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山本益博の ずばり、この落語!

第一回「桂文楽」平成の落語家ライブ、昭和の落語家アーカイブ

毎月連載

第1回

益博さん秘蔵の、出を待つ桂文楽師

 私の落語史を振り返ってみると、まずはじめに思い浮かぶのは、八代目桂文楽である。昭和の落語の黄金時代を支えた名人で、持ちネタは限られていたが、どの噺も磨きこまれて、『明烏(あけがらす)』『愛宕山(あたごやま)』『素人鰻(しろうとうなぎ)』『船徳(ふなとく)』『富久(とみきゅう)』などの十八番は、文楽が現役でいる間は、誰も高座にかけなかったほどである。