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大根仁の演出で松尾スズキ作「マシーン日記」再演、主演は関ジャニ∞横山裕

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左から横山裕、大倉孝二、森川葵、秋山菜津子。

松尾スズキ作の舞台「マシーン日記」が、2021年2月から3月にかけて東京・Bunkamura シアターコクーン、京都・ロームシアター京都 メインホールで上演。大根仁が演出を手がけ、横山裕(関ジャニ∞)が主演を務める。

小さな町工場を舞台に男女4人の情念渦巻く愛憎劇が描かれる「マシーン日記」は、1996年に東京のザ・スズナリで初演を迎えて以降、国内外でたびたび公演が行われている作品。2003年には大根演出、森田剛(V6)主演でフジテレビの番組「演技者。」にてドラマ化された。Bunkamura シアターコクーンの芸術監督に就任した松尾がクリエイターたちを自ら指名し、過去の松尾作品を新たな演出でよみがえらせるシリーズの第2弾として、このたび上演される。

本作は、演出の依頼を受けた大根が自ら選んだという。松尾は「この作品をドラマ化してくれたことがあるので、この芝居に流れる狂気みたいなものは、身体に落とし込んであると期待しています。横山さんの色気、大倉さんのギャグセン、秋山さんの説得力! あとは、森川さんが舞台でのたうちまわる姿が楽しみです」と心境をつづる。大根は「松尾さんの頭の中に入る作業は本当に過酷なことでした」とドラマ版の制作時期を振り返り、「難しい戯曲だとは思うんですが、なるべく噛み砕いて新しく作るつもりなので、楽しみにしていただきたいです」とメッセージを送った。

松尾作品への参加が初めての横山は、小さな町工場に隣接したプレハブ小屋に、右足を鎖でつながれ監禁されている電気修理工のミチオを演じる。彼は「すごいです。ぶっ飛んでる。松尾さんのこの作品から、人を惹きつけるエネルギーをとても感じています。数々の映像を手掛けられてきた大根さんが、演出家として舞台でどう攻めるのか楽しみです」とコメント。「僕は演劇畑の人間ではないですが、積み重ねてきた他の経験を強みにこの作品に挑みたいです」と意気込んだ。

そして大倉孝二がミチオの兄で町工場・ツジヨシ兄弟電業を経営するアキトシ、森川葵がアキトシの妻でミチオに強姦された過去を持ち、いまだ不倫関係にあるサチコ、秋山菜津子が工場の新しいパート従業員でサチコの中学時代の担任でもあり、ミチオに「あんたのマシーンになる」と服従を誓うケイコに扮する。彼らから届いたコメント全文は下記に掲載する。

なおチケットの一般販売は東京・京都公演ともに2021年1月10日10時より行われる。

COCOON PRODUCTION 2021「マシーン日記」

2021年2月3日(水)~27日(土)東京都 Bunkamura シアターコクーン

税込料金:ベンチシート、S席 1万1000円 / A席 9000円
※未就学児童入場不可

2021年3月5日(金)~15日(月)京都府 ロームシアター京都 メインホール

税込料金:1万1000円
※未就学児童入場不可

松尾スズキ コメント

今回の「マシーン日記」は、演出をお願いした大根くんが「これがいい」と選んだ演目です。キャストが4人だし、わかりやすいからですかね。彼はこの作品をドラマ化してくれたことがあるので、この芝居に流れる狂気みたいなものは、身体に落とし込んであると期待しています。横山さんの色気、大倉さんのギャグセン、秋山さんの説得力! あとは、森川さんが舞台でのたうちまわる姿が楽しみです。出だしの部分は再演するたび変わるので、アレンジに頭を悩ませているところです。
ぜひ、演劇を、生の舞台を、楽しんでいただければと思います。

