木ノ下歌舞伎「摂州合邦辻」スタート、木ノ下裕一・糸井幸之介が再演への感慨語る
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ロームシアター京都 レパートリー作品 木ノ下歌舞伎「糸井版 摂州合邦辻」より。(Photo by bozzo、提供:あうるすぽっと)
木ノ下歌舞伎「糸井版 摂州合邦辻」が、昨日10月22日に東京・あうるすぽっとで開幕した。
木ノ下裕一が監修・補綴、糸井幸之介が演出・音楽、そして2人が共同で上演台本を手がけた「糸井版 摂州合邦辻」は、木ノ下歌舞伎とロームシアター京都による共同制作企画「レパートリーの創造」の第2弾として、2019年に初演された作品。初演に続き玉手御前役を内田慈が務め、新たに俊徳丸役を土屋神葉が演じる。初演にも出演した飛田大輔、石田迪子、山森大輔、伊東沙保、西田夏奈子、武谷公雄が続投し、新キャストには花組芝居の谷山知宏、柿喰う客の永島敬三、永井茉梨奈が名を連ねた。
初日を経て、木ノ下は「昨日の初日を観て、ちゃんと完成させることができたという手応えを感じています。お客様はどうだったのかしら? 生憎、感染防止対策のためロビーに出ること叶わず、そのお顔や声に直接触れることができないのが残念ですが、なんだか作品を通して、お客様と濃密な文通をしているような感じで、まんざら悪いことばかりじゃないなと思っています」とコメントし、糸井は「初演と何が変わったのかはよくわからないけど、初演より好きだった、もしくは、初演より嫌いだった、みたいな感想をいただけるのが、良い再演なのかなと、僕は思っています。今回の再演は、そうなっていると思います。同じでありながら、違ってる、生きている人間の変化のような、再演です」と思いを述べた。東京公演は10月26日まで行われ、その後11月2・3日に京都・ロームシアター京都 サウスホールで上演される。
木ノ下裕一コメント
文楽の「摂州合邦辻」を観ている時は、その“物語り”のダイナミズム、背後に広がる神話性にシビれます。歌舞伎の「摂州合邦辻」を観ている時は俳優の身体の生々しさに酔いつつも、人間の業、どうすることもできない運命に心打たれます。
木ノ下歌舞伎「糸井版 摂州合邦辻」はその両方の感覚を大切にしました。その上で、古典と現代をすり合わせながら、これは「私たちの話」でもある、と思ってもらえたらサイコーだなぁと思いながら作りました。
そして、昨日の初日を観て、ちゃんと完成させることができたという手応えを感じています。
お客様はどうだったのかしら? 生憎、感染防止対策のためロビーに出ること叶わず、そのお顔や声に直接触れることができないのが残念ですが、なんだか作品を通して、お客様と濃密な文通をしているような感じで、まんざら悪いことばかりじゃないなと思っています。
糸井幸之介コメント
初演と何が変わったのかはよくわからないけど、初演より好きだった、もしくは、初演より嫌いだった、みたいな感想をいただけるのが、良い再演なのかなと、僕は思っています。
今回の再演は、そうなっていると思います。
同じでありながら、違ってる、生きている人間の変化のような、再演です。
ロームシアター京都 レパートリー作品 木ノ下歌舞伎「糸井版 摂州合邦辻」
2020年10月22日(木)~26日(月)
東京都 あうるすぽっと
2020年11月2日(月)・3日(火・祝)
京都府 ロームシアター京都 サウスホール
作:菅専助、若竹笛躬
監修・補綴・上演台本:木ノ下裕一
上演台本・演出・音楽:糸井幸之介
音楽監修:manzo
振付:北尾亘
出演:内田慈、土屋神葉 / 谷山知宏、永島敬三、永井茉梨奈、飛田大輔、石田迪子、山森大輔、伊東沙保、西田夏奈子、武谷公雄