和田彩花のパリ・アートダイアリー
パリ、芝生の上から
毎月5日連載
第13回
暖かくなってくると、公園や森の芝生の上で太陽を満喫するフランスの光景をよく見かけるようになります。
寝転がって気持ちよさそうにくつろぐ、寝る、ご飯を食べる、ただ友達と喋る、本を読む、音楽を聴く、水着で日焼けを楽しみ、子供も大人もボールを使って遊び、普通にスマホをいじるだけの人も。人間が芝生を満喫するすぐそばで、リードをつけない犬がボールで遊んでいたり、何のクラブかはわからないけれど、トレーナーのもと複数人でエクササイズしていたり。

公共の空間の使い方が素敵だなと思って見ています。とくに、日常の生活の中に芝生や公園のベンチ、椅子の選択肢があるっていいですよね。私も晴れていると時間を見つけては公園にいき、太陽の暖かさにうとうとするのが大好きです。
日本というか東京にいたときは、芝生や公園のベンチ、椅子の選択肢は当たり前ではなかったなと思ったりします。公園に行くとなるとピクニックとか、散歩とかスポーツとか? 何か目的があっていくことが多く、何もないけど公園にただいるみたいなのがあってもいいですね。
フランスで見かける芝生の上、公園や森のベンチや椅子って、自分の部屋でも、仕事場や学校などでもない、公共の場ではあるけど各々で好きなようにしてられる絶妙な空間なんですよね。都市って家を出た瞬間からずっと気をはっていないといけない場所のように感じることが多いのですが、気を抜ける、なんならちょっと寝転がれたりする空間が街にあるのは良い気分転換になります。
ちなみに私が写真を撮ったのは、アンヴァリットのすぐ目の前に広がる芝生の広場のような場所です。公園でも森でもない、パリの真ん中にある気抜けスポットです。太陽が出て暖かいし、ちょっと休んじゃお〜見たいなことを誘惑してくる場所でもあるのですが、都会にこれくらいの緩さがあるとみんな頑張りすぎなくても良くなるのかな?って思ったりします。

あ、そういえば東京にいるときはご褒美って言葉をよく聞いた気がするな。頑張ったご褒美のデザートや買い物とか。私は甘いものが大好きなので、コンビニのデザートでちょっとしたご褒美を買っていたような気がします。
この一年で疲れたときに欲するのは、太陽の光を浴びてうとうとすることになっているなと自分の変化に気づきました。東京に戻ったら、気抜けスポットを探してみよう。
プロフィール
和田 彩花
1994年生まれ。群馬県出身。2004年「ハロプロエッグオーディション2004」に合格し、ハロプロエッグのメンバーに。2010年、スマイレージのメンバーとしてメジャーデビュー。2015年よりグループ名をアンジュルムと改める。グループ及びハロー!プロジェクト全体のリーダーを務めたのち、2019年にアンジュルム及びハロー!プロジェクトを卒業。ソロアイドルとして音楽活動や執筆活動、コメンテーターなど、卒業後ますます活動の幅を広げている。アートへの関心が高く、さまざまなメディアでアートに関する情報を発信している。現在、フランス滞在中。