水川あさみがキネ旬主演賞に笑顔、森山未來は2度目の栄誉に「重みが増してる」
映画
ニュース
水川あさみ
水川あさみと森山未來が「2020年 第94回キネマ旬報ベスト・テン」の主演女優賞、主演男優賞を獲得。表彰式が本日2月4日に東京・Bunkamura オーチャードホールで開催された。
登壇しトロフィーを手にした水川は、重みに顔をほころばせる。「喜劇 愛妻物語」で演じた恐妻チカについて「このお話をいただいたとき、ビビビと運命的なものを感じ、絶対に私がやりたいと思いました」と語り、「映画に深く関わることのできた2020年のご褒美を、こんなふうにいただけてうれしく思います。これからも味わいのある映画に長く携わっていく女優になれるように、映画と向き合っていきます」と決意を新たにした。
夏場に行われたという「喜劇 愛妻物語」の撮影を振り返り、水川は「最初から最後までずっと怒っている役なので、エンジン全開で暑さに負けないようにしていました」と語る。「滑走路」でチカとは対照的に控えめな女性・翠を演じていたことから、МCを務めた笠井信輔から「どちらの役が演じやすいですか?」と問われると、少し悩みながらも「どちらも極端に振れていて、自分の想像の範疇を大きく超える役だったので演じやすかったです。どちらがやりやすいかと言われると……わからないですね」と答えた。
「アンダードッグ」前後編で崖っぷちボクサーの晃を演じた森山は、舞台出演のため表彰式への出席が叶わず、VTRでコメントを発表。2012年に森山は「苦役列車」で主演男優賞を受賞しており、過去に同賞を2回以上獲得した俳優には原田芳雄、役所広司、真田広之、三國連太郎らが名を連ねている。森山は「皆様の名前を聞かせていただいて、大変(受賞の)重みが増しております。この作品に関わってくださった皆様に心から感謝しかございません」と恐縮する。
また、森山は「映画も含めてエンタテインメントの世界がどんなふうに変容していくのかわからないですが、僕自身はあんまり変わってないですね。ふらふらしている人間で、柔軟に生きているつもりなので、これからも軽やかに表現の世界を生きていけたらと思います」と述べる。なお会場には「喜劇 愛妻物語」で監督を務め、「アンダードッグ」の脚本を担当した足立紳の姿もあった。
「キネマ旬報ベスト・テン」は、1924年度に当時の編集同人の投票によってベストテンを選定したことを発端とする映画賞。映画ナタリーでは表彰式の模様を引き続きレポートする。