峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら
乳首の存在意義とは何か・その1
毎週連載
第327回

僕さ、最近かなり真剣に考えていることがあるんだ。それは乳首の存在意義です。
いやさ、乳首っていうのは女性であれば赤ちゃんにミルクをあげるためのものであり、その点では人間の実用的な機能を果たす部位ではあるよね。
でもさ、乳首って男にもついているでしょう。男は別に赤ちゃんにミルクをあげるわけではないから、乳首なんか本当はなくても良いかもしれないわけ。
またさ、チ○コとマ○コは生殖機能を果たす役割があり、この2つが合体し着床したところで生命が生まれるという大切な部位です。しかし、乳首というのは、あってもなくても良いモブ的な存在でさ。人類学的な考え方で言えばさ、向こう何百年、数千年で乳首というものはどんどん消えていくと思われる人もいるかもしれません。
でもさ、僕が思うに、乳首にはこういった直接的な機能ではなく、生物の情緒的な感情を司る大切な機能を果たしているんじゃないかと思うんだ。
よくさ「人間の心」っていう表現があるけど、「心」って人間のどこにあると思う? 人によっては「いや偶像的な表現だから、物理的にはどこにも存在しない」と言うかもしれない。あるいは「魂的なものが心である」といった答えをする場合もあるかもしれない。またさ、「心」を心臓になぞらえて、「胸の辺りにある」と言う人もいるけど、人間は心臓で物事を考えることはなく、あくまでも考えるのは脳。言い換えれば人間の感情を司るのは頭のほうで、心臓の辺りには何もないわけ。内臓が詰まっているだけで、肺とかにも心なんて部位はないわけさ。
こういった人間特有の構造を考えると、言わば脳というものは、チ○コとマ○コに近い存在なわけ。それさえあれば、直接的に物を考えることができ、そして生殖機能も果たすという意味でね。
でもさ、単純にチ○コとマ○コだけで生殖を事務的に果たすとなると、これはやがて欲求が枯れ果ててしまい、つまりは絶滅するわけですよ。そうならないためには、どうしても情緒的な、心的なものが必要でさ、この名脇役的なものこそが、乳首なのだと僕は思うわけ。
つまり「乳首=心」ってことなんだよ。
本当はさ、心(乳首)なんかなくても良いんだよ、別に。情緒的なこと、感情的なことがなくても脳があれば人間は動けるし、生殖もできなくはないからね。でも、「それだけだとつまんない」ってことで、情緒的なこと、感情的なことを示す「ボタン」みたいな感じで乳首が存在していルわけ。この乳首っていう存在は、一見無駄なように見えるけど、生物的に見ればとても意義のある尊いものなわけ。
泣いたり笑ったり、あるいは他人を愛おしく思ったり。こういう感情を抱くことは人間に与えられた尊いものだと思うけどさ、実はこういう心を司っているのって他でもない乳首なんだと僕は思っている。
稀にさ、乳首だけイッちゃう人とか、乳首がやたらと敏感な人がいるけど、そういう人って人間的にはすごく情緒的で、思慮深い人が多いんじゃないかと思うよ。
単にチ○コとマ○コをガシガシするだけじゃなくて、ムードを大事にする人だろうし、本人的な自覚・無自覚はさておき心(乳首)の大切さをよくわかっている人なんじゃないかと思うんだ。乳首が敏感な人=優しい人だと僕は思うね。
またさ、人間が心(乳首)というものを持ってしまったがために、良いことばかりではなく、辛い思いをすることもあるかもしれない。でもさ、それ自体も人間に与えられた試練であって、それを乗り越えたときに精神的な高揚感を得られるるわけで、やっぱり心(乳首)って、実は人間にとってとても意義深いものだと僕は思うんです。
(次週に続く)

構成・文:松田義人(deco)
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プロフィール
峯田 和伸
1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。