小西康陽 5243 シネノート
11月から12月
毎月連載
第24回

日活映画を支えたバイプレーヤーたち
年末。締め切りをかなり過ぎているのに、原稿を書く気がしない。12月は映画に行くのもだいぶサボってしまった。観たい気持ちはあるのだけれど、きょうのところはまあ、いいか、という気持ち。この先、そう長生き出来るわけでもないのに、何かが道を塞いでいる。
久しぶりにきた仕事がこちらではどうすることもできない理由でスケジュールがずれてしまったり、せっかくのアイデアがパフォーマー側に採用されなかったり、健診で「要精密検査」との通知が届いて、胃カメラを飲んだら胃炎、と診断されて、それ以来どうも胃の調子が悪くなったり、ヤフオクでとんでもなく高いレコードを落札してしまったり、その逆でメルカリでもうすこし値段が下がるのを見届けていた○○の○○を一夜明けて誰かに落札されてしまったり、年末で物入りが多かったり、と、気持ちが塞いでしまう理由には、毎日事欠かない。だから映画を観に行くのだけれども、それさえも面倒になっている。