押井守の あの映画のアレ、なんだっけ?
最近配信で観た映画やドラマで面白かった作品はありますか?<前編>
月2回連載
第154回
Q.
押井さん、配信は利用していますか? もし利用していたら最近、観た映画やドラマで面白かった作品があれば教えてください。
── 今回は配信についての質問です。押井さんも配信を楽しめる環境になったので楽しんでいるのでは?
押井 週に2、3本の映画を観てはいるんだけど、すぐに忘れてしまって。タイトルもうろ覚えだし、役者も知らないから。
── 映画限定なんですか? ドラマシリーズは観ないの?
押井 シリーズは終わらないじゃないの。いくら観ても同じだということが判明したので観ていない。だから映画限定。
── 押井さん、『ゲーム・オブ・スローンズ』(11~19)とか『刑事ジョン・ルーサー』(10~)とか大好きだったじゃないですか!
押井 そういうのは好き。別格です。BBCの刑事ドラマとかに外れナシとも思っている。でも、いろいろと観てきて、どれも70点くらい。よくても80点かな。つまり、だいたいは面白くできているものの、セカンドシーズンを観るほどでもないし、覚えておきたいシリーズもほぼない。セカンドシーズンも似たようなものだから、最初だけで十分というのが結論です。
私がアメリカのドラマシリーズ、『CSI:科学捜査班』などを観ていたのは、どういう方法論で作っているのかを知りたかったから。その成果は『パト』の実写シリーズ(『THE NEXT GENERATION-パトレイバー-』(14~15)に活かされている。初期投資にお金をかける、同じセットで物語をつくっていく、キャスティングはそこそこ、アクションはそれなり、でも脚本は頑張る……そんなことを学んだ。企画が動き出した当初は1話30分のシリーズだったけど、1時間に変えてもらったのも、30分だと効率が悪いことを学んだからですよ。
── そうやっていろいろ分かったから、今は映画だけなんですね。
押井 うん……最近、配信で観た映画かあ……あ、韓国映画の“コンクリートなんとか”というのを観たよ。タイトルはっきり覚えてないけど、ちょっと気になる部分があった。タイトル分かる?
── それはもしかして、イ・ビョンホンが出ていた『コンクリート・ユートピア』(23)なのでは?
押井 そうだ、そのタイトルだった。大きな地震が起こり、社会が崩壊した中で倒壊しなかった団地というかマンションで繰り広げられるサバイバルドラマですよ。サバイバルするために生き残った住人たちはリーダーを選び、組織化していく中でさまざまな事件が起こる。内部抗争的な要素が強いところが面白く、社会的な側面に踏み込んでいるので、そこがポイントだったよね。
韓国映画は結構観ているよ。欧米の映画と一緒に選択肢の中に入ってくるから。ただ、だいたいがテンションが高く疲れるので、続けて観ることはできないかな。
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取材・文:渡辺麻紀
撮影:源賀津己
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