根本宗子が新作「もっとも大いなる愛へ」に祈り込める「演劇に最大の愛を」
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月刊「根本宗子」第18号「もっとも大いなる愛へ」より。
月刊「根本宗子」の新作公演「もっとも大いなる愛へ」が本日11月4日に開幕した。
根本宗子が作・演出・企画を担う本公演では、完全リモート稽古に挑戦し、俳優たちは初日前夜に初めて直接顔を合わせる。公演は本日から8日まで東京・本多劇場にて無観客で実施され、本編の様子と終演後の稽古がStreaming+を介して生配信される。千秋楽以外の公演は公演翌日の23:59までアーカイブ視聴が可能。千秋楽のみ配信終了から7日間の視聴期間が設けられる。
本作には伊藤万理華、藤松祥子、小日向星一、安川まり、rikoが出演するほか、根本と大森靖子が事前収録された映像に登場。劇中歌を担当する大森は7日19:00開演回にのみ生出演し、歌声を披露する。
開幕に際し、根本、伊藤、rikoからコメントが到着。根本は「作品で繋がってくれた四人の俳優、踊りで作品の心となってくれたrikoちゃん、音楽で強く抱きしめてくれた大森さん、全スタッフ、そして演劇に最大の愛を。大切を、愛せるように。優しい人間でありたい。たくさん届きますように」と思いを明かした。なお本公演をもって月刊「根本宗子」は1年間の活動休止期間に入る。
根本宗子コメント
全然一人じゃないし、全然一人だ。
完成した芝居を今日客席で観て私は一番そう感じた。
自分の芝居からメッセージを受け取ることなど次いつあることだろう。
どうかまだ私はやめたくない。
手を離したくない「人」がいるからだ。
作品で繋がってくれた四人の俳優、踊りで作品の心となってくれたrikoちゃん、音楽で強く抱きしめてくれた大森さん、全スタッフ、そして演劇に最大の愛を。
大切を、愛せるように。
優しい人間でありたい。
たくさん届きますように。
伊藤万理華コメント
本当の本当に、リモートのみで稽古を行いました。こんなに初日を迎えるまでハラハラする体験はしたことがないです。
でも、画面越しでも伝わるくらい、4人ともが通じ合っている気がしました。泣かない日はないくらい、毎日心とお腹がぎゅっと掴まれていました。
小屋入り日にやっと会えたみんなと、ダンサーのrikoちゃんも加わって、舞台上に想いが溢れて止まりません。
この脚本のことばのひとつひとつが、どうしても他人事とは思えないのです。
これは私の物語であり、皆さんの物語です。
どうか、どうか、多くの人に届きますように。
rikoコメント
起こってしまったことを嘆いて理由にするのはあまり好きではないのですが、初めてリモートでの通し動画を見たときに、2020年で綻び崩れてしまったものの欠片たちをひとつずつ拾い集めているような気持ちになりました。根本さんの紡ぎ出した言葉と作品が、それを大切に抱き抱えられる4人が、靖子さんの音楽が、私の踊りが、観ている方の背中に届いて同じ温度と時間で繋がることができたら美しいなと思います。触れたい、そうなりたいな。
月刊「根本宗子」第18号「もっとも大いなる愛へ」配信
2020年11月4日(水)~8日(日)
作・演出・企画:根本宗子
出演:伊藤万理華、藤松祥子、小日向星一、安川まり、riko
事前収録の映像出演:根本宗子、大森靖子
※11月7日19:00開演回のみ大森靖子が生出演・生歌唱する。
※初出時より、本文の表現を一部変更しました。