【なんかなんか人生相談（22）】子供を産んで、不安な気持ちがさらに不安に……（22歳・女性）

先週に続き、今週も女性からの人生相談です。赤ちゃんを産んだばかりの22歳の若いママさんからのお悩みなのですが、子供を産んで強い不安を抱くようになったとのこと。さっそくお悩みから読んでいきましょう。

【お悩み】

4カ月前に女の子を出産しました。
人生で一番痛くて、でもうれしくて。「かあちゃんにしてくれてありがとうね、世界で一番楽しいぜ」って気持ちでたまらないんですが、幼少期から言葉には表せない不安を感じることがあって。
「かあちゃんになったら大丈夫」って言ってたんですけど、「この子、私守れるのかな」とか、今まで感じていた不安どころじゃないくらいの不安を感じて。
「それが親になる」ってことで、「私だけの人生じゃなくなった」ってことだと思うのですが。峯田くんは不安とかモヤモヤ感じたときはどうしていますか？
（一叶のかあちゃん・22歳・女）

（※お悩みの文面は一部意訳しています）

【カウンセラー峯田のお答え】

まずさ、僕はちゃんと子供を産んで、きちんと愛情を注いで育てている人にはマジで尊敬の念しかない。だって赤ちゃんって夜泣きはするし、お風呂も入れなくちゃいけないし、しかも病気にもなりやすいから衛生面でも徹底して接しなければいけないわけでしょう。

自分だけの生活だって大変な中に、そうやって新しい命を育み守り抜くってことだけで、まずすごいことだと思う。

だから、一叶のかあちゃんさんにまず言いたいのは「不安があるのかもしれないけど、僕の分まで大事な命を守ってくれ、社会に貢献してくれて本当にありがとうございます」っていうこと。少子高齢化だなんだと言われている中、僕なんか何も社会に貢献できていないもん。

僕みたいな人間のせいで日本っていう国はどんどん悪くなっているわけだけど、そんな中で子供を産んで育てあげるっていう人たちを前に、僕はぐうの音も出ません。だから、一叶のかあちゃんさんにはこれ以上何も言うことがないんだけどさ、ひとつだけ僕が不安とかモヤモヤを抱えたときの対処法を話しますね。

銀杏BOYZを始めてから20年以上ずっと変わらないことなんだけど、不安とかモヤモヤを抱えたときはただただ「良い曲」を作って埋めていく……これでしか不安は解消されないんです。

「こんな新曲が書けたら、俺の人生もうバラ色じゃん」「世の中を恨む気持ちを全部曲にした。これでやっと報われる」とか思って曲を作り上げるわけだけど、確かに完成させてからしばらくは、天にも昇る気持ちで過ごせるの。

でもさ、一週間くらい過ごすと、また不安な気持ちが募ってくるわけ。「あれ？　ついこないだ、あんなに満足できる良い曲ができたのに、なんか満たされない」みたいな気持ちになって、またグズグズやモヤモヤが蘇ってくるわけ。

それを解消するためにはまた同じように「良い曲」を作って埋めていくしかないんだけど、それが仮にできなくなったら自分自身がこの世に存在する意義がない、とさえ思うほどなんです。

一叶のかあちゃんさんのように「お子さんを産んだうれしい気持ちと不安」とは、まるで違う不安やモヤモヤだとは思うからなんの参考にもならないとは思うけど、僕の場合は「とにかく曲を作り続ける」というのが唯一の不安解消法です。

でもさ、真面目な話をすると、一叶のかあちゃんさんのお悩みの文面から察するに今は大変かもしれないけど、きっとその不安は赤ちゃんが成長することによって、解消させてくれるようには思うかな。

誰でも「初めてのこと」は不安だらけだし、まして「人の人生」に関わることならなおさらじゃん。でも、一叶のかあちゃんさんなら絶対に大丈夫だと思う。だって、「赤ちゃんを産む」っていうすごいことを成し遂げたんだから。これから先の未来も、赤ちゃんと一緒にいつまでも元気で楽しく成長していってください！

構成・文：松田義人（deco）

プロフィール

峯田 和伸

1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル／ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。