峯田和伸(銀杏BOYZ)のどうたらこうたら

女性のスピ好き・男子の昭和好きの謎

毎週連載

第381回

最近さ、30代後半以上の女の人の知り合いから「最近、神社に行っていて」「最近、ヨガやってます」っていう話をよく聞くようになった。それもひとりだけじゃなくて、結構色んな人から聞くんだ。

いやさ、僕は特定の宗教を信仰しているわけじゃないけど、「神様の話」は好きなんだよ。この連載でも喋ってきているように、神道とか、各地に根付いた言い伝えとかの話も大好きだからね。でもさ、30代後半以上の女の人が、どうして「みんながやっているヨガ」とか「みんながやっているピラティス」をやりたがり、さらに「みんながよく行く神社」とかに行きたがるというのが謎なんだ。

仮にさ、その女の人に良い出会いがなかったりして「なんとか自分の縁を結びたい」と思っているのなら、みんなとは違う神社とか、別のものを信仰するほうが良いと思うの。だって、その神社が流行っているとしてさ、神様を前にした場合、ある意味ライバル的な存在がいっぱいいるわけだから、そのご加護を受けにくくなるんじゃないかと思うから。それに「自分の縁を結びたい」と思うのなら、まずみんなとは違うことを考えて実践しないと、頭ひとつ抜きん出ることはできないとも思う。

本当に厚かましい話ではあるけどさ、僕が仮に「ちょっと良いな」と思っている女の子から「最近ヨガにハマってます」なんて言われたら、「うわ。縁ないわ」って一気に冷めちゃうと思う。要は「みんなと一緒のものが良いんだ。だとすると、僕とは絶対合わないし、続かないだろうな」って思うからね。

あとさ、若い男にも謎のブームがあるんだよ。それがサウナ好き・昭和好き。

まず最近のサウナはマジでヤバいよ。同じサウナキャップを被った男ふたりでくっついて喋って、ドラクエみたいに動いてる。なんなら水風呂まで一緒に入ってる。恋人みたいなんだよ。

別にサウナを男同士で楽しむのは良いし、僕も江口くんとかと行くことはあるけど、入ってる最中、ほとんどバラバラだよ。複数ある風呂とかサウナを行き来している際、たまたま一緒になったときに軽く喋ってさ、「そろそろ俺先に出るわ」とか、そんな感じでしか会話なんか交わさないし、いちいちチン◯を見たりもしないよ。でも、今の若い男は風呂でもサウナでもずっと磁石みたいにくっついて浸かってるわけ。あれが謎すぎてわからない。

あと、過剰な昭和ブームね。昭和から続く町中華とか喫茶店なんかに、若い男がつるんで「エモい」とか言って大挙して来るせいで、うまくもなくまずくもなかった中華屋さんに大行列ができて、肝心の地域に住む常連さんが入れなくなったりするんだって。

さっきの女の人のスピ志向もそうだし、若い男の謎の昭和ブームもそうだけど、僕にはこういう流行が本当にわからないんだ。

自分が「良いな」と思うものを追いかけて、好きなものを食べて、好きなものを観るっていうのが一番豊かな時間なはずなのに、どうしてそうなっちゃうのかがマジでわからないわけ。インフルエンサーが「良い」っていうものに従わないと、みんななんか不安なのかな。誰かと一緒にいないと、その時間、その空間に耐えられないのかもしれないけどさ、もしそうなのだとしたら、僕は、町田町蔵さんがかつてやっていたバンド・INUの「メシ喰うな!」の歌詞を読んでほしいと思うね。

「おまえらは全く自分という名の空間に 耐えられなくなるからといってメシばかり喰いやがって メシ喰うな」(「メシ喰うな!」・INU)

※3月27日(金)から公開になる峯田和伸主演の映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』の特集ページが公開されました。こちらからご覧ください!

『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』の撮影中の写真。公開まであと2週間を切りました!

構成・文:松田義人(deco)

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プロフィール

峯田 和伸

1977年、山形県生まれ。銀杏BOYZ・ボーカル/ギター。2003年に銀杏BOYZを結成し、作品リリース、ライブなどを行っていたが、2014年、峯田以外の3名のメンバーがバンド脱退。以降、峯田1人で銀杏BOYZを名乗り、サポートメンバーを従えバンドを続行。俳優としての活動も行い、これまでに数多くの映画、テレビドラマなどに出演している。