峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら

風俗嬢の彼女を持つ男性の心理②

毎週連載

第377回

先週の続きです。

風俗嬢の彼女を持つKさんの、嫉妬とも言えぬ複雑な感情がグチャグチャに絡み合って、彼女に強い執着心を持つようになった話だけど、僕はこの話を聞いて、「その立場になったら僕もそうなるかもしれないな」と思った。

そんな複雑な感情が入り混じるKさんは、ある日彼女にテレコを渡してこう言ったらしい。

「あのさ、これから仕事に行くときは、必ずこれを持っていて、プレイ中客にバレないように録音しておいて」

彼女は「無理だよ、そんなの」と最初は断っていたらしいけど、後に快諾。以来、彼女は風俗でのプレイ中の様子を録音し、その都度Kさんに渡すようになったらしい。

Kさんは、彼女がいない時間に、そのプレイを何時間も聞き続けて、「これは一番グッとくる」という客のセリフや瞬間……例えば自分の彼女が、モノ扱いされるような酷い言葉を口にさせられたりするシーンを何度も聞き返してオナニーするんだって。

ここまでの話もさ、相変わらず涼しい表情で淡々と語るKさんだったけど、すごい壮大なプレイをする人なんだなって感心した。いや、もちろん悪い意味ではないよ。きっとKさんは彼女に対する執着心と愛情と信頼があるからこそ、別れることなく付き合えているんだと思うし、彼女もきっと同じでしょう。

一昔前からエロの世界では「NTR(寝取られ)」というプレイが流行り始めたの。要は、自分の奥さんや彼女を、第三者にあえて抱いてもらうっていうやつね。

もちろんさ、年配の夫婦とかで旦那さんのほうが勃たなくなっちゃって、奥さんがかわいそうだから若い男を当てがう、みたいなことはあると思う。また、旦那さん、または奥さんがバイで、「たまには同性とのプレイもやってみっか」みたいに第三者を呼んできて、みんなで気持ち良くなるってこともあると思う。

でもさ、「NTR(寝取られ)」の本質ってそういうことではなくて、あくまでも「嫉妬のような、優越のような不思議に入り混じる感情を満たすもの」なんだよね。この「NTR(寝取られ)」癖を持つ人って、男は結構多いみたいで、それでエロの世界でも大ブレイクしたんだ。

僕はそういうプレイをしたことがないけど、実際にKさんの立場に立ったら、同じ感情になるかもしれないなと思った。それとさ、嫉妬と恋愛の感情って紙一重だとも思った。実際、過去の恋愛を振り返っても、忘れられない女の人って、結局、相手の感情を振り回す人ばっかりだったもんな。

一般に「NTR(寝取られ)」癖って男に多いみたいだけど、実は女の「NTR(寝取られ)」癖の人もいるらしい。これはまだあまり語られていないけど、あり得る話だとも思った。まだ僕の中で「NTR(寝取られ)」癖について整理しきれていないけどさ、今後この複雑な感情は突き止めて考えていきたいとも思いました。

Kさんの感情、僕はわかる! と思いました。

構成・文:松田義人(deco)

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プロフィール

峯田 和伸

1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。