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「またここからクリエーションが続くんだろう」吹越満が覚悟を語る

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KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「華氏451度」ゲネプロより、吹越満演じるベイティー。

9月28日に開幕したKAAT神奈川芸術劇場プロデュース「華氏451度」より、初日を終えた出演者からコメントが寄せられた。

本作は、レイ・ブラッドベリ原作によるSF小説「華氏451度」を舞台化した作品。上演台本を長塚圭史、演出を白井晃が担当し、徹底した思想管理体制によって本の所持や読書が禁じられた近未来の世界を舞台に、管理機関である“ファイアマン”の男モンターグが、1人の少女クラリスとの出会いによって社会に疑問を持ち始める様が描かれる。

主人公のモンターグを演じる吉沢悠は、「今悩んでいることがあったり、考えすぎてしまっている人こそ『何だろうこれは!』と何か身近に感じてもらえる作品なのではないかと思うのですが、それは劇場でないと伝わらないものなので、ぜひ体験してほしいですね」とコメント。

モンターグの妻・ミルドレッドと不思議な少女・クラリスほかを演じる美波も「この作品は、『不滅』がテーマだと思っていて、本も演劇も無くなりはしないもの。だけどわざわざ出かけて行って観る、という時間と場所が制限されることだからこそ、限りある人生の中で一緒にひとつの空間を共有できる素晴らしさを伝えられれば、と思います」と述べる。

モンターグの上司・ベイティーを演じる吹越満は「初日が開けましたがまたここからクリエーションが続くんだろうなと思って覚悟はしています」と意気込みを語り、「舞台はやっぱり生ものなのが醍醐味ですので、日々変わっていくのが面白いですよ。ぜひ劇場にいらしてください、お待ちしています!」と観客に呼びかけた。

上演時間は休憩なしの約2時間。神奈川公演は10月14日まで。その後、10月27・28日に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、11月3・4日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールで上演される。

吉沢悠コメント

「華氏451度」はレイ・ブラッドベリが何十年も前に書いた作品ですが、ずっと色褪せない力を持つ作品であり、長塚さんの台本を白井さんが演出したことによって、また一段と現代だからこそ意味があるものになったのではと思います。白井さんは、司令官としてご自身で行きたい方向というのを持ちつつも、けっして決めつけず、皆の意見を肉付けしながら、妥協せず美しい世界を作っていく方です。この作品は、今悩んでいることがあったり、考えすぎてしまっている人こそ「何だろうこれは!」と何か身近に感じてもらえる作品なのではないかと思うのですが、それは劇場でないと伝わらないものなので、ぜひ体験してほしいですね。

美波コメント

同じチームで長い間稽古をしてきたので、今日はそれを初めてお客さんの前で演じられて、改めてこの舞台空間に立てることにとても感動しました。お客さんの前で演じる中で、昨日までわからなかった新しい発見もあって、舞台はそこがすごく面白いと思います。この作品は、「不滅」がテーマだと思っていて、本も演劇も無くなりはしないもの。だけどわざわざ出かけて行って観る、という時間と場所が制限されることだからこそ、限りある人生の中で一緒にひとつの空間を共有できる素晴らしさを伝えられれば、と思います。もしこの作品に興味を持っている方がいたら、難しいことを考えずにまず、ぜひ体感していただきたいです。

吹越満コメント

この作品は、SF作品として原作はもともと書かれていますけれども、現代の状況にすごくヒットしている物語だと思うんです。舞台としては、歌ったり踊ったりと言うエンターテイメントの作りではないですけれど、今のお話としてある種のエンターテイメントになっているので、ぜひ楽しみにいらしていただきたいですね、舞台もとても綺麗ですので。白井さんは、稽古の最初から思ってましたけれども、やっぱり良い意味でしつこいです(笑)。初日が開けましたがまたここからクリエーションが続くんだろうなと思って覚悟はしています。
舞台はやっぱり生ものなのが醍醐味ですので、日々変わっていくのが面白いですよ。
ぜひ劇場にいらしてください、お待ちしています!

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「華氏451度」

2018年9月28日(金)~10月14日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール

2018年10月27日(土)・28日(日)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

2018年11月3日(土・祝)・4日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

原作:レイ・ブラッドベリ
上演台本:長塚圭史
演出:白井晃
音楽:種子田郷
出演:吉沢悠、美波 / 堀部圭亮、粟野史浩、土井ケイト、草村礼子 / 吹越満