鵜山仁演出のこまつ座「化粧二題」再演、内野聖陽「パワフルに繊細にお届け」
ステージ
ニュース
2019年に上演された、こまつ座 第128回公演「化粧二題」より。(撮影:田中亜紀)
こまつ座「化粧二題」が、8月17日から29日まで東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで上演される。
2000年に初演された「化粧二題」は、井上ひさしの一人芝居「化粧」を原型とした作品。大衆演劇の芝居小屋を舞台にした一人芝居を2幕構成で上演する。2019年には、鵜山仁演出のもと、内野聖陽が市川辰三劇団の座長・市川辰三役を、有森也実が五月座の女座長・五月洋子役をそれぞれ務めた。なお内野は「化粧二題」の演技に対し、2019年度芸術選奨文部科学大臣賞を受賞している。
鵜山演出版の再演となる今回も、内野と有森が出演。内野は「再演というのは、より作品世界を深め、耕し、豊饒にする絶好の機会」と述べつつ「内野聖陽、パワフルに繊細にお届けします! ご期待くださいませ!」とメッセージを送る。また有森は「コロナ禍でコミュニケーションの制限を課せられた中、心は自由である、想いが人を繋ぐ事、私が感じた事と通じるような気がして今更ながら腑に落ちました」と思いを語り、「色々な想いが渦巻く劇場で、お客様と心を繋ぐことが出来たら、幸せです」とコメントしている。
なお本作は中部・北陸ブロックや神奈川、大分、茨城ほかでも上演予定。東京公演の前売チケットは6月12日に発売される。
内野聖陽コメント
前回2019年の公演から、2年が経とうとしています。
一人芝居への初めての挑戦で、とにかく気合いで井上先生の戯曲、演出家鵜山仁さんへ立ち向かって行った気がします。そして、たった一人の舞台空間だけれど、実は沢山の登場人物と一緒に居られるのだ!……ということを初めて知りました。
僕は再演というのは、より作品世界を深め、耕し、豊饒にする絶好の機会だと思っています。僕の中で、今、いろんな野心が蠢き始めています。
とにかくお芝居は楽しむためのものという原点に立って、僕自身も演じることをもっともっと楽しみつつ、皆様の心に心地よく届くよう楽しく苦しんでお稽古に励んで参りたいと思っているところです。
楽しく、愉快に、泣ける話を、みんなで笑える劇場にできたらと願っております。
内野聖陽、パワフルに繊細にお届けします!ご期待くださいませ!
有森也実コメント
2020年春、コロナウイルスの猛威に翻弄されながら模索、内観、協力し歩みを進め、この春で一年になろうとしています。
「孤独にならないことですね」緊張に震えている私に、演出家の鵜山さんがそっとアドバイス下さいました。物語の中には、様々な個性的な登場人物が配されています。ですが、一人芝居は舞台上では一人です。劇場には、スタッフ、お客様がいらっしゃいます。孤独であって孤独でない。コロナ禍でコミュニケーションの制限を課せられた中、心は自由である、想いが人を繋ぐ事、私が感じた事と通じるような気がして今更ながら腑に落ちました。
色々な想いが渦巻く劇場で、お客様と心を繋ぐことが出来たら、幸せです。
こまつ座 第138回公演「化粧二題」
2021年8月17日(火)~29日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
※中部・北陸ブロック、神奈川県、大分県、茨城県ほかでも上演予定。
作:井上ひさし
演出:鵜山仁
出演:内野聖陽、有森也実