こんにちは。森崎ウィンです。
いよいよ明日から『SHOWTIME』が始まります。今はこの『SHOWTIME』と『ジェイミー』ともう一つの作品が同時進行していて。その3つで頭がいっぱい。だけど、その分、常に脳が活性化しているというか。めちゃくちゃ面白い毎日を送っています。
『SHOWTIME』はミュージカル畑で活躍されてきた先輩方がずらりと揃っていて。正直、はじめのうちはその中で自分がどういうふうにいればいいのかちょっとわからなかったんですよ。やっぱり僕はミュージカル一筋でやってきた人間ではないので。「あ、どうも」みたいな感じでちょっと距離があったんですけど(笑)。
でも、みんな優しいし、いろいろ話しかけてくれて。やっぱりこういう時代だからこそ、人と関われるのって純粋にいいなと思いました。今ってどうしても人と接する機会が減っているから、こうやって久しぶりにアウェーの場に行くと新鮮で。「あれ? 俺、人と話すの下手になってる?」って思うときもあるし(笑)。自分がどうやって人と話すのかを、ひとつひとつ自分で再確認しているようなところがあります。
中でもいっぱい刺激をもらっているのが、城田優くんです。先週発表された、来年僕が主演するミュージカル『ピピン』の2019年版で主演を務めたのが優くんで。そういうこともあって、稽古の合間に『ピピン』の話もいろいろ聞いたりしています。
この『ピピン』というのが、若き王子・ピピンの自分探しの物語をサーカス一座によって上演していくという演出がとられていて、いろんなアクロバットが登場するんですね。だから今のうちから体を鍛えておいた方がいいよとか。ギターを弾くシーンがあるから、ギターの練習もしておいた方がいいよとか。すでにやったことのある優くんだから伝えられるアドバイスをいっぱいくれて。
他にも『ピピン』でご一緒する予定のダンサーさんが何人か『SHOWTIME』にも参加していて。『ピピン』は自分にとっては初のソロ主演ミュージカル。僕自身、めちゃくちゃ楽しみにしているからこそ、こうやって早い段階からコミュニケーションがとれたり、話を聞けることがすごく有意義で。漠然とだけど、ちゃんと自分がいい方向に向かって進んでいっている感じがするのがうれしいですね。
それだけじゃなくて、『SHOWTIME』では優くんと米倉涼子さんが演出を務めているので。スタッフさんと話しながら作品をつくっていく優くんを見ていると、僕が今やりたいと思っていることを目の前で見ているような感覚になるんですよ。
僕もアーティストとして自分で自分のライブはつくりたいなって気持ちがすごくあるし。そのためには周りの人をどう動かすが重要で。優くんがプレイヤーもやりながらリーダーとして先頭に立ち、自分の伝えたいことをショーとしてお客さんに届けるために主軸となって動いている姿は、めちゃくちゃ勉強になります。
優くんを見ていると、すごい説得力を感じるんですよね。それはきっと優くんの人を動かす力だったり人柄だったりから生まれてくるもので。アイデアが素晴らしいのはもちろん、人としての魅力を感じられるから、人がついていくんだなって実感できる。そういう“居方”を間近で学べるのはすごく貴重だし、プレイヤーとしてステージに立ちながら、違う分野を同時で学べている感覚があって、僕にとっては一石二鳥(笑)。2つのことを同時に得られる場が、『SHOWTIME』です。
もちろんショーとしても素晴らしいものになっているので、観に来てくれるみんなはぜひ目いっぱい期待して劇場に来てください。
森崎ウィンでした!
プロフィール
森崎ウィン
1990年生まれ、ミャンマー出身。小学校4年生の時に日本へ渡る。2008年よりダンスボーカルユニット・PRIZMAX(現、解散)のメインボーカルとして活躍した。俳優としても様々な映画、ドラマ、舞台に出演し、2014年には『シェリー』で映画初主演を務める。2018年、日緬共同制作映画『My Country My Home』に出演、そのスピンオフであるドラマ版『My Dream My Life』では主演を務め、現地のテレビ局mntvで冠番組「Win`s Shooow Time!」を持ち、様々な広告に出演するなどミャンマーで大ブレイク。スティーブン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』のオーディションでメインキャストであるダイトウ/トシロウ役に抜擢され、ハリウッドデビューを果たした。近年の映画出演作に、 『海獣の子供』『トゥレップ』『蜜蜂と遠雷』(19)、『キャッツ』(20)などがある。映画『蜜蜂と遠雷』で第43回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。またメ〜テレ制作の連続ドラマ『本気のしるし』(19)にて初の連ドラ主演を果たした。2020年は世界中で再演を重ねているミュージカルの金字塔「ウエスト・サイド・ストーリー」の日本キャスト版Season2(主演:トニー役)に出演。
撮影/鬼澤礼門、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/速水昭仁、スタイリング/小渕竜哉、衣装協力/ジャケット¥53,900、シャツ¥25,300/共にMyne CODEX(SOSU 070-6660-0692)、パンツ¥20,900/saby、スニーカー¥36,300/YOAK(共にHEMT PR 03-6721-0882)、リング¥33,000/PLUIE(PLUIE Tokyo 03-6450-5777)