ももクロ、視聴者参加型ライブでモノノフと「PLAY!」ボーダーレスな映像体験届ける
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ももいろクローバーZ「PLAY!」の様子。(撮影:上飯坂一)
ももいろクローバーZの視聴者参加型配信ライブ「PLAY!」が、昨日11月29日にABEMA PPV ONLINE LIVEで独占生配信された。
ももクロは2010年より冬恒例のクリスマスライブ「ももいろクリスマス」を毎年開催してきたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて今年の公演を中止。それに代わる企画として「ももクロとPLAY!」を合言葉に、視聴者とのボーダーレスな映像体験を届ける配信ライブを行うことになった。このライブではABEMA PPV ONLINE LIVEのマルチアングルやアンケート機能を活用した視聴者参加型の企画や、これまでのももクロのミュージックビデオに携わったクリエイターたちによるMV風の映像演出などが見どころに。ライブと連動した特設サイトとして、曲に合わせてシャウトやタップして遊ぶことができる「みんなで叫びまくれサイト」も開設された。
開演前にはライブの公式ハッシュタグ「#ももクロとライブで遊ぼう」が早くもTwitterの日本トレンド1位にランクイン。オンライン上で集うことができるカウントダウンラウンジではモノノフ(ももクロファンの呼称)が「ドキドキが止まらない」「最前列で待機中」などとコメントで心境を共有したり、「今日のライブ、キーマンになりそうなのは?」というアンケートに答えたりと、それぞれライブへの期待感を高めた。そしていよいよライブの開始時刻になると、おなじみのSE「overture ~ももいろクローバーZ参上!!~」が鳴り響き、コメント欄が大量の「うりゃおい!」コールでいっぱいになる中、メンバーカラーのスーツ衣装を着たももクロが「PLAY」という文字のオブジェと共に登場。最先端のXR技術によって瞬時に表情を変える異空間のような3面LEDステージで、この日のために制作されたライブのテーマソング「PLAY!」を初披露した。華々しくライブの幕を開けた4人は、続いて会場の廊下を歩きながらラップナンバー「The Diamond Four」を歌唱し、MVを再現するようなスタイリッシュな演出でモノノフの視線を画面に釘付けに。移動した先のステージでは「マホロバケーション」がキレのあるダンスと共にパフォーマンスされ、ひさびさのライブでの披露となった「ゲッダーン!」の曲中には、メンバーの顔写真が貼り付けられたCGのダンサーが大量に出現するというコミカルかつシュールな光景が広がった。
序盤に4曲を連続で畳みかけたももクロは、カメラの向こうのモノノフに向かって笑顔で挨拶。百田夏菜子はエクステンションによって人生初のロングヘアーとなった髪型をうれしそうにアピールした。また4人はかけ声に合わせてCGの背景を変化させて遊びつつ、このライブの目玉の1つであるリアルタイムでの楽曲投票企画をスタートさせる。1回目はアッパーチューンの「Chai Maxx ZERO」と「stay gold」のどちらを披露するかを決めるアンケートが実施され、投票の結果「Chai Maxx ZERO」がセットリストの5曲目に決定。メンバーはジャミロクワイ「Virtual Insanity」のMVを彷彿とさせる、床が前後にスライドするステージでライブを繰り広げた。続く「ゴリラパンチ」では4人が巨大なゴリラに扮し、都会の街並みを再現したセットで特撮映画をイメージさせるパフォーマンスを展開。曲の最後には“ササキアヤカゴリラ”が東京スカイツリーを引っこ抜いて持ち上げるという暴れっぷりを見せつけた。
その後、ももクロは2回目の楽曲投票企画を行い、「天国のでたらめ」との対決を制した「DNA狂詩曲」を披露。曲を歌い終えると「ライブで熱くなったから涼みたい」と話しながら会場内を歩き始め、ドアを開けて屋外へと飛び出した。すると夜にライブがスタートしたにも関わらず、どういうことか外が明るい。メンバーは夜から昼に時間が巻き戻っていることに気付いて困惑し、画面には「このあとライブどうする?『やめる?』『やめない?』」というまさかのアンケートが表示された。元の時間に戻るべく、4人は意識を集中してタイムスリップを試みるも、その結果としてなぜかスケバンやヤンキーの姿に変身し、気志團の早乙女光と共にパンクナンバー「あんた飛ばしすぎ!!」を歌い始めた。モノノフは突然のドラマパートと、学園モノのMVを踏襲したコミカルなパフォーマンスとの温度差に面食らいつつも、好きなタイミングで別角度のカメラ映像にスイッチングできるマルチアングル機能を使い、ステージのあちこちで繰り広げられるドタバタ劇を楽しんだ。
さらに「DECORATION」もMVを再現する演出と共に披露したももクロは、日本地図を模したセットの上へ。メンバー同士ボトルで乾杯したのち、「あんた飛ばしすぎ!!」の制服衣装のまま「ももクロの令和ニッポン万歳!」をにぎやかに歌い、日本全国の名物を紹介しながらステージ上での修学旅行を満喫した。また「笑ー笑 ~シャオイーシャオ!~」では、MVにも出演しているジャッキー・チェンのものまねタレント・ジャッキーちゃんがゲストとして登場。ジャッキーちゃんが抱える箱の中でメンバーが歌うという、トリッキーかつメルヘンな映像が画面に映し出された。
ライブがラストスパートに差し掛かると、ももクロは純白のロングドレスに衣装をチェンジし、2021年1月公開の映画「劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』」の主題歌で、2021年1月13日にCDリリースされる新曲「月色Chainon」を初披露。大きな満月に照らされた神秘的なステージから力強い歌とダンスを届け、楽曲の壮大な世界観を表現した。「月と銀紙飛行船」と「イマジネーション」というモノノフにとって悩ましい2択が提示された最後の楽曲投票企画では、3拍子のロマンチックなスローナンバー「月と銀紙飛行船」が選ばれ、4人はバレエを舞うダンサーを交えつつ、ブランコに座って情感たっぷりに歌唱。ラストは自撮りカメラで自分たちを映しながら「クローバーとダイヤモンド」を歌い、「PLAY」のオブジェがある最初のステージへと戻っていった。曲中、「ありがとう」という歌詞に呼応するように、コメント欄はモノノフからメンバーに向けた感謝の言葉であふれ返る。百田は「今日はこの場所からたくさんのものが届いているといいな」と晴れ晴れとした表情を浮かべ、ほかメンバーも「また一緒に遊ぼうね!」と笑顔でモノノフに呼びかけた。
終演後にはモノノフたちがアフターラウンジで余韻に浸りながら感想を寄せ合ったほか、「アメパス by Ameba」にてメンバーによるオンライン反省会が実施された。ライブの視聴チケットの購入者は、12月13日(日)10:00から12月30日(水)24:00まで“完全版”の見逃し配信を視聴することも可能。また只野菜摘が作詞、agehaspringsのKOHDが作編曲を手がけたテーマソング「PLAY!」は本日11月30日より各音楽配信サイトおよびストリーミングサービスにて配信されている。
ももいろクローバーZ「PLAY!」2020年11月29日 セットリスト
SE. overture ~ももいろクローバーZ参上!!~
01. PLAY!
02. The Diamond Four
03. マホロバケーション
04. ゲッダーン!
05. Chai Maxx ZERO
06. ゴリラパンチ
07. DNA狂詩曲
08. あんた飛ばしすぎ!!
09. DECORATION
10. ももクロの令和ニッポン万歳!
11. 笑ー笑 ~シャオイーシャオ!~
12. 月色Chainon
13. 月と銀紙飛行船
14. クローバーとダイヤモンド