心理テストで今のあなたがまる分かり! 映画パーソナリティ伊藤さとり

【心理テスト】あなた好みの神話と、この夏注意すべきことは? おススメ映画も診断

毎月連載

第83回

映画パーソナリティーであり心理カウンセラーでもある伊藤さとりさんによる心理テストです

【問題】
アナタは満点の星空を見つめています。この中で、自分の好みの星をひとつ選ぶように言われたアナタ。さてどの星を選びますか?

気になる診断結果は?

この心理テストで分かること。

この夏注意すべきことと、アナタに似合う星座を神話とともにお伝えします。(質問の星と診断結果の星座の色や形は同じではありません。なお、夏の星座ではなく象徴的な星座です)

Aを選んだアナタは
“カシオペア座”
自分が好きなものに夢中になりすぎないように!

アナタは、光り輝くものを愛する人です。美しいものが好きで、それにより心も潤うのでは。華やかな人も好きなのでうっかり外見に囚われてしまい、相手の内面を見落として痛い目に遭うことも。これは推し活にも言えることで、推しを肯定しない意見に怒りを覚えたら人間関係も崩れてしまいます。恋は盲目と言うけれど、自分が好きなものに夢中になりすぎると、現実世界の人をも傷つけてしまうことに。

アナタ好みの神話は“カシオペア座”です。カシオペアは誰もが認める美しさを持ち、自分は神より美しいとうっかり自慢したことで娘を危険にさらしてしまった王妃。自信があるのは良い事だけれど、誰かと比較してはいけません。

そんなアナタにオススメの映画は『ババンババンバンバンパイア』。思いっきり笑えて画の派手さで気分も上がる映画。吉沢亮さんと板垣李光人さんのドタバタコメディは馬鹿馬鹿しくて全方向で楽しめるので、嫌なことも忘れられます。

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Bを選んだアナタは
“ヘラクレス座”
なめられていると思ったら反論せず、まずはクールダウン!

アナタは、情熱を愛する人です。パワーがあることがベストだと思い、どんなことが起ころうとも強くありたいと思ってしまう傾向があります。なめられていると思ったら反論したくなるかもしれませんが、そこはグッと堪えて。力で相手をねじ伏せたら自分がプライドの高い人と思われて負けです。一度、クールダウンすると、たいしたこと無かったと気づくことも。無駄に敵を増やしても良いことはありません。

アナタ好みの神話は“ヘラクレス座”です。怪力の持ち主だけど発狂して我が子を殺害してしまったことも。それでもありえないことを次々と成し遂げた最強の神の子。情熱を陽の感情に利用すると多くの人に元気を与える人になれます。

そんなアナタにオススメの映画は『この夏の星を見る』。クールダウンに最適な映画ですが、情熱を静かに傾け、仲間との調和の心地良さを知る映画。コロナ禍でやりたい事がやれなかったあの頃を思い出すと、今、やれることは沢山ある。

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Cを選んだアナタは
“アンドロメダ座”
受け身が強いと損をしてしまうので、時にはしっかりと意見を述べて!

アナタは、優しさを大切にする人です。様々な星の中から一番目立たない星を選んだ時点で、目立つことを好まない性格であることも分かります。困っている人の力になれたらと思い、信頼する人を応援するのもアナタの優しさの表れです。ただし理不尽な目に遭ったら、強く反論しないままでいると、濡れ衣を着せられることになりかねません。受け身が強いと損をしてしまうので、時にはしっかりと意見を述べて。

アナタ好みの神話は“アンドロメダ座”です。母親カシオペアのせいで、怪物の生贄にさせられた王女ですが間一髪でペルセウスに助けられ、彼と結婚します。運命を受け入れるのではなく、自分で切り開くことが大事です。

そんなアナタにオススメの映画は『私たちが光と想うすべて』。第77回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞、各映画賞を獲得したインド映画。美しい画も特徴、ある出来事をきっかけに自分たちの未来を切り開くふたりの看護師の物語。

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Dを選んだアナタは
“ペルセウス座”
正論を言い過ぎると煙たがられるので気をつけて!

