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小沢道成「大切な思い出になることを願って」EPOCH MAN「夢ぞろぞろ」スタート

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EPOCH MAN「夢ぞろぞろ」より。(撮影:moco)

EPOCH MAN「夢ぞろぞろ」が、本日2月19日に東京・シアター711で開幕した。

「夢ぞろぞろ」は、EPOCH MAN主宰の小沢道成が作・演出・美術を手がけ、出演もする二人芝居。劇中では、とある駅の売店で働く60歳の女性と、電車に乗ることができなくなってしまった青年の物語が展開する。2019年の同劇場での初演に続き、出演者には小沢と柿喰う客の田中穂先が名を連ね、音楽をオレノグラフィティが手がける。

小沢は「心がヒリヒリとする物語ですが、過去の大切な出来事を思い出した時のように、不思議と元気がでてきます。そして、この状況下で上演する新しい再演もまた、誰かにとって、いつかの、大切な思い出になることを願っています」とコメントした。上演時間は約1時間15分。公演は2月28日まで。

また、EPOCH MANの新作「オーレリアンの兄妹」が、8月13日から22日まで東京・駅前劇場で上演されることが決定。現代を生きる“ヘンゼルとグレーテル”がテーマの本作には小沢と中村中が出演し、小沢は作・演出を、中村は音楽を担う。

小沢道成コメント

昨年6月、本多劇場グループPRESENTS「DISTANCE」で上演した「夢のあと」は、この「夢ぞろぞろ」に登場する60歳の女性の“その後”を描いた一人芝居でした。今の世界と同じ“大切な場所を無くした”女性という設定です。その女性にとって長年働いてきた駅の売店は、中学校時代からの大切な思い出がたくさんある場所でした。それが無くなったのです。

2021年の今、僕の目の前には、美術である駅の売店があります。人生では、思い出の時間に戻ることは出来ないですが、お芝居では何度でも戻ることが出来るのかもしれないと稽古をしながら感じていました。昨年に感じた寂しさも苦しさも、今は、今だけは感じないのです。演劇においての“再演”の意味がやっと分かった気がします。

駅の売店で働く60歳の女性と、ある日突然電車に乗れなくなった青年による、現在と過去を行ったり来たりする二人芝居。夢をもたない2人の物語に「夢ぞろぞろ」と名付けました。心がヒリヒリとする物語ですが、過去の大切な出来事を思い出した時のように、不思議と元気がでてきます。

そして、この状況下で上演する新しい再演もまた、誰かにとって、いつかの、大切な思い出になることを願っています。

第31回下北沢演劇祭参加作品 EPOCH MAN「夢ぞろぞろ」

2021年2月19日(金)~28日(日)
東京都 シアター711

作・演出・美術:小沢道成
音楽:オレノグラフィティ
出演:田中穂先、小沢道成

EPOCH MAN「オーレリアンの兄妹」

2021年8月13日(金)~22日(日)
東京都 駅前劇場

作・演出・出演:小沢道成
音楽・出演:中村中