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ヘルムート・ニュートン記録映画の冒頭映像、叶美香は「凄く撮っていただきたかった」

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「David Lynch and Isabelle Rossellini, Los Angeles, 1988」 (c)Foto Helmut Newton, Helmut Newton Estate Courtesy Helmut Newton Foundation

ドキュメンタリー「ヘルムート・ニュートンと12人の女たち」の冒頭映像がYouTubeで公開。著名人のコメントも到着した。

ドイツ出身の写真家ヘルムート・ニュートンの生誕100年を記念して製作された本作。そのセンセーショナルな作風から「ポルノまがい」「女性嫌悪主義」と議論を巻き起こしたニュートンの撮影の舞台裏が、12人の女性たちの視点から捉えられる。

映像は「私はよくモデルに体について教えてくれと頼む。彼女たちは自分の体に正直だ。だから胸も足もあるがままに撮る」というニュートンの言葉でスタート 。その後ニュートンがモデルに対して「貧相な表情じゃなくもっと堂々と」と要求する様子も切り取られた。

1993年にニュートンによって撮影された写真集「罪(immorale)」を出版した石田えりは「ヘルムートと仕事をした時に言われた言葉がある。『これから、どんなに屈辱的なことがあっても、どんなに惨めな目に遭っても、心は毅然としていなさい。』」と回想。「ヘルムートはユダヤ人で、ナチスの迫害を逃れてまだ10代のときにドイツを離れている。どんなときも毅然とした心を持ち続けなさいという助言は、彼のそれまで生きてきた信念と、重なっていたのかもしれない」とコメントしている。

ニュートンにオファーされた経験を持つ叶美香は「2週間ほど悩み最終的にはお断りいたしました。姉の『自信を持ってできないオファーは失礼になるからお受けしないポリシー』でもありました」と振り返り、「その時の私には様々な意味であまりにも自信がもてなかったので強く姉にお受けしたいと言えなかった。そして、その時の気持ちは今でも苦く複雑に私の魂に残っています。おそらく永遠に。私はヘルムート・ニュートンのあのアメージングな唯一無二の世界観で、凄く撮っていただきたかった」と思いを語った。

ゲロ・フォン・べームが監督を務めた「ヘルムート・ニュートンと12人の女たち」は、12月11日より東京のBunkamura ル・シネマ、新宿ピカデリーほか全国で順次公開される。

石田えり コメント

ヘルムートと仕事をした時に言われた言葉がある。「これから、どんなに屈辱的なことがあっても、どんなに惨めな目に遭っても、心は毅然としていなさい。」ヘルムートはユダヤ人で、ナチスの迫害を逃れてまだ10代のときにドイツを離れている。どんなときも毅然とした心を持ち続けなさいという助言は、彼のそれまで生きてきた信念と、重なっていたのかもしれない。

叶美香(セレブリティ・ライフスタイルプロデューサー)コメント

ヘルムート・ニュートンから約20年前にオファーをいただき2週間ほど悩み最終的にはお断りいたしました。姉の「自信を持ってできないオファーは失礼になるからお受けしないポリシー」でもありました。その時の私には様々な意味であまりにも自信がもてなかったので強く姉にお受けしたいと言えなかった。
そして、その時の気持ちは今でも苦く複雑に私の魂に残っています。おそらく永遠に。私はヘルムート・ニュートンのあのアメージングな唯一無二の世界観で、凄く撮っていただきたかった。

中野香織(服飾史家 / 作家)コメント

20世紀後半のモードはヘルムートの写真なしでは語れない。でも「センスがいい」「アートだ」なんて陳腐な言葉でほめたつもりなら、「悪ガキ」が履くハイヒールで蹴飛ばされる。「アティチュード」の何たるかを表現した写真家と女性たちにしびれる。

琉花(モデル)コメント

ヘルムート・ニュートンが撮影する女性は皆、力強く美しく決して媚びていない。彼にしか撮る事が出来ない一枚一枚の写真は今後もずっと記憶され続けると思います。作品中の彼の言葉にも心を打たれました。