「泣く子はいねぇが」仲野太賀が“自ら提案した”クイックルワイパーのシーン回想
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左から伴瀬萌、佐藤快磨、仲野太賀、草野庸子。
「泣く子はいねぇが」のオンライントークイベントが11月25日に東京・BONUS TRACKで行われた。
是枝裕和率いる映像クリエイター集団・分福が企画協力し、佐藤快磨が監督・脚本・編集を担当した本作。父親としての自覚を持てず、ある失態により地元の秋田・男鹿から逃げ出した主人公・たすくが、過ちと向き合い青年から大人へ成長する姿が描かれる。仲野太賀がたすくに扮し、吉岡里帆、寛一郎、余貴美子、山中崇、柳葉敏郎もキャストに名を連ねた。
トークイベントには仲野と佐藤のほか、オフィシャルスチルを担当した写真家・草野庸子が参加。プロデューサーである伴瀬萌が司会を務めた。BONUS TRACKでは11月26日まで「泣く子はいねぇが」の公開を記念した写真展が行われており、イベントは展示されている写真を軸に進行していく。仲野は古川琴音との共演シーンを挙げ、たすくが動揺してクイックルワイパーを持つ部分は自ら提案したことを回想。佐藤は2人のシーンについて「実は一番やりたかったかもしれない」と述べた。
草野は、たすくの兄と母に扮した山中と余が夕食を食べるシーンをピックアップ。仲野はこれまでに余と3回親子役で共演しているそうで「ここでも親子をやれるんだと、すごくうれしかった」と振り返った。また佐藤はたすくと吉岡演じることねが車中で会話をするシーンに言及。撮影前、堤防で感情を作っていた吉岡に演出のために声を掛けたといい、「僕を受け入れてくれて感銘を受けました」と笑いながら語る。
仲野は父である中野英雄が本作を観たエピソードも披露した。「『とにかく吉岡さんが素晴らしかった』と強めにコメントをもらいました」と父の感想を伝える。さらに再度中野が観に行った際、隣に寛一郎が座っていたそうで、「隣に佐藤浩市さんの息子さんがいたぞ!」という報告があったことも明かした。
そして仲野は「『泣く子はいねぇが』との時間が終わってしまうのは寂しいですが、本当に幸せな時間を過ごせて、2020年はこの映画に出会えて本当に幸せでした! ありがとうございました」と真摯に気持ちを語った。
「泣く子はいねぇが」は全国で公開中。
(c)2020「泣く子はいねぇが」製作委員会