峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら
春のアメリカ西海岸ツアー② アメリカ西海岸ツアーと「靴」の問題
毎週連載
第348回

先週に続いて今週もアメリカ西海岸ツアーの話です。
結局シアトルからロサンゼルスまで全行程を終えるのに13日間を費やしたツアーだったんだけどさ、滞在中これが不思議とライブ以外のことをまったく考えない時間でもあった。普通、ライブをやり終えた後は急にムラムラしてきたり、オカルトとかサッカーの動画とかを観たくなったりするもんだけど、アメリカ西海岸ツアーではそんな時間がまったくなかった。
まず肉体的にクタクタで、ホテルに帰ったらすぐに寝てたっていうのもあるけど、特に性欲で言うとさ、僕は昔から「身近なものでないとヌケない」っていうところがあって。ガキの頃、AVがそれほど盛り上がってなくて、友達の誰かが手に入れた洋モノの動画で無理からがんばってヌイたりしてたけど、やっぱりどうも違うんだ。
そこで僕が思ったことがあってさ。それは「靴」なんだ。日本は靴を脱ぐ習慣があるけど、アメリカは靴を履いたまま家で過ごすでしょう。そのどっちが良いとか悪いとかではなくて、「靴」を履いたたまの洋モノのAVは、すごいエロいものであっても僕にはすごく遠く感じてしまう。一方、「靴」を脱いで裸でセックスする日本のAVは身近に感じる。特に性的な場面って「違和感」を感じると、エロに没頭できないじゃん。それもまたアメリカ西海岸ツアー中にムラムラしなかったっていう理由のひとつかもしれない。
「靴」の問題は僕にとっては結構大きく感じてさ、いくら情報が出回って近く感じるようになったアメリカでも、やっぱり日本から見れば大国で外国なんだともふと思ったりもしました。
疲労とそんなギャップから、性欲はそんなに高まることがなかったアメリカ西海岸ツアーだけど、食欲だけはすごかったね。食べたもの全部美味しかった。みんなでレストランに食べに行ったり、ホテルでUber Eatsを頼んだり。とにかく楽しかったな、アメリカ西海岸ツアー。
今回のアメリカ西海岸ツアーのために、僕らはちゃんとアメリカの就労ビザを取ったの。この就労ビザは3年間有効だから、向こう2年半くらいの間にまたアメリカでライブしたいなとも思ってるの。西海岸をやったから今度はニューヨークとかの東側に行ってみたいね。あとさ、来年のワールドカップはアメリカが開催地。プライベートでアメリカまで観戦しに行ってみたいなとも思っています。

構成・文:松田義人(deco)
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プロフィール
峯田 和伸
1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。