような時代劇ではなく、普通の商人や農民の暮らし、当時の伝統芸能とかを描くものがいいなと思います。明治時代に日本に滞在したイギリス人女性の著書『イザベラ・バードの日本紀行』に書かれているような、普通の庶民の様子に興味があります。

いつも時間が足りない!と言っているくらい、休日も充実しているなと思います。“インプット”といえば聞こえはいいのですが、正直に言うと現場がない時期にモチベーションを保つのはなかなか難しい。それでも何かを学ぶことで救われたりもするので、これからも興味を持ったものを見たり、読んだりすることを続けていきたいと思っています。

最近、仕事をしている時間が少ないのもあって、「自分にとっての理想の俳優ってなんだろう、どうなりたいんだろう」と考えるようになりました。池松壮亮さんや柳楽優弥さんのように、この人が出ているのだからこの作品は間違いないはず、と思ってもらえる俳優に自分もなりたい。人生は短いのだから、自分の可能性が信じられる限りは勝負していかなきゃなとあらためて思ったり……。今年はたぶん、物事をゆっくり考える1年になりそうです(笑)。

まずは、この記事が出る頃には公演が始まっている万城目学さん原作の舞台『鴨川ホルモー、ワンスモア』の稽古を頑張らないと、ですね。“THEコメディ”という感じの舞台は初めてなので、脚本・演出の上田誠さんの下で新しいことを学べるんじゃないかと思ってるんです。まだ想像がつかないこともたくさんあるので、またこの連載でも報告させてください!

取材・文:細谷美香
撮影:稲澤朝博
メイク:KOHEY(HAKU)

プロフィール

佐藤寛太(劇団EXILE)

1996年、福岡県生まれ。2015年に劇団EXILEのメンバーとなり俳優活動を開始。主な出演作に『恋と嘘』『わたしに××しなさい!』『DTC-湯けむり純情篇-from HiGH&LOW』『家族のはなし』『走れ! T校バスケット部』『jam』『今日も嫌がらせ弁当』『いのちスケッチ』『花束みたいな恋をした』『軍艦少年』『Blind Mind』『正欲』(以上映画)、『探偵が早すぎる』『駐在刑事』『僕の初恋をキミに捧ぐ』『おやすみ王子』『ラッパーに噛まれたらラッパーになるドラマ』『ハゲしわしわときどき恋』『美食探偵 明智五郎』『ヒミツのアイちゃん』『シェフは名探偵』『TOKYO MER 走る緊急救命室』『JAM -the drama-』『あせとせっけん』『テッパチ!』『結婚するって、本当ですか』(以上TV)、「音楽劇『銀河鉄道の夜2020』」『怖い絵』『サンソン ―ルイ16世の首を刎ねた男―』(舞台)など。Web版『PEAKS』にて「旅する寛太」連載中。4月12日(金)から上演中の舞台『鴨川ホルモー、ワンスモア』、5月10日(金)公開の映画『不死身ラヴァーズ』にも出演する。

ニッポン放送開局70周年記念公演『鴨川ホルモー、ワンスモア』
東京:サンシャイン劇場 上演中~4月29日(月)
大阪:サンケイホールブリーゼ 5月3日(金)~5月4日(土)

『不死身ラヴァーズ』
5月10日(金)公開

ぴあアプリでは佐藤寛太さんのアプリ限定カットをご覧いただけます。ぴあアプリをダウンロードすると、この記事内に掲載されています。