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大久保佳代子 (オアシズ)の 人生そろばん

マスクのこだわりとフェイスシールドの悪夢

毎週連載

第93回

前回「マスクはブスを隠せるアイテム」という話をしましたが、その肝心のマスク自体に対しては、特に「こうじゃなくちゃ」みたいなこだわりはありません。せいぜい「悪いことをする奴=黒」の先入観から黒い色のマスクを選ばないくらいで。

まず、「犬の散歩」やら「近所のコンビニへ行く」などの時は布製のマスクを使います。だって、たった数分の外出で使い捨てマスクを使うのってもったいないじゃないですか。数分とは言え、一度着けた使い捨てマスクを再度着けるのは抵抗あるし。布製マスクは、一度使って、ドアノブに掛けておいて、また使うみたいな事が私の中ではなぜかOKとなっているから大丈夫なんですが。だから、我が家のドアノブには数枚の布製マスクが常にぶら下がっています。

たまに、家からのリモート仕事の時なんて、ガッツリその様子が映ってしまって恥ずかしかったりもするんですが、意外と「大久保さんって、布製マスクを洗って何度も使うなんて、節約家で家庭的な女性だな」なんて思われたりするかもとそのままに。

その布製マスクの中で、特にお気に入りなのは、伊藤まさこさんというスタイリストの方からいただいたもの。伊藤まさこさん、本当に良い「モノ」を知っていらっしゃって、俗に言う「丁寧な暮らし」を実践されている方。その方からいただいたマスクですから、やはり一味も二味も違うマスクなんです。

まず素材が気持ちよくて息苦しくないんです。蒸れにくいし、見た目のデザインも上品なグレーで。なので、そのマスクだけは丁寧に手洗いをして、ここぞと言う時に使用する「勝負マスク」としています。

他には、国から支給されたアベノマスク。あと、川崎に住んでいる親戚の伯母さんからもらった手作り布マスク。叔母さんから「近所の友達がマスクを手作りして売りだしたの。たくさん買ったから佳代ちゃんの分も送ってあげる」と。マスクが不足している時だったので非常に嬉しい贈り物で。ただ、柄がとてもファンシーなパラソル柄やキャンディー柄だったので、ちょっと着けるのに勇気がいりました。

使い捨てマスクは、専ら仕事の時用です。でも、これも1日1枚と決めているので、収録や食事の時に取り外し、テーブルの上や鞄の中に放置して、また着けるみたいな。これはこれで、衛生的にいかがなものかとは思っています。でも基本、潔癖でもなくがさつな人間なので、平気なのですが。

仕事で野外や街中などのロケの時は、マスクではなくフェイスシールドを使います。マスクだと顔が隠れてしまい表情が分からないので。今年の夏、『ヒルナンデス!』という情報バラエティ番組で久々にロケが解禁された時のこと。いつもの親友いとうあさこさんとマザー牧場で遊んだり、軽めの登山をするという内容のロケを。

「3密」になりやすい飲食店は、なかなか難しいので開放的な場所でのロケになりがちで。

このロケ中、ずっとフェイスシールドを着けていたんですが、今年の夏ってめちゃくちゃ猛暑で。炎天下、3時間くらいフェイスシールドを着けて登山するって、想像を超える過酷さ。フェイスシールドって呼吸がしにくいし熱がこもるから本当にしんどいんです。

横を歩くあさこさんを見たら、顔は熱がこもって真っ赤っ赤だし汗はダラッダラに垂れまくってるし。はっきり言って、汚かったです。あさこさん、いつもそうなのですが、ロケの時はスッピンなので、みるみる日焼けをしてしまって。私は私で、がっつりメイクをしているから、もうドロッドロに落ちてきちゃって顔面ぐっちゃぐちゃで。これまた、間違いなく汚ないです。

メイクさんがいれば、その都度メイク直しをしてくれたりするのですが、コロナ禍のため、最少人数でのロケということでいなかったんです。日焼け止めも、久しぶりのロケだったので忘れてしまい、貸してもらえるメイクさんもいないから、がっつり日光をあびてしまって。

その後の1週間、日光アレルギーが全開となり大変なことになりました。コロナは、色々な影響を及ぼします。



構成・文:松田義人(deco)

プロフィール

大久保佳代子おおくぼ・かよこ

1971年、愛知県生まれ。相方・光浦靖子とともに、1992年にオアシズを結成。OLと並行してお笑い芸人として活動をし、2010年以降はお笑い一本に。数多くのレギュラー、連載を持つ。
http://www.p-jinriki.com/talent/oasiz/