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押井守の あの映画のアレ、なんだっけ?

サッカー日本代表が快進撃を続けていますが、最近もサッカーをご覧になっていますか?<前編>

月2回連載

第127回

2024年10月15日に行われたVS.オーストラリア戦のサッカー日本代表 Photo:AFLO

Q.
サッカーの日本代表がW杯の最終予選で快進撃を続けています。押井さんは最近もサッカーをご覧になっていますか?

── 今回はサッカーについてです。サッカーファンの押井さん、日本代表の試合はご覧になってますよね?

押井 観たいに決まっているんだけど、なぜか最近、代表の試合を中継しないことが多くなった。日本はここ数年でめちゃくちゃ強くなったのに、だよ。

もちろん、ワールドカップが始まればNHKが頑張ってくれるだろうし、日本戦は普通に中継してくれるはず。前回のワールドカップはAbemaのお陰で助かったけれど、2026年の本戦では全試合を観るのは難しいんじゃないかと思っている。私は全試合を観る主義なのに! 

不思議なんだよ。日本チームは強くなったのに、それと反比例してみんなの熱が冷めているような感じがして。

── 私はサッカーについてはほとんど知識がないので分かりませんが、最近の日本は強いんですか?

押井 とても強い。客観的に見てもひいき目に見ても、今が最強の時代と言ってもいいくらい。アジアカップではケチがついてベスト8で終わっちゃったけど、実力的にはトップ。今やっている(10月下旬現在)アジア最終予選でも負けなし。オーストラリアとは引き分けたんだけど、彼らはシュート1本だけで守備に徹したから。最初から引き分けを狙っていたんだよ。

引き分けだとポイント1点、勝つと3点、負けるとゼロ。だから1点を死守するために守備だけに注力したんです。同点だと得失点差があるんだけど、今の日本はポイントでも得失点差でも断トツのトップ。予選をやるだけ無駄と言われていて、アジア予選に出ること自体、もうチートだと言われているくらい。

── それは凄いですね。

押井 おそらく、アジアだと負けることはない。引き分けはあるかもしれないけど、取りこぼすことはまずない。ワールドカップの出場権を手にすることが最大のテーマという時代を経て、今はそれがデフォルトになった。

“ドーハの悲劇”(1993年)とか、悔しい想いをみんな経験したけれど、今は(ワールドカップに)出場するまでがデフォルトで、グループチームを勝ち抜くのもデフォルト。日本チームのテーマはワールドカップのベスト8に残れるかどうかだよ。さすがに優勝はまだキツいけどさ。

── なぜそんなに強くなったんですか、日本チーム。

押井 現在の日本のA代表の9割はヨーロッパのトップリーグでプレイしている連中。しかも、ちゃんとそのチームのレギュラーを張っているから層も厚い。20年間の蓄積がやっと実り始めたんですよ。10年単位のスパンで選手を見ないと選手層は厚くならないから。

それに、今までのおっさん選手と違ってイケメンも増えたし語学も堪能。技術的に洗練されていて、みんなサッカーIQが高い。

── 三苫薫くんとか、私も何人か顔は見たことありますが、確かに女子人気も高そうな選手はいます。薫とか(田中)碧とか、名前がBL漫画の主人公みたいだし(笑)。

押井 私の好きな堂安律くんとか、みんなイマドキの男子なんです! 

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取材・文:渡辺麻紀
撮影:源賀津己

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