森崎ウィン Aiming To Overseas
人生は一度きり 限られた時間とお金、何に投資していますか?
月2回連載
第138回

こんにちは。森崎ウィンです。
今回はちょっと近況について語ろうかなと思うんですけど、最近、本を読むようになりました。自己啓発といったらいいのかな、お金の使い方とか、そういうのを読んでいます。
簡単に言うと、人生の何にお金という大切なリソースを使うかというようなことにちょっと関心があるんだよね。僕が読んでいる本では、今しかできない経験にもっと投資をしていくべきだというふうに書いてあって、本当にそうだよなと。貯金ももちろん大事です。だけど、貯金をするためにやりたいことを我慢するくらいなら、お金を使ってでもどんどん経験を増やしたほうが、きっとその経験がいつか財産になる。その考え方が今の自分にすごくしっくり来たんです。
僕も34歳。これからもっと芯のある人間になっていくには、プライベートも充実させていかないとなって。仕事はもちろん楽しいけど、仕事に追われるあまりプライベートが犠牲になって、毎日が仕事だけになってしまうのはちょっと違う。森崎ウィンとして、日々をどう生きるか。そっちのほうも大切にしていきたいな、と考えるようになりました。

そういう意味では、今いちばんやってみたいのは旅行かな。もっといろんな世界を見てみたいし、いろんな景色や人と出会いたい。今すぐには無理だけど、今年はちょっと時間を見つけて、どこかに行きたいなってひそかに計画中です。逆に、最近はあんまり外に飲みに行かなくなりました。お酒は好きだけど、そっちにお金を使うくらいなら、もっと自分の内面が豊かになることに投資したいなって。
そう考えるようになったのも、実は僕、20代前半の頃にピースボートに参加してみたいなと思っていたことがあったんですよ。でも勇気がなくて行けなくて。その本を読んでいたら、そのときの後悔を思い出して。60代70代になって、もしお金に余裕のある生活ができたとしても、バックひとつで世界を飛び回るなんてこと、体力的にも気力的にも難しい気がするんですよね。たぶんそのくらいの年齢になったら、同じ海外に行くにしても、飛行機はビジネスがいいし、ホテルもいいところに泊まりたいってなると思うんですよ。
だったら、体が動く今のうちにもっとやりたいことをやってみたほうがいいんじゃないかなって。正直、今なら寝るところとシャワーさえ浴びられれば別になんでもいいし(笑)。そういう旅を30代のうちにしておくことが、僕のやりたいことリストに入りました。
あとはもっと交友関係を広げていきたい。年末になるけど、松本潤さんから忘年会を兼ねたクリスマスパーティーに呼んでいただいて。みんなでプレゼント交換をしたりして、それがめっちゃ楽しかったんですよ。松本さんから呼んでもらえたこともそうだし、作品が終わっても、こうやってずっとご縁が続いていくって素敵だなって思った。

最近ようやく同業の人と気負いなく話ができるようになって。一緒にゴルフをしたり、仕事の話もしたり。同じ世界にいる人たちがどんなことを考えて、普段何をしているのか知れるのがすごく楽しいんですよね。だから、もっといろんな人と仲良くなって、いっぱい話がしたい。そのためにお金や時間を使っていきたいなと思っています。
忙しくさせてもらえることはもちろんありがたいんだけど、忙しさにかまけて大切なことを見失っちゃ良くないなって。時間は誰しも限られているから、その時間とお金を使って自分の人生をどれだけ豊かで濃いものにできるか。それが、より良く生きるということなんだろうなと思います。
人生は、一度きり。よく言われる言葉だけど、最近その言葉が改めて沁みるようになりました。なんだったら一度きりじゃ足りないなって思うから、興味のあることはどんどんやっていきたい。
それに、そうやってプライベートの生活の中で感じたことや発見したことが、きっと歌やお芝居という表現の糧になるしね。たぶんそういうふうに考えられるのも、仕事とのいい距離感みたいなものが自分の中でちょっとずつわかってきたからのような気もします。
みんなは、限られた時間とお金を何に投資していますか。みんなのこれをやっておいて良かったと思う経験の話があれば教えてください。
森崎ウィンでした!

★編集部より★
森崎ウィンさんファンクラブのほうでは、今週はウラバナシを更新!
プロフィール
森崎ウィン
1990年生まれ。ミャンマーで生まれ育ち、小学校4年生の時に来日、その後中学2年生の時にスカウトされ、芸能活動を開始。
2008年にダンスボーカルユニットに加入し、メインボーカルを担当。俳優としても様々な役を演じ活躍する中で、2018年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督の新作「レディ・プレイヤー1」で主要キャストに抜擢され、ハリウッドデビューを果たす。その後も数多くの映画やドラマに出演し、2020年に映画「蜜蜂と遠雷」で第43回日本アカデミー賞新人俳優賞。主演を務めた連続ドラマ『本気のしるし』では釜山国際映画祭2021のASIA CONTENTS AWARDSにてBest Newcomer-Actor賞を受賞。その劇場版は第73回カンヌ国際映画祭「Official Selection2020」作品に選出。
また、ミュージカルの世界でも映画版『キャッツ』(20年日本公開)ではミストフェリーズ役の吹替えを担当。20年ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2で主演トニー役、21年ミュージカル『ジェイミー』(21年)で主演ジェイミー役を務めたほか、2022年に東急シアターオーブで開催予定のブロードウェイミュージカルの名作中の名作「ピピン」日本公演の単独主演、2023年には、ミュージカル『SPY×FAMILY』で主演のロイド役を務めるなど活躍中。
2020年、アジアから世界に発信するエンターテイナー“MORISAKI WIN”として7月1日に「パレード - PARADE」でメジャーデビュー。「パレード - PARADE」はスズキソリオバンディットCMソングに起用され、音楽配信チャート1位を獲得するなど話題に。5月26日には、1stアルバム「Flight」をリリースし、5つの音楽配信サービスで1位を獲得。2022年には、世界を意識した海外作家を起用したシングルのリリースを重ねる中、「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」の主題歌も担当し、アーティストとしても幅広い活躍を魅せる。
また、2018年より母国ミャンマーで観光大使を務め、現地でもドラマの主演やCMに数多く出演し圧倒的な知名度を誇る。
撮影/梁瀬玉実、文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/吉井めぐみ、スタイリング/岩田友裕、衣装協力/GARNI