孤独な男女がセラピーへ…「パリのどこかで、あなたと」本編映像公開
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「パリのどこかで、あなたと」新場面写真
セドリック・クラピッシュが監督を務めた「パリのどこかで、あなたと」より、本編映像の一部がYouTubeで公開された。
仏パリにある隣り合ったアパートメントに住む30歳の男女の姿を描く本作。孤独や不安を抱えた2人が葛藤しながらも過去を受け入れ、前に進むさまが映し出される。マッチングアプリで一夜限りの恋を繰り返すも自分をさらけ出すことができずに悩むメラニーをアナ・ジラルド、内気で恋愛に不器用なレミーをフランソワ・シヴィルが演じた。
映像では不眠症に悩まされるレミー、過眠症のメラニーそれぞれがセラピーを受ける様子を収録。レミーが「僕はどうすれば? 何を話せば…」と困惑するさまや、元恋人との別れについて話し涙するメラニーの様子が捉えられている。
このたび大根仁、佐久間宣行、山崎まどからのコメントが到着。大根は「フランス恋愛映画の新たな傑作でありながら、コロナ以降の世界においては、懐かしく儚く感じる」、佐久間は「とても個人的で、大げさな話ではまったくないのに、なんでこんなに胸を打つのか」と述べる。また山崎は「二人が出会うまでの道筋には人生の喜びや悲しみ、成長がある。クラピッシュらしいロマンスの祝福であり、人生讃歌でもある」とつづった。
「パリのどこかで、あなたと」は、12月11日より東京・YEBISU GARDEN CINEMA、新宿シネマカリテ、kino cinema立川高島屋S.C.館、神奈川・kino cinema横浜みなとみらいほか全国で順次公開。
※kino cinemaのeはアクサンテギュ付きが正式表記
※kino cinema立川高島屋S.C.館の高は、はしごだかが正式表記
大根仁(映画監督)コメント
フランス恋愛映画の新たな傑作でありながら、
コロナ以降の世界においては、懐かしく儚く感じる。
私たちはもう、こんな映画を観ることも、作ることも出来ないのではないか。
宇垣美里(フリーアナウンサー)コメント
都会には人が溢れてるのに、どうしてこんなにも孤独で、不安で、寂しいんだろう。
SNSで人と簡単に繋がれても、本当の意味で通じ合える人はほんの一握り。
多くの共通点を持ち日々すれ違いながらもなかなか出会わない二人にやきもき。
でも、勇気を持って一歩踏み出せば思いがけなく幸運な出会いが待っている。
この街のどこかに、私にとってのその人が働いている、そう思うと少し心が温かくなった。
佐久間宣行(テレビ東京制作局プロデューサー)コメント
とても良かったです。
パリに生きる、寂しさを抱えた2人の男女、それぞれの生活。
とても個人的で、大げさな話ではまったくないのに、なんでこんなに胸を打つのか。
現代を生きるということは、孤独と向き合うことにほかならない。
その、苦しくて逃げられない難しい命題を、この作品は、ユーモラスで、新しく、誰しも共感できる物語として見せてくれる。
これは素晴らしいロマンティック・コメディだと思います。しかも、その相手は、他ならぬ「自分自身」です。
山崎まどか(コラムニスト)コメント
メランコリックでブルー、内省的な二人はなかなか出会えない。
でも人と人とを結びつけるのはインターネットでも、奇跡でもない。
二人が出会うまでの道筋には人生の喜びや悲しみ、成長がある。
クラピッシュらしいロマンスの祝福であり、人生讃歌でもある。
伊藤さとり(映画パーソナリティ)コメント
猫の温もりは絶大の癒し。心の温度が同じくらいの人が心地良いetc。
セドリック・クラピッシュ監督の恋愛セラピーは、次への恋に必ず進めるウィットに富んだユニークな心理学。
運命の赤い糸を手繰り寄せるのは自分の弱さをどれだけ知っているかなのかもしれない。
佐藤久理子(文化ジャーナリスト)コメント
パリの片隅で生きる平凡な男女の、小さな物語が、こんなにも心を暖かいもので満たしてくれるとは。
人との繋がりがかつてないほど愛おしく感じられる、このコロナ禍の時代に、なおさら胸に響く映画だ。
自分を愛せない人、本当の自分を見せるのが怖い人、どこにいても孤独を感じてしまう人、
そんなすべての“はぐれ者たち”を、優しく癒してくれる。
東紗友美(映画ソムリエ)コメント
自分が自分でいるために。自信を取り戻すために。静かに寄り添ってくれるセラピーみたいな映画。
人は出会うべきタイミングで、その相手に出逢えるとー。一歩も進んでいないと思っていた人生は、静かに動いているとー。
未来が不透明で。ストレスに浸かった日常の中、2人の男女が糸電話みたいな親密さで伝えてくれるせいいっぱいの“大丈夫”。
不安も孤独も。今は、抱きしめていていいのかも。たとえば今が辛くても、訪れる未来を肯定してくれる人間賛歌。
SYO(映画ライター)コメント
パリで暮らす男女。同じ景色を眺め、同じ孤独を抱えている。ただ、まだ他人。
人は、人とつながることでしか満たされない。でも、誰でもいいわけじゃない。
だから苦しく、だから愛おしいのだ。
いつか出会い、運命が重なるまで。おひとりさまが、終わる日まで。
「人生は何だって起こる。生きていていいんだ」と、この映画が抱きしめてくれた。
パリュスあや子(作家)コメント
クスクス笑えて、ほろりもキュンも詰まった大人のラブコメディに、優しい気持ちにさせてもらった。
満たされない心を抱え、隣り合うアパルトマンからサクレ・クール寺院を眺めているまだ他人でしかない隣人たち。
探しものは意外と近くにあるかもよ、とそっと背中を押したくなり、気付けば自分が励まされているようだった。
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