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Sexy Zone、確立されていくメンバーのキャラクター “セクエボ”でさらなる進化を求め奮闘

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リアルサウンド

 5月17日深夜に『Sexy Zoneの進化論(通称:セクエボ)』(スカパー/フジテレビ関東ローカルほか)のダイジェスト版が地上波でオンエアされる。今年4月からスタートした同番組は、全員が20代に突入したことを機に、さらなる進化を求めて様々なことに挑戦するロケバラエティだ。デビューから9年が過ぎ、Sexy Zoneは進化の真っ最中。

(関連:Hey! Say! JUMP 中島裕翔『野ブタ。』以外にも Sexy Zone 中島健人、SixTONES ジェシー……Jr.時代出演ドラマを辿る

 白いスーツに赤いバラを咥えてデビューした2011年。メンバーの平均年齢は14.2歳と事務所歴代最年少でのデビューだった。10代特有の透き通った歌声とあどけなさ、これぞジャニーズという王子様感とのギャップは目を引くものがあった。毎年、大晦日に行われている『ジャニーズカウントダウンコンサート』では、年齢制限の関係で最年長の中島健人が一人で出演したこともあり、年々出演メンバーが増えていくことも楽しみの一つだった。

 Sexy Zoneの出演番組を振り返ってみると、折に触れて密着番組が放送されてきたのが特徴的だ。2013年放送の『ミッドナイト ジャニーズ ~Sexy Zone編~』(日本テレビ系)オンエア時は、中島健人と菊池風磨がそれぞれ別のドラマで不良役を演じた頃だった。

 菊池は、ジャニーズの枠から一歩出た俳優としての活動についてこう語った。

「どこかに、Sexy Zoneは他のアイドルとは違ぇんだぞっていう。Sexy Zoneは舐められたくない」、「Sexy Zone違うんだな、菊池風磨違うんだなって。やっぱりSexy Zoneすげえんだなって言うのに繋げていきたい」

 言葉にギラギラとした野望を感じた。一時は体制変更が行われるなど、激動とも呼べる時代を経て再び5人体制で現在に至る。

■個々のキャラクターが確立
 元々、個性的なメンバーが集まるグループではあったが、このところは個性がより表に、ファン以外の人たちにも伝わっているように思う。

 中島健人は、王子様路線を歩み、どんなバラエティ番組でも、王子様キャラ×笑いを確立した。特にキャラクターが際立った様子は、京成電鉄のCMが物語っている。『ぐるナイ』(日本テレビ系)「ゴチになります」にレギュラー出演していた際には、私服で登場した回があり、白いシャツにデニム、スニーカーでカジュアルダウンし、ジャケットに袖を通さず肩にかけていた。これについて「令和のジャニーズはジャケット着ないんです」とコメント。王子様らしさを保ちつつも、ツッコミどころがある、ほんの少しの隙が面白い。王子様系アイドルからブレないので、安心して心をゆだねられる存在だ。

 このところバラエティ番組で個性を発揮している菊池風磨。かねてから出演していたラジオ番組『レコメン!』(文化放送)でMCのオテンキのりとの下ネタトークで深夜に笑いをもたらし、最近では『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)ではめられた“スースー”ドッキリのインパクトが大きい。何度も仕掛けられたドッキリの末に、股間を抑えて床に横たわり、悶える菊池。そんな姿に、笑い……どころか爆笑した。SNSでも「イメージが変わった」などの投稿が見受けられた。どこか無口でクールな印象が強かった菊池だが、持前のユニークさ、トーク力を積極的に表に出している。

 俳優として“主役”の存在感がある佐藤勝利。デビュー当時からグループのセンターとして注目を浴びてきた。不動のセンターとしての自覚、覚悟のような気持は、インタビューでも度々語られている。ジャニーズ入所10年を振り返り、変わったことについて聞かれると、「自分の出し方」、「何かを守りたいときは1番に攻めなきゃいけない」とグループのメンバーとして意識の変化を語った(参考:ラジトピ)。ファンからは“顔面国宝”と呼ばれて久しいが、番組を通してひたすらツッコミつづけたこともあった。佇まいに華があるが、実はバラエティもいけるのだ。

 現在、現役大学生のマリウス葉は、ジェンダーにとらわれない発言で注目を集めた。ラジオ番組や雑誌を通して「女子力」をテーマに寄せられたお便りに、男女関係ない、ありのままの自分でいよう、と回答した。マリウスは2020年5月号からファッション情報誌『SPUR』で対談連載「One step at a time 一歩ずつ進もう」がスタートした。彼が育ったグローバルな環境も大きいかもしれないが、流してしまいそうなことに疑問を持ち、自分の意見を述べる。旧来のアイドル像にとらわれないマリウスの存在は、視座を高く、多角的な視点を与えてくれる存在だ。

■「極東DANCE」から感じる“いまのSexy Zone”
 2月に発売された7thアルバム『POP × STEP!?』収録の「極東DANCE」は、日本古来から伝わる言葉を盛り込んだ歌詞を、デジタルサウンドにのせたダンスミュージックだ。MVの背景には近代的なビル群の夜景に殺陣も登場。新旧、和洋、日本語に英語……様々なものがミックスされている中に、着物をオマージュした衣装を着たいつもの4人。〈和を以て尊しとなし〉〈抗うでも争うでもない 誇り高く舞い上がれ〉と歌う。

 この歌詞は、番組を通して彼らが進化するべく見聞を広げようと奮闘する姿を彷彿とさせる。また、旧来の価値観について考える場を与えてくれるなど、いまのSexy Zoneを表しているようにも思えた。

 YouTubeで公開されている「スカパー!『Sexy Zoneの進化論』TVCM WEB限定対談動画」では、「10年前覚えてる?」の問いに、「覚えてない」と即答したマリウス。デビューから10年が経とうとするが、まだ20代という若さ。彼らを応援することによって、好奇心を失わずに、進化のきっかけをもらえそうだ。(柚月裕実)