森崎ウィン Aiming To Overseas

ミュージカル『ウェイトレス』振り返り ここからの1年、自分の歌をしっかり磨いていきたい

月2回連載

第143回

こんにちは。森崎ウィンです。

暑い日が続きますが、みんな元気にしていますか。気づいたらもう6月も終わり。時間の流れが速すぎて、本当びっくりするよね。少し時間が経っちゃったけど、まだきちんと振り返れていなかったので、今日はミュージカル『ウェイトレス』の話をしようと思います。

今回、自分の中で何が新鮮だったかというと、ポマター医師って物語の途中から出てくる役なんですよね。今までミュージカルでは最初から出番があって、最後まで出ずっぱりの役ばっかりだったから、まずそこが初めての感覚で。場が温まっている中に入っていくのって結構難しいんですよ。

たとえるなら、めっちゃ早起きして、もうひと通り家事を終えて、すっかり頭の中も目覚めている母親と、寝起きの状態で会話をするような感じ(笑)。あっちはもう何時間も前に起きてるから、頭の回転も速いけど、こっちは起きたてだから、まだ目が覚めてない。その状態でバーッて話しかけられても「え?」「え?」って対応できないじゃない? 舞台に途中から入っていくのって、そういう感じなんです。

だから、リビングに行く前に自分の部屋で「よし、起きた!」って準備するように、舞台に出るまでにちゃんとエンジンを温めなくちゃいけない。しかも、公演ごとに毎回空気が微妙に違うから、そこも感じつつスッと流れに乗っていくのが大変で、出番の前はこれまでの作品とは違う独特の緊張感がありました。

(高畑)充希ちゃんとは15年ぶりの共演。改めてですが、本当にすごい女優さんだなと思いました。まず何と言っても声が強い! あれだけの楽曲数を毎日歌って、しかも日によっては1日2公演とかあるのに、一切喉が潰れない。あれはもちろん充希ちゃん自身のケアだったり、いろんなものがあってのことだと思うけど、生まれ持った天性の武器じゃないかなという気がしました。

お芝居に関しても、みんな知っての通り、本当に素敵じゃないですか。充希ちゃんのつくる空気にみんなが巻き込まれていくような、不思議なパワーがあるんですよね。僕も充希ちゃんも舞台も映像も両方やっているからかわからないけど、お芝居のスタイルは結構通じるものがあるなと思っていて、一緒にやっててもお互いのやりたいことがなんとなくわかるんです。しかも今回は全国公演も含めると約2ヶ月一緒にやってたから、回を重ねるごとにどんどん自分たちの見せたいジェナとポマター医師というのがはっきり浮かび上がってきて、それも僕にとっては面白い経験でした。ジェナが充希ちゃんだからできたポマター医師だったなと思います。ありがとうございました!

『ウェイトレス』が終わってからは、新しい作品の撮影が始まったり、ミュージカル『SPY×FAMILY』の製作発表があったり、忙しい日々が続いています。うれしかったのが、アッキーさん(中川晃教)のMUSIC LAB&MUSICAL WEEKに今年も呼んでいただけたこと! 実は前回、自分のパフォーマンスに対して、ちょっと反省が残ったんですよね。それもあって、今回は絶対にいいものを届けるぞという思いで臨んだんだけど、結果は……良かったんじゃないかと思います!(笑)

歌ってやっぱり繊細で、環境によって響き方が全然違ってくる。たぶん前回は八ヶ岳高原音楽堂がどういうところかをわかっていなくて、そこに合わせきれずに終わったから、不完全燃焼感が残ったんだろうなって。今回は去年の経験があった分、会場のつくりも頭に入ってる。そこを事前にイメージできたおかげでうまくいった気がします。

あとはやっぱりこの1年で自分の歌い方もまた変化してきたのもあるのかもしれない。特に今回は『ウェイトレス』を直近までやっていたのもあって、自分の声の鳴りを掴めていた分、歌いやすかったのかな。また来年もアッキーさんに呼んでいただけるよう、ここから1年、しっかり自分の歌を磨いていきたいなと思います。

それじゃ、今日はこのあたりで。みんな、くれぐれも熱中症には気をつけて。暑さに負けず毎日を過ごしてください。

森崎ウィンでした。

★編集部より★
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プロフィール

森崎ウィン

1990年生まれ。ミャンマーで生まれ育ち、小学校4年生の時に来日、その後中学2年生の時にスカウトされ、芸能活動を開始。
2008年にダンスボーカルユニットに加入し、メインボーカルを担当。俳優としても様々な役を演じ活躍する中で、2018年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督の新作「レディ・プレイヤー1」で主要キャストに抜擢され、ハリウッドデビューを果たす。その後も数多くの映画やドラマに出演し、2020年に映画「蜜蜂と遠雷」で第43回日本アカデミー賞新人俳優賞。主演を務めた連続ドラマ『本気のしるし』では釜山国際映画祭2021のASIA CONTENTS AWARDSにてBest Newcomer-Actor賞を受賞。その劇場版は第73回カンヌ国際映画祭「Official Selection2020」作品に選出。
また、ミュージカルの世界でも映画版『キャッツ』(20年日本公開)ではミストフェリーズ役の吹替えを担当。20年ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2で主演トニー役、21年ミュージカル『ジェイミー』(21年)で主演ジェイミー役を務めたほか、2022年に東急シアターオーブで開催予定のブロードウェイミュージカルの名作中の名作「ピピン」日本公演の単独主演、2023年には、ミュージカル『SPY×FAMILY』で主演のロイド役を務めるなど活躍中。
2020年、アジアから世界に発信するエンターテイナー“MORISAKI WIN”として7月1日に「パレード - PARADE」でメジャーデビュー。「パレード - PARADE」はスズキソリオバンディットCMソングに起用され、音楽配信チャート1位を獲得するなど話題に。5月26日には、1stアルバム「Flight」をリリースし、5つの音楽配信サービスで1位を獲得。2022年には、世界を意識した海外作家を起用したシングルのリリースを重ねる中、「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」の主題歌も担当し、アーティストとしても幅広い活躍を魅せる。
また、2018年より母国ミャンマーで観光大使を務め、現地でもドラマの主演やCMに数多く出演し圧倒的な知名度を誇る。

撮影/梁瀬玉実、文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/吉井めぐみ、スタイリング/岩田友裕、衣装協力/GARNI