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大槻ケンヂ「今のことしか書かないで」

しゅとうっとがると〜白昼夢

隔週連載

第13回

江戸川乱歩に「白昼夢」と言う掌編小説がある。晩春の日にふと街へ出た主人公が、夢ともうつつともわからない奇妙な風景を見る。と言う幻想談だ。先日、秋の弾き語りの旅先で僕が見た風景も、夢ともうつつとも知れぬものであった。だからこれは乱歩の「白昼夢」のような、一種の幻想談と思って読んでもらえたらと思う。

弾き語りは柏や横浜へ出かけた。前者はMIMIZUQというバンドのイベントで。出かけて見れば柏は案外に遠い。リハーサルの終わった後に疲れて僕は2階の客席のソファーで少し眠ってしまった。眠ったといっても半覚醒状態のウトウトで、ステージ上の演奏はよく聞こえた。ファンタジックなMIMIZUQの音楽を浅い眠りの中で夢見心地で聞いた。白昼夢の中にいるかのようだった。

※10月上旬に書籍化決定 続きは書籍でお読みください