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山下幸輝「こきぴあ」

WILD BLUE デビューショーケースを終えて、今感じていること

月2回連載

第21回

待ちに待ったデビューショーケースを終え、次なる目標に向けて歩みはじめたWILD BLUE。幸輝くんの胸には今どんな想いがあるのでしょうか。デビューショーケースをやり遂げた率直な気持ちを包み隠さず話してくれました。

実は、本番2日前に泣いてしまいました

デビューケースが無事に終わりました。ここまでの道のりの間にいろんなことがあって。僕は僕で俳優として作品を抱えながらやってきたので、他の4人より練習の時間がとれないこともあって。みんなはいいよって言ってくれたけど、絶対4人に追いつきたいなという気持ちが自分の中であったので、ひとりでスタジオを借りて練習したり。ずっとこの日のために5人で走ってきたことは間違いないので、一つの形になってまずはちょっとほっとしています。

本番前日はほとんど寝られなかったですね。緊張して寝れなかったみたいなことを言うことはこれ以外でも結構あるんですけど、実は意外とちゃんと寝られたりしてて(笑)。でも、今回はマジで寝られなかった。これが寝られないってことなんやって実感しました(笑)。たぶんメンバーの中で僕がいちばん緊張していたと思います。

いちばん気持ちがたかぶっていたのは、本番2日前。アンコールで初披露させてもらった『君がいたから』の練習をしていたんですけど、その様子を動画で撮っていたマネージャーさんがめっちゃ泣いていたんです。それに僕ももらい泣きしてもて。

この日を迎えるまでに、マネージャーさんは大変なことがいっぱいあったと思うんですよ。そんなマネージャーさんにちょっとでも成長した姿を見せられたことに対して、今までやってきて良かったと思ったし、ここまで支えてくれた感謝もあった。プラス、明後日には本番なんやというのが急に実感として湧いてきて、あのときはちょっとエモかったです(照)。

メンバーとも、ライブという一つのものを一緒につくり上げる過程を通して、より本音で話せるようになった気がします。うちのメンバーは、僕含め結構溜め込むタイプが多いんですよ。そのときに言えばいいことをその場では言えなくて、後々になってこう思ってたと言うことが多くて。そこをもっと風通し良くしていきたいなと思っていたんですけど、ちょうど僕が俳優との二刀流に追われている時期に、ある媒体さんの取材のときに自分でも気づかないうちに疲れが出ていたみたいなんです。

そしたら、メンバーが「ああいうのは良くないよ」と注意してくれて。無意識やったからこそ言ってもらえてすごくうれしかったし、そういうことを遠慮せず言い合えるメンバーで本当に良かったなって思いました。

真っ先に思い出す景色は、最後に見たSTARRYの顔

本番はもう一瞬でしたね。こう振り返って真っ先に思い出す景色は、最後にみんなで手を繋いで「ありがとうございました」ってお礼を言ったとき。ようやくそこでちゃんとSTARRYのみんなの顔が見られたんですよ。それまでは次の段取りのことが頭にあるから、なかなか客席を見る余裕がなくて、やっとあそこで我に帰ったというか。そしたら、STARRYのみんながめっちゃ楽しそうな顔をしていたんですよね。それが僕もうれしかった。

僕らのこの初々しい感じが伝わったのか、STARRYのみんなもちょっと初々しい感じがして。きっとこの表情はデビューショーケースの今しか見られないものだと思うので、それもいいなと思った。

あと、家族に見てもらえたのもうれしかったです。両親と、広島からおじいちゃんとおばあちゃんも来てくれて。うちのおじいちゃんは僕の大ファンなんです(笑)。WILD BLUEのことも応援してくれていて、僕のことはもちろん、メンバーの情報も調べてノートにまとめて、「調べたんじゃ」って見せてくれました。

おばあちゃんもすごく応援してくれているんですけど、もともとはどちらかと言うと、いい大学に入っていい会社に入りなさいというタイプの人だったので、ステージに立ってる僕を見て「カッコよかった」と喜んでくれることがすごくうれしくて。お父さんとお母さんからも「次のツアーも楽しみしている」と言ってもらえて、地元の大阪でライブをやれることへのワクワクが一層大きくなった感じがしました。

この5人で本当に良かった

ライブでも話しましたけど、WILD BLUEをやると発表したとき、応援してくれている人の中にはいろんな声があって。それ自体は、人それぞれ大切にしていることは違うと思うから仕方ないと思うんですけど、でもやっぱり複雑な気持ちはあって。そんな僕を支えてくれたのは、間違いなくメンバーでした。

WILD BLUEは、僕がグループをやりたいと言い出したことからスタートして。そこから一人、また一人と仲間が集まって。それもこれまでの中で何かしらの接点や関係がある人たちばかりで。アーティストになるという同じ夢を持った5人が集まって、こうして楽しそうに歌って踊っている。その姿を見ていたら、絶対負けてられへんと思ったし、いろんな人にWILD BLUEの音楽を届けたいなと本気で思った。

みんながいてくれたから、僕は自分のやりたいという気持ちを貫き通せた。この5人で本当に良かったと思えたデビューショーケースでした。

僕は欲張りなので、俳優も、アーティストも、これからも全力でやっていきます。今のところ俳優とアーティストの切り替え自体は、そんなに難しいとは感じていないです。現場が変わると自然とスイッチが切り替わるというか。スタッフさんに囲まれてセットの中に立つと、自然とお芝居のモードになりますし、メンバーと一緒に歌ったり踊ったりしていると、WILD BLUEの山下幸輝になる。たぶん二刀流の大変さを知っていくのはこれから先。僕がお芝居でどんどん大きい役を任されるようになってからなのかなと心の準備をしています。

むしろ今のところは俳優もアーティストもやっているからこそ、できることが広がっている感覚の方が大きいかな。たとえば『Bubbles』も『私の町の千葉くんは。』から知って聴いてくれた人も結構いるみたいで。お芝居から入ってくれてもいいし、音楽から入ってくれてもいい。いろんなところに露出していくことで、僕のことやWILD BLUEのことを知って応援してくれる人が増えたらうれしい。まずはそこを目指して、これからも頑張っていきます。

なので、みんなも変わらずに。山下幸輝とWILD BLUEをみんなの好きな形で応援してくれたらうれしいです。これからもよろしくお願いします!

プロフィール

山下幸輝(やました こうき)
2001年11月7日、大阪府生まれ。B型。
2020 年の第33回ジュノンボーイ・コンテスト、ファイナリストとなり俳優デビュー。’22年のドラマ『君の花になる』で注目を集める。’23年は、ドラマ『ガチ恋粘着獣』『最高の生徒~余命1年のラストダンス~』などに出演。’24年はドラマ『夫婦の秘密』『高額当選しちゃいました』に出演。主演映画『マンガ家、堀マモル』が8月に公開予定。

撮影/友野雄、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/吉井めぐみ、スタイリング/岩田友裕、衣装協力/DAMAGE DONE 2nd