アジア各地の現代アートの黎明期に焦点 『アジアにめざめたら』に約140点
アート
ニュース
張照堂『板橋』1962年 作家蔵
展覧会『アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990年代』が、12月24日まで東京・竹橋の東京国立近代美術館で開催されている。
1960年代から1990年代のアジアでは、植民地支配からの独立と急速な近代化、東西冷戦によるイデオロギーの対立やベトナム戦争の勃発、民主化運動の高揚など、社会を揺るがす出来事が続いた。アジア各地の現代アートの黎明期であるこの時代に焦点を当てる同展では、10を超える国と地域から生まれた約140点の作品を一堂に集め、その共通点と違いを探る。
会場は、「構造を疑う」「アーティストと都市」「新たな連帯」の3章で構成。日本、韓国、台湾、中国、香港、インドネシア、シンガポール、タイ、フィリピン、マレーシア、インドなどの90組以上の作家の作品が出展し、絵画、彫刻、版画、写真、映像、パフォーマンス、インスタレーションなど多様なアヴァンギャルド・アートが紹介される。
なお同展は東京国立近代美術館、韓国国立現代美術館、ナショナル・ギャラリー・シンガポールと国際交流基金アジアセンターによる、アジアの戦後美術を再考する5年におよぶ国際共同プロジェクトの集大成として開催。日本で開幕した後、2019年にかけて韓国とシンガポールを巡回する。