
前回のエッセイでも話した通り、この10月は今までと比べると、かなりスケジュールがゆったりしていて。せっかくのインプット期間なので、ギターをうまくなるとか、曲をつくるとか、毎日ちゃんと自炊をするとか、自分で目標を立てて毎日を過ごしています。
ということで、ギターを新しく買いました! 今までフェンダーのアコギを使っていたんですけど、もともとフェンダーはエレキギターのメーカーだから、アコギならやっぱりマーティンでしょということで、マーティンのエレアコ(エレクトリック・アコースティック・ギター)を買いました。
パクチー澤井さんの知り合いのお店に行って、いろいろ見せてもらって。その中で試しに弾かせてもらった瞬間、この子だって一目惚れ。「マーティンさん」と名前をつけて、今は毎日時間があればずっと弾いています。

クロマチック練習という指を動かす練習があって、それをYouTubeを見ながらやったりして。まだ全然うまくできないんですけど、こういう地道な練習をやることで、少しずつ指の動きが良くなっていく。いつか弾き語りをすることが今の目標のひとつなので、その日に向けて練習の毎日です。毎日弾いているから指の皮がだんだん剥けてきて、硬くなってるんですけど、ギタリストっぽい手になってきたかなって、ちょっと気に入っています(笑)。
新曲はこの期間中に5曲はつくるつもりです。いつかみんなに聴かせられる日が来るといいな。
そして、自炊も毎日1食は必ずするようにしています。この間は、豚キムチと卵とチンゲンサイの炒めものに、ステーキ肉を豆板醤漬けにしたものをつくりました。我ながらおいしくできた気がします(笑)。で、ワインを飲みながらゆっくり過ごすのが最近の夜の楽しみ。

そうそう。ワインセラーも買ったんですよ。ずっとほしいなと思っていたんですけど、どうしようかなと迷っていて。でも、ネットで手頃なやつを見つけたんで、ついポチッとしました(笑)。
最近やばいんですよ。つい気づいたらネットでなんでも買っちゃう。この間も、フライパンを全部買い換えたし。必要なものを買うならいいんだけど、それ本当にいるの?って思うものまでつい買っちゃうのがネットのおそろしさ。
昨日、パソコンを置いているデスクを、まだ全然使えるのに、急にもっと大きいのがいいな〜と思って、ネットでちょうどいいサイズのものをポチッとしちゃって。で、あとから冷静になって考えたら、デスクが大きくなると、その分、同じ部屋にあるソファとローテーブルの距離が狭くなって窮屈になるなと思って。それは嫌だな〜って、慌ててキャンセルしました(笑)。なんでも手軽に買えちゃうからこそ、つい考えなしに買っちゃうところがあるよね、ネットの買い物って。みなさんもどうぞご注意ください(笑)。

そして、お仕事の話でいうと、11月4日にヒューマントラストシネマ有楽町にて「フォークロア2:あの風が吹いた日」が上映されます。これは、HBOアジアが展開しているホラーアンソロジーシリーズ「フォークロア」のシーズン2で、6カ国の監督が参加されていて。僕はそのうちの1本「あの風が吹いた日」に主演しています。
監督は、あの松田聖子さん。以前、ファンクラブのダイアリーで「ある大物歌手とレコーディングさせてもらった」という話をしたけど、それはこのことでした。
もうね、レジェンドですから、松田聖子さんは。でも、あれだけすごい方なのに、ものすごく周りに気を遣う方で。ご自身も演者だからだと思うんですけど、僕たちがやりやすいように、細かいところまで気をまわしてくださるんですよ。その繊細なお人柄にふれて、こういう人だからこそ多くの人に愛されるんだなと実感しました。

映画では3曲歌うんですけど、どれも聖子さんがつくった曲で。聖子さんのおなじみのレコーディングスタジオで、聖子さんがキューを出して、僕が歌うという、人生でこんなことがあるのかというような、すごい体験をさせてもらいました。
もうバカみたいに緊張した(笑)。でも聖子さんから歌声を褒めてもらってうれしかったです。曲もこれぞ松田聖子さんという感じの素敵なバラードなので、ぜひ映画と一緒に曲も楽しんでほしいです。
聖子さんには、撮影の合間に「今までの最高年収額は、いくらですか」という話を聞きました(笑)。そしたら聖子さんは「そんなこと初めて聞かれた」と笑ってましたけど。残念ながら、そのときは撮影がバタバタしていて答えを聞けなかったので、次にお会いできたときにもう1回聞いてみたいと思います(笑)。
森崎ウィンでした!

プロフィール
森崎ウィン
1990年生まれ、ミャンマー出身。小学校4年生の時に日本へ渡る。2008年よりダンスボーカルユニット・PRIZMAX(現、解散)のメインボーカルとして活躍した。俳優としても様々な映画、ドラマ、舞台に出演し、2014年には『シェリー』で映画初主演を務める。2018年、日緬共同制作映画『My Country My Home』に出演、そのスピンオフであるドラマ版『My Dream My Life』では主演を務め、現地のテレビ局mntvで冠番組「Win`s Shooow Time!」を持ち、様々な広告に出演するなどミャンマーで大ブレイク。スティーブン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』のオーディションでメインキャストであるダイトウ/トシロウ役に抜擢され、ハリウッドデビューを果たした。近年の映画出演作に、『海獣の子供』『トゥレップ』『蜜蜂と遠雷』(19)、『キャッツ』(20)などがある。映画『蜜蜂と遠雷』で第43回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。またメ〜テレ制作の連続ドラマ『本気のしるし』(19)にて初の連ドラ主演を果たした。2020年は世界中で再演を重ねているミュージカルの金字塔「ウエスト・サイド・ストーリー」の日本キャスト版Season2(主演:トニー役)に出演。
撮影/古川義高、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/KEIKO、スタイリング/添田和宏、衣装協力/Tシャツ¥22,000/アトウ(シアン PR TEL:03-6662-5525)
中に着た半袖シャツ¥10,780/バンクス ジャーナル(ジャングルジャム TEL:03-6452-5282)
パンツ¥29,700/セラー ドアー(アントリム TEL:03-5466-1662)
メガネ¥44,000/アヤメ(グローブスペックス エージェント TEL:03-5459-8326)
その他本人私物