峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら
これからの時代は「懺悔室」のような人がモテる
毎週連載
第373回
この新年も、ネットでエロ動画を観るのが日課となっていました。でもさ、最近ふと気づいたことがあるんだけど、いろんな投稿サイトを見ていると、「ブス」っていう検索ワードが上位に意外に上がってきていて、試しに「ブス」のタグがついたエロ動画を観てみるとさ、これがリアルで妙にエロいんだ。
僕もかわいい子、綺麗な子が好きだけど、でも世の中の「美女好き」に比べれば全然ユルいんだ。というより、どんな子でもかわいく見えちゃうし、それでエロければなお良い。あんまり外見的なことだけで「好き」「嫌い」みたいなことにはならないんだよね。
元々僕がそういう目線だからかもしれないけど、最近流行り(?)の「ブスのエロ動画」に対して結構な興奮を覚えたわけだけど、むしろ今日では「ブス」っていう呼び方が、必ずしも批判的なものではないとも思ったな。
だいたいさ、TikTokとかでかわいい子が「自分推し」してるけど、どれだけ外見が綺麗だったとしても話が合わなさそうでまったくグッとこない。それよりはさ、外見的には「ブス」と呼ばれる子たちのほうがまず気が合いそうだし、さらにエロくも感じる。最近の意外な発見でしたね。
またさ、一時期まで「イケオジ」とか「ちょい悪」みたいな中年男性がもてはやされた時期があったでしょう。でも、ああいう人も随分と減ったよね。
そもそも「イケオジ」「ちょい悪」とかを好んでいた女の人って、どういう理由で好きだったんだろうね。「お金を持っていそう」とか「麻布とかのいいお店に連れて行ってくれそう」とか、そういう理由なの? 「イケオジ」「ちょい悪」って、たぶん僕と同じくらいの歳の金持ちそうな人を指すんだと思うけど、僕の友達にはああいうタイプがまったくいないから全然わからない。唯一わかることはどれだけ外見を整えて、お金を持って、フェラーリとかに乗っていたとしても、もう昔ほどはモテないだろうってこと。
その上で思うんだけどさ、総じてもう「外見がモノを言う」っていう時代は終わったんじゃないかと思うんだ。
だって、どれだけTikTokで自分推ししても、自分の金持ちぶりをひけらかしても、そんなことで「いい」って思う人ってそんなにいないでしょう。
じゃあ「これからのモテる要素とは何か」と言うと、女でも男でも「懺悔室」みたいな人。こういう人こそがモテる時代に入ったと思うんだ。
情報が盛んになればなるほど、あるいはSNSが盛んになればなるほど、「本音」みたいなことが、実は意外と言いにくくなる。情報やSNSがある種の規範になって、それから少しでもハズれた意見をすれば、大炎上になるわけだからね。
これが同調圧力ってことだと思うんだけど、それでもみんな実は「人に言えない話」みたいなことを、ひとつやふたつ絶対に持っているじゃん。「昔、友達にこんなひどいことをしたことがある」「昔、友達からこんなイジメに遭ったことがある」「こんな性癖がある」「実は超ロリコンだ」「不倫相手と10年以上付き合ってて苦しい」とかね。
でもさ、そういう「人に言えない話」を聞いてくれて、しかもそれを馬鹿にしたり、吹聴しない人……言わば「懺悔室」みたいな人って、これからの時代は特に重宝されると思うんだ。だって何があっても自分のことをバカにせず、受け入れてくれるわけだからね。
仮に僕にとってそういう人が現れたら、好きになるかもしれない。仮にその人が、誰かより外見が劣っていたり、ワ○ガだったりしても大丈夫。自分の全部、ありのままの自分を全部受け止めてくれる人こそが、これからの強いモテ要素になってくると思います。
構成・文:松田義人(deco)
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プロフィール
峯田 和伸
1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。