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シルヴィア・チャンが監督&主演作引っさげ来日、ワダエミから祝福受ける

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「妻の愛、娘の時」プレミア上映会にて、左からワダエミ、シルヴィア・チャン。

「妻の愛、娘の時」のプレミア上映会が、本日7月3日に東京・YEBISU GARDEN CINEMAで行われ、監督と主演を務めたシルヴィア・チャンが舞台挨拶に登壇した。

本作は母の死をきっかけに巻き起こった父の墓を巡る騒動を通じて、チャン演じるフイインら3世代の女性たちが自分の人生を見つめ直すさまを描いたヒューマンドラマ。

映画の世界で40年以上にわたり活躍し、7月21日で65歳を迎えるチャンは「人間は一定の年齢に達すると、同じテーマの物語でも物の見方や解釈が変わってくるんです。私はすでにおばあちゃんですが、世代と世代のギャップを埋める橋掛けの役割を私なりにできるとうれしい。そういう形でいつも映画を作っています」と映画制作に携わるうえでの思いを吐露。“おばあちゃん”という発言に場内がどよめくと、「私の孫娘はもう13歳ですよ。長男は今年で38歳です!」と明かしてさらに観客を驚かせた。

舞台挨拶にはチャンの誕生日と新作の日本公開をひと足早く祝うため、衣装デザイナーのワダエミが花束を持って登場。チャンは「呉清源 極みの棋譜」に出演した際、同作の衣装デザインを担当したワダと親交を深めた。また同作の監督であるティエン・チュアンチュアンが「妻の愛、娘の時」にチャンの夫役で出演していることから、2人は彼の話題で大盛り上がり。

ワダは彼女の連絡先は知らないそうだが「ティエン・チュアンチュアンが私たちの間を取り持ってくれるんです。彼に『シルヴィア最近どう?』と聞くと教えてくれるんです」と3人の独特の関係性をうかがわせる。一方、チャンは彼をキャスティングした理由について「とても魅力的ですから」と即答。しかし「映画の中では素敵な旦那なんですが、実生活でこの人を旦那に持つとけっこう大変だと思います(笑)」と本音を明かしてワダと笑い合った。

またワダは「娘のようなシルヴィアの映画、素晴らしかったです。等身大の自分をもう一度つかみ直すために観ていただきたい」と本作をアピールする。チャンは3世代の女性たちを描くうえで意識したことを「愛に対する考え方をポイントとしました。おばあちゃん世代は相手のために生きる。我々の世代は自分や旦那のために生きる。そして今の若い人たちは自分を愛するために生きていると思うんです」と解説。「人間は成長していくうえでいろいろ関門があって、それをくぐって強くなっていく。私はおばあちゃんになったけど、本当のおばあちゃんの気持ちはまだよくわかっていないかもしれません。でも少なくとも私が今まで歩んできた中で、若者の気持ちは理解しているつもりで描きました」と語った。

舞台挨拶ではチャンが是枝裕和監督作「万引き家族」を「非常に丁寧に愛を持って描いていて感動しました」と絶賛する一幕も。またマレーシアで撮影する新作「夕霧花園(原題)」で阿部寛と共演することも報告して観客の期待を高めた。

「妻の愛、娘の時」は9月1日より全国で順次公開。

(c)2017 Beijing Hairun Pictures Co.,Ltd.