JAM Project、自身初映画への想いを初の舞台挨拶で明かす 影山ヒロノブの還暦祝いも
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2月26日の公開に先駆け、『GET OVER -JAM Project THE MOVIE』の舞台挨拶付きプレミアム上映会が2月23日、東京・TOHOシネマズ 六本木で開催。JAM Projectメンバーの影山ヒロノブ、遠藤正明、きただにひろし、奥井雅美、福山芳樹が登壇した。
本作は、世界に日本の「アニソン」を躍進させた開拓者であり、“レジェンド”と称されるスーパーユニット・JAM Projectの結成20周年を記念した初のドキュメンタリー映画。460日間という長期に渡り、レコーディング、海外LIVE、LIVEツアーリハーサルに密着するも、COVID-19の影響で予定されていたLIVEツアーは次々と中止に。そんな現在だからこそ浮かび上がる、音楽を通して世界を勇気づけてきた彼らの真実のメッセージを映し出す。
まずは影山が、「ついに上映なんだなって、すごく気持ちが上がっています」と緊張気味に挨拶。「もちろん映画に出るのは初めてだし、プレミア上映会も、44年くらい業界にいて今日が初ですから」と感慨深げに語った。
JAM Projectでの舞台挨拶は初めてということもあり、続くメンバーも皆それぞれに緊張感たっぷり。きただに、福山は、早々に噛むというハプニングからスタートし、奥井は「何しゃべってるかわかんなくなちゃった」と苦笑い。MCの「ライブとは違う?」との問いかけに、次々「全然違う!」と声を上げた。
映画の感想を聞かれた遠藤は「これまで素の自分を語ることはあまりなかった。全部歌にして表現してきたので……」と切り出し、「変な性格なので最初はみんなに迷惑かけたんですけど、そのうち監督さんに心のうちまで全部ぶちまけていて、引き出されたのかなと思っています」と本音を吐露。福山は「音がいい」と音楽シーンの迫力について述べるとともに、「僕も自分で観て感動してしまいました。自分の映画を観て泣くことがあるのか」と打ち明けた。
奥井は「もし自分の寿命がつきたとしても、生きた証を残せた。本当に感謝しています」と、感無量の表情。劇中のインタビューにはメンバー同士でも知らなかった事実がふんだんに収められているといい、「みなさんのインタビューを観て、よりJAMが好きになった。愛着が湧いたというか」と声を弾ませた。
また影山は、本作について「大きく2つに分かれている」と紹介。「前半は、2000年からアニソン業界が一気に市民権を勝ち得ていった激動の20年間。俺たちが駆け抜けてきた20年をすごく気持ちよく見せてくれる。そこから一転して、勢いでいってた頃とは違う、1曲作るにも、何週間もワンフレーズも出ないような時期になって……。加えて、コロナ禍。明るいドキュメンタリーと、いろいろと悩んでいる部分、両方が入っていると思う」とコメント。「間違いなく俺たちの人生、JAM Projectを描いたドキュメンタリー作品だなと思いました」と力を込めた。
ここで、2月18日に60歳の誕生日を迎えた影山へのサプライズとして、大澤嘉工監督が登場。花束を手渡し、「60と言わず、最低あと10年くらいは『SKILL』を歌って飛びまくっている影さんが観たいです」と祝福。影山が「わかりやすく自分の目標になる。飛べなくなったら『SKILL』はできない(笑)」と応じると、メンバーからも笑みがこぼれた。
また遠藤は「50になった時に、冗談で『江戸時代だったら死んでる年ですね』なんて言っていたけど、徳川家康さんって61で天下統一したんですって」、奥井は「LAZYのファンで、兄さんが10代の頃から画面越しで観てきた。おもしろい運命だなと思いながら、一緒に歌える時間を大事にしたい」と、思い思いにメッセージ。
続くきただにが「ヒロノブ、還暦!」と拳を突き上げると、影山は「めっちゃ寒いわ」と即座にツッコミ。微妙な空気が流れるも、きただには「これからも(影山の)背中を追って、いろんなものをGET OVERしていきたいです」と語り、「すべってない、大丈夫」とハートの強さを見せつけた。一方、福山は「身内からついに還暦を出したかと思うと、すごく感慨深い」としみじみ。影山が「おいおい、犯罪者じゃないんだから」と笑うなど、息の合ったトークを展開し、会場を盛り上げた。
最後に、大澤監督は「みなさんの心のそばに、ずっと置いておける作品を作ったつもり」、遠藤は「この映画を観て、新しいことにチャレンジしたり、乗り越えるきっかけになってくれたら」、きただには「素晴らしい作品なので、じっくり観てほしい」、奥井は「映っていないけど、必ずファンの方が存在している。自分たちも出演者だという気持ちで観ていただけたら」、福山は「ミュージシャン仲間にもいろいろと手伝ってもらって、こんなに感謝の多い瞬間はない。ぜひ心に刻んで」とそれぞれにアピール。
影山は「俺たちって、ファンのみんなにとって力強い兄貴であったり、憧れのお姉さんだったり、あとは変なオジさんだったり(笑)。この映画は、そんな俺たちからエールだと思ってほしいですね。いつまでも夢は追いかけなきゃいけない。それを乗り越えていくことが人生の中で苦しいけれど、一番楽しいことだと思うんです。それを受け止めてほしい」と呼びかけた。
なおイベントの途中、タイトルにちなみ、“GET OVER=乗り越えたいこと”を聞かれた影山は、昨年延期になってしまった「20周年記念ツアーのリベンジ」と返答。「絶対やるんですよ、俺たちは。今もレコーディングを始めてるけど、この映画が出来上がって、よりモチベーションが上がっているので、早く次の作品を届けたい」と、ファンへ熱いメッセージを送っていた。
■公開情報
『GET OVER -JAM Project THE MOVIE-』
2月26日(金)から3月11日(木)まで2週間限定ロードショー
出演:影山ヒロノブ、遠藤正明、きただにひろし、奥井雅美、福山芳樹、ALI PROJECT、angela、GRANRODEO、FLOW、梶浦由記
監督:大澤嘉工
製作:井上俊次、二宮清隆
企画:松村起代子、宇田川美雪
プロデューサー:高橋義人
制作:東北新社
配給:東宝映像事業部
2021年/日本/カラー/16:9/114分
(c)2021「GET OVER -JAM Project THE MOVIE-」FILM PARTNERS
公式サイト:http://Jamproject-movie.jamjamsite.com
公式Twitter:@JAMProject_eiga