大根仁 コメント

長く仕事を続けていて、いまだに肩の凝りが取れない仕事っていうのがあるんですが、「マシーン日記」のドラマ版はその筆頭というか。松尾さんの頭の中に入る作業は本当に過酷なことでした。今回お声がけいただいて、一度解体して再構築した経験のあるこの作品だったらできるんじゃないかと思いました。
ミチオ役に選んだ横山さんはドラマの仕事で初めて会ったのが16歳くらいの時で、最近のドラマを見ていて「芝居がいいな、仕事したいな」って引っかかっていたんです。ナイロン100℃での初舞台から見ていてすごく好きな大倉くん、絶対の安心材料である旧知の秋山さん、そして惹かれて目が離せなくなってしまうような佇まいの森川さんという4人。コクーンでやるには世界観が小さいかなとも思ったんですが、直感的にセンターステージでやったらすごく面白そうってなりました。難しい戯曲だとは思うんですが、なるべく噛み砕いて新しく作るつもりなので、楽しみにしていただきたいです。

横山裕 コメント

シアターコクーンにまた呼んでいただいたことが嬉しい半面、やっぱり怖さもあります。「マシーン日記」…すごいです。ぶっ飛んでる。松尾さんのこの作品から、人を惹きつけるエネルギーをとても感じています。数々の映像を手掛けられてきた大根さんが、演出家として舞台でどう攻めるのか楽しみです。また、出演者4人だけの稽古は、濃密な時間になると思いますし、キャリアも年代も違う4人がそれを経ることで生まれるものにも期待しています。
僕は演劇畑の人間ではないですが、積み重ねてきた他の経験を強みにこの作品に挑みたいです。整然としたところに、異物が飛び込んできたとき、パニックのようになるのが面白かったりするじゃないですか? そんな予測不可能な感じになれたらと前向きに捉えています。そして、この状況下で観に来てくださるお客様に「来てよかった」と思っていただけるように頑張ります。

大倉孝二 コメント

僕は松尾作品が今まで未経験で、この先もないと思っていたので、お声がけいただいてすごくありがたいです。名作ですし、4人芝居のこんなにエネルギーの高いものを…と、冷静になると急に怖くなってしまいますが、まだ深く考えないようにしています。全幅の信頼を寄せている秋山菜津子さん、はじめてご一緒する横山裕さんと森川葵さんと4人でどんな稽古場になるか楽しみです。演出の大根さんとは若い頃に何度か仕事をさせていただいていて、久しぶりで何も成長していないことがばれてしまうのが怖いですね(笑)。シアターコクーンでやらせてもらえるんだと考えると緊張します、やっぱり憧れの劇場ですから。

森川葵 コメント

脚本を読んでいると、日常の何かが壊れてしまったようなハードな内容に、どんどん気持ちが沈んでいくようだったのが、映像で見たときにはすごく面白くて。笑えない内容なのに、人が動いて演じているのを見ると、なんでこんなに笑えるんだろう…。その不思議な感じを自分も体験してみたいと思って参加を決めました。自分が今までやってきた仕事とは比べ物にならないくらいの大きな分厚い壁だと思います。でも、挑戦することで何かこう自分の未来に対する希望が見えたら、すごく楽しいだろうなって。大根さんとキャストの皆さんと作り上げる、新しい「マシーン日記」がどんなものになるのか、楽しみにして観に来ていただけたらと思います。

秋山菜津子 コメント

松尾さんが片桐はいりさんのために書かれた「マシーン日記」が、年月を経て私のところに来るとは思いませんでした。私は松尾さんの女性の描き方がとても好きで。演じていて「もしかしたらこういうところ、自分の深い闇みたいなものを見られてるのかな」といったことを感じたりします。今回演出をされる大根さんは、舞台もやられていますが、映像が主体でやられている監督ですから、違う角度の作品ができそうな気がしています。今はお芝居をやるほうも観るほうも、どんな仕事もみんな大変な世の中ですが、コクーンでの時間を一緒に共有してもらえたら嬉しいです。演劇に限らず、芸術はこういう状況だからこそ、とても必要なことだと思います。無事に上演して皆様にお会いしたいですね。