アナタは、間違ったことに目を背けられない常識人です。大抵は冷静沈着。なるべく先を考えて行動することを心がける人であり、周囲の人に信頼されています。ミッションを課せられるのも嫌いではないので、計画を立てて密かにやる気満々に。そんなアナタの功績は、派手さはなくとも見ている人はちゃんと居て、実は「尊敬しています」という声もチラホラ。正論を言い過ぎると煙たがられるので気をつけて。

アナタ好みの神話は“ペルセウス座”です。試練を課せられ、メドゥーサの首を落とし、その首で怪物を倒し、アンドロメダを助けた知恵のある勇者。正義感の強さは人一倍。それを敵視する人もいれば救われる人もいます。

そんなアナタにオススメの映画はブラムハウス製作の『DROP/ドロップ』。息子の命を救うために様々なミッションを課せられる女性に感情移入しまくり。先の読めないサスペンスは脳を活性化させ、更にアナタをやる気にさせます。

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伊藤さとりの今月のオススメ心理映画

星を見ると視野が広がる──『この夏の星を見る』

『この夏の星を見る』

2020年、新型コロナウイルス感染症により、全世界は不安を抱えながら静かな日々を過ごすことになりました。日本でも3密という言葉が生まれ、「密閉空間」「密集場所」「密接場面」は避けるように政府が掲げ、クラスター発生とならないようイベントも自粛に。

つい最近の出来事なのに、何故か忘れてしまう、当時、心に誓った大切なことってなんだったのか。それを今、思い出す必要があるかのように“あの時のこと”を綴った日本映画が公開されています。

そのひとつに、現在公開中の『フロントライン』があります。日本で最初に集団感染が起こった大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内に入り、奮闘した人々の姿を追った作品で、偏見を持つことで人を傷つけてしまう愚かさや、連帯し助け合うことで最優先すべき命が救われると綴っていました。

『フロントライン』 (C)2025「フロントライン」製作委員会

コロナ禍、天文活動を通じて繋がる学生たち

当然、この未知のウイルスは、思春期の子供たちの生活にも大きく影響を及ぼし、それは彼らの感情を揺るがしました。会いたくても会えない、思いっきり遊びたくても遊べない。今までやっていた部活も楽しみにしていた発表会も中止。やりたい事がやれないもどかしさの中、人とどうやって繋がり心を元気にしていたのか。コロナ禍を舞台にすることで、よりクッキリと“大切なこと”に気付かされる青春映画が辻村深月さんの原作を映画化した『この夏の星を見る』(7/4公開)です。

『この夏の星を見る』

確かにあの頃、私たちは家に引きこもってばかりで、外が恋しくてたまらなかった。だからついつい空を見上げていた記憶があります。映画はフィクションでありながらも、こんな学生たちが居たのではないかと思うほど、登場人物の感情が瑞々しく綴られています。

それもそのはずで原作者の辻村さんが学生の物語を描く為にリモート取材を行い、その時に知ったのが「スターキャッチコンテスト」という言葉でした。だから物語に登場する若者たちの感情は、間違いなくあの頃の声にならない生徒たちのリアルな思いなんです。

『この夏の星を見る』

自分たちで作り上げた望遠鏡で星を見つけることを競う天文活動を経て繋がる、住まいも年齢も違う学生たち。星にはロマンがあり、星座には神話があり、手の届かない存在だけれど望遠鏡で捕まえる事ができるのが天体観測。

この原作は映画には最適で、大スクリーンで様々な地域の本物の空を映し出し、パンデミックの中、抱えていた友達への想いや恋心を物語として俳優が演じながら、プラネタリウムのように星の存在を知る事で感情移入ができるからです。

『この夏の星を見る』

偏見を持たないこと。人に優しく、やりたいことがやれない悔しさを知っているから、後悔せずにやってみたほうがいい。『この夏の星を見る』は、若者たちの青春を綴った映画だけれど、日常の忙しさに疲れて凝り固まった大人の心も、優しく洗い流してくれる映画でした。

『この夏の星を見る』

7月4日 (金) 全 国 公 開
(C)2025「この夏の星を見る」製作委員会

プロフィール

伊藤さとり(映画パーソナリティ/映画評論家)

映画コメンテーターとしてTVやラジオ、WEB番組で映画紹介の他、映画評論家として映画レビューを執筆。映画舞台挨拶や記者会見のMCもハリウッドメジャーから日本映画まで幅広く担当。TSUTAYA映画DJを25年務めた。

「ひるおび」(TBS)「めざまし8」(CX)にて映画解説レギュラー。「ぴあ」、「otocoto」、「GLOW」他で映画コラム、「伊藤さとりのシネマの世界(東映チャンネル)」、「新・伊藤さとりと映画な仲間たち(Youtube)」俳優対談&監督対談番組。心理カウンセラー活動から映画心理本も出版、心理テストをパンフレットや雑誌に掲載。日刊スポーツ映画大賞&石原裕次郎賞、日本映画批評家大賞、日本映画プロフェッショナル大賞、女性記者&ライター映画賞などの審査員も→→公式HP