森七菜、佐久本宝らに続く『3年A組』俳優に 萩原利久、朝ドラ『エール』出演でさらなる飛躍か
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萩原利久がNHK連続テレビ小説『エール』にいよいよ登場する。朝ドラ出演を一つの目標にしていたという萩原が今回演じるのは、裕一(窪田正孝)の恩師・藤堂(森山直太朗)が戦地で率いる部隊の一等兵・岸本和俊。
昨年話題となった菅田将暉主演の連続ドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)で注目を集めた萩原。これまでも『エール』では、森七菜、佐久本宝、堀田真由、望月歩ら、多くの『3年A組』出身俳優が出演してきたが、それに続く形となった。
ライターの久保田和馬氏は、今回の萩原の起用について、以下のように語る。
「去年の『3年A組』以降、主演作も放送され、ほかの卒業俳優とともに人気を拡大している中での起用となりました。ただ、萩原さんは子役出身で、役者としてのキャリアはほかの同世代の俳優と比較しても長く、大きな作品にもコンスタントに出演しているので、それほど驚きはありません。安定した演技力も、制作陣にとって起用のポイントになったのではないでしょうか」
では、そんな長いキャリアを持つ萩原は、これまでどのような作品に出演してきたのだろうか。久保田氏は次のように振り返る。
「これまでの出演作を振り返ってみると分かる通り、学園モノを中心に重宝されてきました。『3年A組』に加え、新田真剣佑、橋本環奈、杉咲花ら同世代のスター俳優が勢ぞろいした『十二人の死にたい子どもたち』をはじめ、『ちはやふる』『帝一の國』『暗殺教室』など若手俳優のブレイクのきっかけになった作品に多数出演しているんです。1作だけに限らず、その経験を次のキャリアに繋げられているという事実が、彼の役者としての力量を証明していると思います」
また、そうしたコンスタントな起用の背景には、萩原独自の魅力があると久保田氏は語る。
「『3年A組』でのカメラをずっと回しているというキャラクター設計が象徴的ですが、主演作『電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-』(テレビ東京系)でのヒロインの登場によって道を踏み外していく少年役、ゲスト出演した『アライブ がん専門医のカルテ』(フジテレビ系)ではブログで虚偽の記事を書き続ける高校生役など、視聴者にとって共感しやすく、現代の若者特有の雰囲気を出すことに長けた役者だと思います。これは、これまでのキャリアの長さがあるからこそできることです」
萩原の『エール』以降の活躍にも期待がかかる。久保田氏は今後の可能性について、次のように分析する。
「朝ドラは脇役として出演した俳優をリピート起用するケースが多いので、また朝ドラに起用される可能性も高いのではないでしょうか。これまで器用に演じてきた高校生役からさらに上の年代をどのように演じていくのかも楽しみです。今まで現代の学生役が多かったからこそ、『エール』での兵士という役柄は、今後の萩原さんの方向性を示すことになるかもしれません」
『エール』チーフ演出の吉田照幸氏は、萩原の演技を見て、現場で台詞の追加を決断したとのこと。萩原の兵士としての佇まい、眼差しを見て直感的なものを感じたそうだ。物語全体の中では出演シーンは決して多くはないようだが、兵士・岸本として鮮烈な印象を残してくれるだろう。
■放送情報
連続テレビ小説『エール』
2020年3月30日(月)~11月28日(土)予定(全120回)
※9月14日(月)より放送再開
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45
※土曜は1週間を振り返り
出演:窪田正孝、二階堂ふみ、中村蒼、山崎育三郎、森七菜、岡部大、薬師丸ひろ子ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/yell/