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押井守の あの映画のアレ、なんだっけ?

テレビはこれからどう変わると思いますか?

月2回連載

第134回

Q.
テレビ業界が揺れまくっています。最近は僕もテレビをあまり見なくなっているのですが、押井さんは、これからテレビはどう変わると思いますか。

── 今回はテレビについての質問です。今年の頭から中居(正広)くん&フジテレビの件で大変な状況になっていました。テレビを見ない押井さんの耳にも入ってきたのでは?

押井 YouTubeを見ていたら、中居くんの話がたくさん出てくるので、これは何事と思い聞いてみて、そういう事件があったことを知ったんだよね。ただ、その事件以前に、すでにテレビが嫌われていたということだと思うよ。テレビに対する拒否反応という下地があった上に中居くんの事件が起きた。それがフジテレビだったというのは、やはりいろいろと問題を抱えていたからだろうね。

── どんな問題なんですか?

押井 公共放送にはさまざまな規制があって、そのひとつに外国の出資率というのがある。定められた数字を越えてはいけないんだけど、フジテレビは昔からとっくに超えていた等、言われていた。さすがに今回、表沙汰になっていたようだけど、やはりみんなの目は、中居くんが何をやらかしたかのという方向に行っちゃうので、知っている人は少ないかもしれない。

── 最近の若い人たちのテレビ離れが激しいというのはよく聞きますよね。

押井 私や麻紀さんは、お茶の間で家族そろってテレビを見るというのが普通だった世代だけど、いまどきの若者は違うんですよ。とりわけ、中学生の頃からネットを見ていた人間はね。テレビは一方的に番組を流し、とても恣意的だという事実に気づいちゃったから。

事件や情報をありのままに流すのではなく、あくまで意図的に選んでいる。公平のふりをして、実は公平ではないということ。それに金持ちっぽいでしょ。テレビ局で働いている人間は上級国民的な印象が強い。確かに給料はいいんだけど、実際にテレビを支えているのは外注のプロダクションだったりするからね。そういうのは、若い世代は受けつけない。

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取材・文:渡辺麻紀
撮影:稲澤朝博

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