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峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら

【なんかなんか人生相談(18)】席が後ろの男の子の、鼻息・呼吸音が好きなんです(17歳・女性)

毎週連載

第337回

ようやく暖かくなってきましけど、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今週もまた「なんかなんか人生相談」です。今回は17歳の高校生の女の子からのお悩みにお答えします。

【お悩み】

クラスに好きな人がいます。その人は、席が今私の後ろです。私はその人の匂いが好きだし、鼻息や呼吸音が好きです。この気持ちは恋なのでしょうか? それともただ変態なのでしょうか? こんな女子は、絶対彼氏なんかできないですよね。 (ももちゃん・17歳・女)

(※お悩みの文面は一部意訳しています)

【カウンセラー峯田のお答え】

ももちゃんさんが普段クラスで人知れず思っているこの感じは、僕の高校生の頃とよく似ています。高校生の頃、僕もクラスの右斜め前に座っていたAさんという子のお尻をずっと見て過ごしていましたからね。 「なんでこんなにAさんのお尻は丸くてかわいいんだろう」「Aさんのお尻が丸いだけなのか。それとも他の女の子もみんな丸いのか」とか、そんなことばっかり考えてたけど、でも、こんな話を友達にすると男も女もみんなだいたい共感してくれる。微妙に環境は違えど、ももちゃんさんみたいに思うことって極めて自然な感情だと思うよ。

僕の知り合いの女の子で、結構変わった性癖の子がいてさ。その子は「男性が食べ物を食べるときの音(咀嚼音)が好き」「男性が歯磨きしている音が好き」っていう性癖を持っていて、気に入った男性には、そのことを正直に告白して、そういった音を録音させてもらうんだって。

それで、その音を聞きながら寝たりオナッたりするらしいんだけどさ、それでも僕らはその女の子のことを「変態だ」とは思わなかった。むしろ、すごい感性が鋭い子で他人とは違うところにエロを感じるんだなと思って、逆に好感を抱きました。

そもそもさ、今日ももちゃんさんが学校の帰りに立ち寄ったコンビニのお姉さん、バスで向かいに座ったお姉さん、あるいはスーパーのレジのオバサンとかもさ、普段の生活ではおくびにも出さないけど、全員ももちゃんさんみたいな感情とか、あるいはもっと変態的な性癖とかを持っているものなんです。家に帰ったらとんでもない格好でオナッているんです、ほぼ全員。それは珍しいことではないと思うんだよね。

だってさ、「同じ顔の人がいない」のと同じで、人それぞれ微妙に性癖も違うのが普通なんだから。一般に「SかMか」と二分して考える傾向があるけど、そもそもこうやって二分化するのもおかしいんだよ。だって、僕の中にもS的な嗜好もあれば、M的な嗜好もあるからね。もっと言えば、「悪」の中にもそうせざるを得なかった事情があったりさ、「善」とされるものでも明日には急に「悪」とされることもあるんだから。その辺を両極にすることで、第三者は安心したかったり、分かったつもりになりたいんだろうけど、僕はこうやって物事を二分化することには猛反対です。

話が飛んじゃったけど、ももちゃんさんが気になる男の子の「鼻息や呼吸音が好き」っていう感情はごく普通で、間違っても変態ってことではないと思うよ。また、言うまでもないことだけど、「そのせいで彼氏ができない」なんてことはない。絶対にない。

きっといつか、ももちゃんさんのそんなところを「かわいいな」「愛おしいな」と思ってくれる彼氏と出会えると思います。

ところでさ、高校生くらいの恋愛経験が乏しい頃って、「この人のことが本当に好きなのかどうか」が自分でもよくわからないってことがあるよね。

例えば、男だと性欲のほうが優っちゃって、単にヤリたいがために無理からその子のことを好きになることがある。あるいは女の子でも「恋に恋してる」みたいな感じで無理から誰かのことを好きになって付き合って2日で別れる、みたいな意味不明なことになるケースは結構多い。

経験値が乏しいから、こういう失敗を起こしがちなのも高校生くらいの頃の恋愛なんだけど、でもさ、一番良くないのが、こういった失敗を過度に怖がったり「自分は変態なんじゃないか」と自己嫌悪に陥ってネガティブに考えること。まずは今の自分自身の感情に素直になってみると良いと思う。

大丈夫。仮に恋愛で失敗して傷つくことがあったとしても、将来にきっと役立つことだから、恐れずに幸せで楽しい生活を掴んでほしいなって思います。

帰ってきた瞬間、またアメリカに行きたくなっています。

構成・文:松田義人(deco)

峯田和伸(銀杏BOYZ)の
「なんかなんか人生相談」お悩み大募集!

峯田和伸(銀杏BOYZ)の「どうたらこうたら」では皆さまからのお悩み、抱えている問題、誰にも言えない性癖などを大募集します。その名も「なんかなんか人生相談」。皆さまからのお悩みに対し、峯田先生が不定期で悩みを解決してくれます。ぜひ送ってくださいね!

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プロフィール

峯田 和伸

1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。