「十二単衣を着た悪魔」三吉彩花が黒木瞳に感謝「基礎から親身に教えていただいた」
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「十二単衣を着た悪魔」公開記念舞台挨拶の様子。左から黒木瞳、三吉彩花、村井良大、笹野高史。
「十二単衣を着た悪魔」の公開記念舞台挨拶が本日11月7日に東京・新宿ピカデリーで行われ、キャストの三吉彩花、村井良大、笹野高史、監督を務めた黒木瞳が登壇した。
「源氏物語」の世界にトリップした青年・伊藤雷が、弘徽殿女御に仕え翻弄されながらも成長していく姿を描いた本作。伊藤健太郎が雷、三吉が弘徽殿女御を演じる。イベント冒頭には黒木が1人で登壇し、「『化身』で出会った東陽一監督に、『映画は僕1人だけで作り上げるものではないんだよ。キャスト、スタッフ全員の力で作り上げる総合芸術なんだ』と教わりました。今回もスタッフ、出演者のみんなに支えられて完成させることができました。映画はお客様が育ててくださるものです。本日はご覧いただき本当にありがとうございました」と観客に向けて深々と頭を下げた。
三吉は「今回のような役を演じさせていただくのは初めて。十二単衣の柄などの見た目もそうなんですが、母としての優しさ、セリフのすごみや説得力をどう出すか年齢を重ねるごとに監督と相談しながら工夫しました」と役作りを回想。また、「黒木監督からの指導がなければ、私はこの役をどう演じたんだろうと思います。セリフの発声など基礎的な部分から親身になって教えていただきました」と感謝する。МCから具体的にどういった指導を行ったのか問われた黒木は「悪魔というのは、凡人にはまねできない英知を備えた心の強い人だと私は捉えていたので、(弘徽殿女御というのは)こういう人なんだと三吉ちゃんに伝えました。あとは芝居の仕方や、女優として理解している細かい部分をアドバイスさせていただきましたね」と説明する。
宮中の警護を取り仕切る良喬を演じた笹野。劇中に良喬の年齢が39歳だと明らかになる場面があることから、МCが「あのシーンはアドリブですか?」と質問。笹野は「そんな僭越なことはいたしません! 台本の通りです。私の特技は年齢幅をたくさん演じられて、説得力があることですから」と堂々と言い切る。原作の良喬は10代に見えるほど若い男という設定だが、黒木は「映画化するって決めたときから、この役は笹野さんがいいと決めておりました」とコメントし、笹野を「とってもうれしいです!」と喜ばせた。
現代パートで雷が働く設営現場のリーダー木村を演じた村井は「タイムスリップをするシーンでは僕もリアルにその雰囲気を感じていましたし、現代に戻るシーンでは、もっといろんな人の生きざまを見ていたかったなと思いました」と感想を語る。設営責任者役で兼近大樹(EXIT)も参加しており、МCは初の撮影現場で兼近がどのような様子だったかを質問。村井は「リラックスして楽しんでらしたんですが、映像作品の現場で使われる言葉を兼近さんが知らなかったようで、けっこう僕が解説しながら撮影していました」と説明した。
キャスト陣に向けて「“映画監督・黒木瞳”の人物像は?」という質問が飛ぶと、三吉や村井は口々に黒木を賞賛する。続く笹野は「私はもう女性監督の現場でしか仕事をしないと事務所に言おうと思います」とジョークを飛ばして観客を笑わせた。
「十二単衣を着た悪魔」は全国で公開中。
(c)2019「十二単衣を着た悪魔」フィルムパートナー