峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら
体を鍛えると精力もアップすることを初めて知った
毎週連載
第321回

去年末にとある撮影があって、体を鍛えることにしました。
それまで僕はこれといった運動をしてこなくて、久々の意識的な運動に「もう47にもなるし、なんか衰えを感じちゃったらイヤだなぁ」なんて思っていたけど、これが自分でも不思議だったのが「俺、意外とまだ走ったりできるんだな」ってことの再発見。
普段タバコも吸っているし、すぐハァハァと息を切らしちゃうんじゃないかなと思ったけど、でも、その気になったら意外と平気。50メートルダッシュとかの無酸素運動をやり、長距離を走る有酸素運動もやったけど、これが全然へこたれなかった。むしろ運動した後は、よく言う「ランナーズハイ」みたいな感じで、気持ち良かったりして。月並みだけど、「やっぱり運動は良いな」とも思いました。
人間の体には括約筋とか腸腰筋とか、運動しなければ鍛えられないところがあるんだけど、運動をすることでこういった部位もどんどん鍛えられて、「俺、『さくらの唄』(2001年リリース、GOING STEDYのアルバム)の頃に戻った」とか思うほどでした。
あとさ、運動することで整うのが副交感神経。運動をしないでスマホでエロ動画ばっか見てると副交感神経が乱れるのか、なんかモヤっとした閉塞感みたいな感じが体の中にあったの。でもさ、運動するとこれがなくなり、おそらくは副交感神経が整ったことで、精力がアップする感覚があった。
もうさ、量が違うんですよ(笑)。ドバドバドバーですわ、マジで。それまでの僕は「量が気になるお年頃」で「このまま衰えていくんだとしたら、これほど寂しく悲しいことはない」なんて思っていたんだけど、運動したらもうビンビンでドバドバ。そういう意味でも「運動はやっぱり大事だ」とも思った次第です。
たまにさ、「オリンピックとかに出るトップアスリートの精力はハンパないらしい」って噂を聞くけど、あれは都市伝説っていうわけでもなくて、たぶん本当だと思う。日頃から人間の肉体や運動神経を極限まで高めている人たちなんだから、当然精力も人並みならぬものがあるんじゃないかと思う。特に女性アスリートね。女性アスリートの肉体や運動神経の高め方って、男性以上に過酷で厳しいものだと思うんだけど、それでも徹底して体を鍛えあげているわけだから、夜のほうもとんでもないことになるんじゃないかと思う。
よくオリンピックの試合なんかで「○○ちゃんがんばれ!」「○○ちゃんが背負い投げした!」と女性アスリートを応援し、試合の様子が報道されたりするけど、その大切な試合の夜もまた尋常じゃない「夜の試合」が行われているようにも思うな。
でもさ、これは前にも話したけど、僕自身もライブでめちゃくちゃ歌いきった日の晩は、まぁすごいんだわ、性欲が。もちろん本番のステージ上ではそんなこと1ミリも考えていないし、「この時間、精一杯歌い切ろう」としか考えていないですよ。ライブっていうのは特別な空間だからね。
でも、そのライブが終わった直後は、立ち上がれられないほどヘトヘトなんだけど、ふとホテルに戻った後、急に異常なほど性欲が湧いてくるの。脳が休まないというか、ドーパミンだかなんだか知らないけど、とにかくとんでもない性欲が湧いてくる。もしかしたら、これも大声で歌い続けて、体いっぱい動かした結果の「夜のライブ」ってことなのかもしれないけどね。精一杯運動をしたり肉体を使うことで、生命力、子孫繁栄力が高まるっていうのはあるんじゃないかと今は思っている。
言うまでもないことだけど、スマホの画面だけを見て、なんでも知った気になって、なんでもやった気になるっていうのは、むしろ人間としての退行。「運動はやっぱり大事」……そんな当たり前のことを実感する今日この頃なのでした。

構成・文:松田義人(deco)
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プロフィール
峯田 和伸
1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。