山本益博の ずばり、この落語!

お気に入りの落語、その十四『火焔太鼓』

毎月連載

第40回

‌(イ‌ラ‌ス‌ト‌レー‌ショ‌ン‌:‌高‌松‌啓‌二)‌

主人公の甚兵衛はこの『火焔太鼓』はじめ『鮑のし』『加賀の千代』『熊の皮』など、幾多の噺に出てくる。ただし、江戸の甚兵衛さんは、上方の甚兵衛と性格がかなり違い、江戸の甚兵衛さんに共通しているのが、お人よしで恐妻家、落語長屋には欠かせない愛すべき好人物で、中でも大活躍するのが『火焔太鼓』である。