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桐山漣の「月刊キリヤマガジン」

“苔テラリウム”作品づくりにチャレンジ!「アメジストを求めて」

不定期連載

第11回

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「等身大の桐山漣」を発信していく『月刊キリヤマガジン』。

好奇心旺盛な桐山さんですが、最近アンテナに引っかかったというのが、苔テラリウム。透明なガラス容器の中に、まるで箱庭のように小さな苔の森が生い茂っている。そんなアイテムをショップで見かけたことがある人も多いのでは?

手軽に植物を育てる喜びと、インテリアとしての楽しさが両方つまっている苔テラリウム。今回は、植物による空間コーディネート・ステージデコレーションなどを手がけるMOND And PLANTSの三原潤也さん(愛称モンドさん)のご協力のもと、苔テラリウムづくりに挑戦しました!

こちらが苔テラリウムの材料。まずは土を敷きつめて土台をつくり、そこに苔を植えていきます。その上に苔や珊瑚、「バージンコルク」と呼ばれるコルク樫の樹皮などを配置して、自分だけの箱庭をつくっていきます。

中央にある紫の石は、アメジスト。2月生まれの桐山さんの誕生石です。今回は、このアメジストがメインを飾ります。

レクチャーをしてくれるモンドさんは、桐山さんのお友達。植物のプロであるモンドさんは、桐山さんがロケなどで長期間家を空けるとき、桐山さんの代わりにお家の観葉植物の面倒を見たりしているそう。

気心の知れた相手と一緒に、桐山さんの初めての苔テラリウムづくりのスタートです!

まずはボトルに土を敷きます。今回はベーシックに縦置きにしましたが、ボトルシップのように横置きにすることも可能。アイデア次第で、自分だけのオリジナルな世界をつくれるのが苔テラリウムの醍醐味です。

土の厚さは約2cmほど。土を敷くことで水はけが良くなります。土を入れるときは、モンドさん曰く「優しく、願いを込めて」がポイント。モンドさんのマインド重視なアドバイスに、「おまじないみたい(笑)」と桐山さん、早速ツボに入っています。

土台ができたら、霧吹きで土を湿らせます。
ボトルの内側についた水滴はその都度拭き取りを。理想のテラリウムをつくるには、細やかさが必要なのです。

大きなアクセントになるのが、このバージンコルク。苔だけでなく、こうした装飾品をプラスすることで、ネイチャー感が一気にアップ。
見た目は無骨ですが、材質は柔らかいので、手やノコギリで簡単に切ることもできます。自分好みのコルクを見つけるのも楽しさのひとつ。

大きさや形、色味など、一つひとつコルクを手に取って確かめる桐山さん。その中から「このラインがかわいい!」と気に入ったコルクをひとつチョイスしてボトルの中に入れていきます。

ボトルは底が深いので、アイテムを入れるときはピンセットを使用します。これがなかなか集中力を要する作業。ご覧の通り桐山さんもすっかり真剣な表情です。

「この雑に切った断面がいいですね。自然を感じます」と桐山さん。確かに赤土色の表面が、むき出しになった山肌のよう。

手前にコルクを置き、後ろをさらに土を盛って、立体感を出します。

つい正面ばかりに気を取られそうになりますが、インテリアとして置くならば横から見たときのバランスも大事。このあたりから、完全に桐山さんのこだわりスイッチがオン。カメラを忘れて作業に没頭していきます。

改めてコルクをセット。今回、コルクはあえて少なめにしました。と言うのも、このあとに今回の主役の出番が待っているからです。

その主役というのが、このアメジスト。

最初に空き瓶を前にしたとき、どんな空間をつくりたいかまったくイメージできなかった桐山さん。でも、このアメジストを真ん中に置く、というコンセプトが決まったときに、ビジョンがはっきり見えたそう。

「主役が決まることで脇役が決まる。そこはドラマや映画と同じですね」と桐山さん。アメジストを立たせるために、あえて他の飾りは控えめにというのが、今回の大きなポイントです。

しかし、これだけ高さのあるアメジストをしっかり固定させるというのは、見た目以上に骨の折れる作業。

アメジストがフィットするよう土を盛り直すなど、細かい調整作業を繰り返します。

もう一度リトライ!

