土屋太鳳、田中圭をアボカドに例える「外はやわらかいけど、中はハードボイルド」
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「哀愁しんでれら」初日舞台挨拶の様子。左から田中圭、土屋太鳳、COCO、渡部亮平。
「哀愁しんでれら」の初日舞台挨拶が本日2月5日に東京・新宿バルト9で行われ、キャストの土屋太鳳、田中圭、COCO、監督を務めた渡部亮平が登壇した。
本作は一晩で怒涛の不幸に襲われた26歳の女性が、裕福な開業医と結婚したことから展開する“裏おとぎ話サスペンス”。土屋が児童相談所で働く主人公の福浦小春を演じたほか、小春と出会う泉澤大悟に田中、大悟の一人娘ヒカリにCOCOが扮している。「かしこい狗は、吠えずに笑う」で知られる渡部が監督を務めた。
前代未聞の凶悪事件を起こす継母という役どころの土屋は、映画を観終えたばかりの観客に「あのあと小春たちはどうなってしまうんだろう?と心配してらっしゃる方も多いと思います。私も実は演じたあと小春たちをずっと心配していて……」と挨拶。「もし映画が無事公開されたら、シンデレラの靴に白いドレスを着させてあげたいなと思い、本日このドレスを選びました。皆様の心の中でも、どうかもう一度小春たちを幸せにしてあげてください」と呼びかける。
オファーを3度断ったうえで出演を決めた土屋は、一番大変だったことを聞かれ「小春と出会うまで」と返答。「大悟さんが誰かがすごく重要。田中圭さんかも?と伺ったときに『なるほど! わかった』と大悟さんの姿が先に浮かんで、小春を身近に感じることができました。そこからはキャストやスタッフの間で絡み合ってお団子のようにコロコロ転がっていって、もう飛び込んだ!という感じです」とユニークな表現で回想すると、田中は「大丈夫。ニュアンスは絶対伝わってると思う。面白い表現をするなとも思われてるだろうけど」と笑いを交えつつフォローする。土屋は田中との3回目の共演について「大悟さんはあと出しジャンケンみたいにあとからいろいろ出してくるから衝撃的で怖いですけど、圭さんは裏も表もありません。現場では寝癖もすごいし、ジャージやサンダルのまま。すごく素敵で心が温かい方です」とコメント。さらに田中の魅力を「アボカド」に例え「外はやわらかいけど、中はハードボイルド」と語ると、田中は笑みをこぼしつつ「じゃあアボカド俳優だ」と反応していた。
田中は演技初挑戦となったCOCOとの現場を「すごく堂々としてるし、役と自分の切り替えも自然。過剰にケアする必要もない“共演者”として接していました。大変なシーンの前は『大変だな。がんばろうな』と話すぐらいの。あとは一緒にお菓子を食べたり」と述懐。「共演者としてアドバイスはしましたか?」という質問には「しないっす! やりたいようにやってくれと思っていました」とCOCOへの信頼感を明かす。現在10歳のCOCOは、田中との初対面を「私のInstagramを見てくれていたので、それを褒めてくれました!」と元気いっぱいに振り返った。
この日観客と一緒に映画を久しぶりに鑑賞したという渡部は「小春は今やれることのベストを尽くして生きようとしてる。自分で(脚本を)書いたのに、その姿にすごく苦しくなった」と感想を口にする。さらに「みんな基本的には真面目に、よりよく生きようという思いはある。でも気が付いたら過ちを犯していることはあって。他人はその結果に至るまでの過程は見てくれない。悪いところを見つけると、過剰に厳しくしたり、ひどく言ったり。自分が知らないうちに、そっち側の存在になってしまうこともある。その想像力を常に持って生きてほしい」と作品に込めた思いを語った。
イベントでは2月3日に26歳の誕生日を迎えた土屋に、ケーキがサプライズでプレゼントされる場面も。ケーキには映画のテーマカラーである青、そしてシンデレラをイメージした白の花とガラスの靴が添えられた。
(c)2021「哀愁しんでれら」製作委員会