「身内からついに還暦」JAM Project初の舞台挨拶で影山ヒロノブの誕生日をお祝い
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JAM Projectと大澤嘉工監督。
JAM Project初のドキュメンタリー映画「GET OVER -JAM Project THE MOVIE-」が2月26日から3月11日まで2週間限定で公開されるのに先駆けて、本日2月23日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズと大阪・TOHOシネマズ 梅田で舞台挨拶中継付きプレミア上映会が開催された。
アニソン界を第一線で牽引してきた、影山ヒロノブ、遠藤正明、きただにひろし、奥井雅美、福山芳樹からなるJAM Project。映画では460日間にわたる5人への密着取材によって、メンバーさえも知らなかった“誰も見たことのないJAM Project”を映し出す。
JAM Projectが舞台挨拶を行うのは、結成から20年の歴史の中で今回が初めて。ニッポン放送の吉田尚記アナウンサーによる進行のもと、メンバーは少し緊張した面持ちで映画の見どころや感想を語った。遠藤は映画について「自分が映画になるのは初体験なので恥ずかしかったですね。これまで素の自分を語るという機会はあまりなく、ずっと歌で表現してきたので、すごく緊張しました」とはにかみながらも、「最終的には監督さんに心の内まで全部ぶちまけました。(監督に)引き出されたのかなと思います」と語る。きただには「この映画ではメンバーみんなが熱く語ってますが、特にニューヨークの居酒屋でのシーンをぜひ観ていただければと思います」と見どころを挙げた。
奥井は「普段は音楽で自分たちの言いたいことを伝えて、生きた証を残してるんですけど、映画ではインタビューをしていただいて。もし自分の寿命が尽きて亡くなってしまったとしても、今回映画になったことで生きた証を本当に残せたなと思いました」と感慨を述べ、「みんながインタビューで語ってることは、お酒が入ってる打ち上げでも話さないですね。私はみんなのインタビューを観て、よりJAMが好きになったんです。愛着が湧きました」と顔をほころばせる。福山も「ほかのメンバーのコメントは聞いたことなくて知らなかったことなので、映画を観て感動してしまいました。自分の映画を見て泣くことがあるのかって思ったぐらい」と語り、ライブシーンについて「何しろ音がいいです! 映画館で自分たちの演奏を聴いたことがなかったので、これが最初で最後というくらい、いい音で聴けたなと思います」とうれしそうに話した。
影山は映画の内容について「前半と後半で、大きく2つに分かれてるような気がしたんですよね」と語り、「前半は俺たちが駆け抜けてきた20年間をすごく気持ちよく見せてくれると思います。そこから1転して、後半は……20年やっていくと、いろんな葛藤とか、マンネリズムとの戦いがあるんです。勢いで曲を作っていた頃とは違って1曲作るのに時間がかかるようになり、そこに加えてコロナ禍が始まって。この映画には明るいドキュメンタリーと、自分たちの人生をシリアスな目で見て悩んでる部分の、両方が入ってると思います」と述べた。吉田アナウンサーから「“GET OVER”という映画タイトルにちなんで、これから乗り越えたいことは?」と尋ねられると、影山は「まずは去年できなかった20周年記念ツアーのリベンジは最短距離でやっぱりやりたいですよね。まだいつできるのかは見えない。でも、絶対俺たちはやるんですよ。間違いなくやる。それは大事。今はレコーディングをやってるんですけど、この映画が公開されることになって、曲作りに対するモチベーションが上がってるので、早く次の作品をみんなに届けたいと思います」と意気込んだ。
舞台挨拶の後半では、2月18日に60歳の誕生日を迎えた影山をメンバーみんなでお祝い。さらにサプライズゲストとして、映画の指揮を取った大澤嘉工監督が花束を持って登場した。大澤監督は影山に花束を渡し、「おめでとうございます。60歳でこんなにパワフルでポジティブな空気をまとってる人は知らないです。60と言わず、あと10年くらいは『SKILL』を歌いながら飛び回ってる影さんを僕は見たいです。あと10年飛べていたら、第2弾の映画を作りましょう」と言葉をかけた。奥井は「一緒に歌える時間をこれからも大事にしたいので、兄さんの元気に追いついていけるように自分も鍛えながら、一緒に歌っていきたいなと思います。いつまでもお元気で」とコメントし、福山も「身内からついに還暦を出したかと思うと感慨深い。(影山は)去年からピアノをやりだしたんですよ。60歳からでも楽器を始めて、人前でやれるんだなって目の当たりにして、僕たちももっともっと背中を見てがんばらないとなと思いました」と尊敬の眼差しを影山に向けた。
最後には影山が「俺たちってファンのみんなにとって力強い兄貴であったり、憧れのお姉さんだったり、変なおじさんだったりすると思うんですが、この映画はそんな俺たちからみんなに送るエールだと思ってほしいです。いつまでも夢を追いかけなきゃいけないし、追いかけたい。“乗り越えていく”ということは苦しいけど、一番楽しいことだと思うんです。それをしっかり受け止めてほしいなと思います」とファンにメッセージを贈り、舞台挨拶を締めくくった。