それはまるで未開の大地にそびえ立つクリスタル。ファンタジー映画のような幻想的な空間が出来上がりました。

ピンセットで位置を調整する桐山さん。集中のあまり「息ができない~」と苦笑い。

ここまでですでに作業開始から50分。なかなかの長丁場になりそうですが、桐山さん、まったく集中力の切れる気配がありません。「楽しいっすね。こういうのめっちゃ好き」とニコニコ顔で作業を続けます。

では、いよいよ苔を植え込んでいきます。今回使ったのは、ハイゴケ、シッポゴケ、カモジゴケの3種類。これらを自分のセンスでアレンジメントしていきます。

コケを一つひとつピンセットで植えていきます。「腕がプルプルする〜」と四苦八苦。想像以上に繊細な作業のようです。

最初は椅子に座っていたはずが、途中で自ら椅子を外して本気モードに。

ピンセットで苔をつまみ、位置を決めていくのですが、ちょっと間違えると、すぐそばに植えたコケが崩れてしまうので、1回1回が真剣勝負。桐山さん曰く「毛根を移植する感がある」そうです(笑)。

そんな桐山さんの姿に「外科医のオペみたい!」とスタッフから声が漏れます。

おお。雰囲気が出てきました! さらにここから苔をどんどん増やしていって……。

完成形がコチラ。蓋の裏についているライトをつけると、一層神秘的な雰囲気に。

桐山さんのお気に入りポイントは、向かって右側に伸びているハイゴケ。「木みたいに伸びているのが面白い」と納得の表情です。モンドさんも「ハイゴケの最高の使い方」と太鼓判。さらに、「初めての人はボトルの内側がどうしても汚れてしまうのに、こんなに綺麗に植えられる人は珍しい」と大絶賛です。

確かにお店でそのまま売っていてもおかしくない出来栄えですね。

作品名は「アメジストを求めて」。

取材が終わった後、大事そうに抱えて持って帰っていった桐山さん。きっと今頃、桐山さんのお部屋に飾られているはずです!

撮影協力

MOND And PLANTS
https://mondandplants.themedia.jp/
天然石の提供【月のかけら】



苔テラリウム制作の様子を動画でも楽しめます!




桐山漣からMessage

もともとこういう手先を使って何かをつくるという作業自体、結構好きで。それこそ子どもの頃はよくガンダムのプラモデルとかミニ四駆をつくって遊んでいました。そういう意味では大人のプラモデル的な面白さがあるというか。

基本的に職人気質なところがあるのかもしれない。つくりだすとキリがないとか、やめどきがわからなくなってしまう。今回も時間制限がなかったら、もっといろいろこだわってやっていたと思います。結局1時間30分くらいかかったみたいなんですけど、僕の体感では30分くらいでした(笑)。

苔アートという世界があることをまったく知らなくて。偶然写真か何かで見かけて面白そうって興味を持ったんですけど、こういう形で挑戦できて楽しかったです。やっぱりなんでもやってみるって大事ですね。

前にフェニックス・ロベレニーを買ったという話はこのエッセイでもしましたが、そこからもどんどん家に植物が増え続けています。最初はフェニックス・ロベレニーとポトス、サンスベリアだけだったのが、あるとき、コーヒーの木を買ったのをきっかけに植物熱に目覚めて、最近はコウモリランの苔玉を買いました。ショップで見つけて面白いなと思って。まるっとしたフォルムが可愛くてお気に入りです。

この苔テラリウムも家に飾りたいですね。聞いたらお手入れも簡単みたいで。毎日、霧吹きをかけるくらいでオッケー。冬場だったら3日に1回くらいの頻度でも大丈夫だそうです。

家に緑がほしいなと思いつつ、枯らしちゃうのが怖いからと手が出せない人もいると思うんですけど、そんな人は苔テラリウムとかいいんじゃないかな。自分でつくった分、より愛着も湧いて大事にしたくなると思いますよ!

プロフィール

桐山漣(きりやま・れん)

2013年に韓国『ソウルドラマアワード2013』ネチズン人気賞(JAPAN俳優部門1位)受賞。
主な出演作は、映画『群青色の、とおり道』(佐々部清監督)『新宿スワンII』(園子温監督)『曇天に笑う』(本広克行監督)『貞子』(中田秀夫監督)をはじめ、ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(NTV)、『これは経費で落ちません!』『いいね!光源氏くん』『おじさんはカワイイものがお好き。』『カラフラブル~ジェンダーレス男子に愛されています。~』(読売テレビ/NTV系)キラ役でネットを騒がせる。以降、『白い濁流』(NHK-BS)、『おいハンサム!!』(CX)・『カナカナ』(NHK)CX『テッパチ!』など幅広い役を演じ分ける。

撮影/友野雄、動画撮影/宮園妙、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/江夏智也