アリス九號.将と語る“これからの未来” 【PART2】

アーティストのSHINさんがさまざまなスイーツを味わい、探求していく連載企画「音楽甘党遊戯」。

今回はSHINさんが兄のように慕うアリス九號.の将さんをゲストにお迎えして、たっぷりと語っていただきました。

「6年間でやりたいことはやり尽くした」（SHIN）

── 今回は、お二人のお仕事、音楽面についてお話を伺っていきたいと思います。
お仕事面で、SHINさんが将さんを尊敬しているところはどこですか？

SHIN　アリス九號.をアーティストの面からも支えていて、裏方部分でもすごく考えて動かれていて。僕はまだ裏方のところはわからないことが多いんですよね。やりたいことはいろいろあるけど、現実的に可能かわからずに言ってしまうこともあって。将さんはそういう部分も全て把握した上で、メンバーの幸せを考えて、さらにファンファーストなんですよね。本当に尊敬しています。
最近よくライブも観させていただいているんですけど、メンバーの皆さんのいろいろな面も見させていただいているし、朝まで一緒に熱く語ることもありますし。本当に親戚のおにいちゃんたち、みたいな感じで親しくさせていただいています。

── では、将さんはSHINさんのどんなところが好きですか？

将　えっ……全部。

SHIN　照れる（笑）。

将　SHINはジャンプの主人公タイプの人だと思っているんです。叶えたい夢、その叶えるためのスキルを持った上で、人情とか義理とか、そういったところを裏切らない。みんなに「力になりたい」と思わせられるパワーを持っているところが好きですね。

── お互いの音楽活動についてはどのように思われていますか？

SHIN　アリス九號.さんは以前とは違うアプローチの仕方をされていて、それは意図的に変えている、って将さんはおっしゃっていたんですけど、今はメンバーさんがやりたいことを具現化されている音楽性なんだな、と思います。でも、僕が以前聴いていた曲もライブのセトリに入っていたりするんですよね。
バンドを解散した身からすると、どれだけ今がんばっても歴史には勝てないんです。ネオビジュアル系のトップだし、僕らはその恩恵を受けて活動させていただいているんです。
アリス九號.さんは表現したいことを表現されていて、それでいてみんなが欲しい曲もやってくださるので、ライブも何度も行って勉強させていただいています。

将　SHINはオルタナティブロックに属していると思うんですけど、SHINの歌は国民的なものになる要素があるんですよね。でも、SHINが旗を持って先頭を走るだけではなかなかそうはなりづらい世の中なので、思いっきり走れる土壌を切り拓ける、例えばスーパーアレンジャーとか、そういった出会いがこれからあるんじゃないかな、と思います。これからがもっともっと楽しみになりましたね。

SHIN　6年間でやりたいことはやり尽くせました。音楽性とか、自分が向いていることも含めて、今までの経験を活かして、自分の好きな音楽もやりつつ、しっかりといろんな方に聴いていただけるような音楽も作って、信頼してやっていけるような音楽チームを作っていけたらいいな、と思います。

── ある程度、キャリアを積まれて、大人になってもアグレッシブに挑戦していくパワーはどういったところから湧いてくるんでしょうか。

SHIN　どうですか？

将　昨日、偶然GACKTさんにお会いしたんですけど、「どうしてそんなに若々しくいられるんですか」と聞いたら「牛肉を食え」って。スイーツの連載で言うのは申し訳ないんですけど（笑）。

SHIN　肉の中でも、そこは牛なんですね。

将　数年前まではベジタリアンだったそうなんですが、今はお肉しか食べていないそうです。
確かに、僕もお肉が大好きですね。スイーツとお肉。

── SHINさんはいかがですか？

SHIN　単純に音楽が生きがいなだけなんですよね。ここまで来たらもうやるしかないな、っていうだけかな。

── 続けていくためにやっている？

SHIN　そうですね。ソロになった当初は、1000人規模のライブハウスで一生やれたらいいな、っていう音楽をやろうと思っていたんですよ。自分の好きな音楽だけ提示できていればいいや、って。
でも今は、鬼龍院さんや将さんにもいろいろアドバイスをもらって、やっぱりいろんな人に聴いてもらったほうが、音楽人生として満足感もあるし、幸せだろうな、と思って。たくさん聴いてもらえるように頑張ろう、と思ってやっているのかもしれないですね。
あと自分がやると決めたことはしっかりやる、ということは自分のセオリーです。向いてないことはすぐ飽きます。例えば、タロットカードもやり始めたんですけど、すぐやめました。

── タロットカードですか!?

SHIN　そう、コロナ禍で暇すぎてタロットカードでもやってみようかな、二足のわらじ履いてみようかな、と思ったんです。第六感も結構あるんで向いてたんですけど、実際はカードの意味を覚えきってやめました。

── 覚えきったところまで行ったのに、やめてしまうのは少しもったいないような……。

SHIN　もったいないんですけど、なぜ辞めたかっていうと、コロナ禍じゃないですか。占う人がいないんですよ。

将　ちゃんと落とした（笑）。そんな落語家みたいな。

── 最後にアリス九號.のニューアルバム「GRACE」が11月2日にリリースということですが、どういった作品になっているのでしょうか。

将　最近はバンドサウンドってメインストリームじゃないんですけど、そんな時代だからこそ、イントロも長いし、ギターソロも入っているし、時代に逆行していることを思い切りやってみています。「真空管アンプを思い切り鳴らして昔ながらのミックスをして、丁寧に作ってみよう」というところをコンセプトに作ったので、そういったバンドの面白さを感じていただける作品になっていると思います。

店舗情報

カフェ・ムルソー
住所：東京都台東区雷門2-1-5 中村ビル　1F・2F
電話番号：03-3843-8008
http://cafe-meursault.com/

プロフィール

SHIN

2011年エピックレコードジャパンからヴィジュアル系ロックバンドViViDのボーカルとしてデビュー。
その圧倒的な歌唱力と魅力的なルックスを持ち合わせる逸材として話題となり、結成2年で日本武道館公演を行う。
2015年ViVID解散後、2016年12月六本木 EX THEATERでのワンマンライブでソロボーカリストSHINとして復活を果たす。
2017年に1stアルバム『Good Morning Dreamer』をリリースし、2018年にはYouTube channel「SHIN LOIDちゃんねる」を立ち上げ、登録者数は現在12万人を超える。
2020年より咲人(ナイトメア)とのプロジェクトSEESAWも始動するなど、その活動は多岐に渡る。

リリース情報

2022年9月5日Release
配信限定シングル「ECHO」
iTunes Store、レコチョク、Apple Music、Spotify他主要サイトにて配信中
https://shin-project.jp/contents/554325

ライブ情報

SHIN ONEMAN LIVE
「ECHO」
2022年12月3日(土)
会場：Spotify O-EAST
開場：16:15 / 開演 17:00
出演：SHIN
来場者限定Special MV QRカード付き 前売チケット￥6,000(税込)
全自由(整理番号付/入場時ドリンク代別)

※未就学児入場不可、営利目的の転売禁止
※同行者登録有り

[一般発売日]
2022年10月30日(日)10:00〜

詳細

「ECHO」MUSIC VIDEO

YouTube『SHINロイドちゃんねる』
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SHIN OFFICIAL WEB SITE

撮影／友野雄、取材・文／ふくだりょうこ、企画・構成／藤坂美樹