ドラマ「桶狭間」松田龍平が市川海老蔵、黒木瞳が広瀬すずとの共演語る
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左から佐藤浩市演じる斎藤道三、松田龍平演じる柴田勝家、黒木瞳演じる土田御前。
特別ドラマ「桶狭間~織田信長 覇王の誕生~」より、キャストの松田龍平、黒木瞳、佐藤浩市のインタビューコメントが到着した。
市川海老蔵の十三代目市川團十郎白猿襲名を記念した本作では、織田信長を戦国時代の主役に押し上げた桶狭間の戦いが描かれる。海老蔵が信長、広瀬すずが信長の正室・濃姫役で出演した。
柴田勝家役の松田は「主君である信勝とともに謀反に失敗し、それでも信長に生かされた勝家が、信長を新たな主君として忠誠を誓い、どう戦に向かっていくのか、それまでの主君を裏切る勝家の思いを自分なりに演じました」とコメント。信長の母・土田御前を演じた黒木は「土田御前は、鬼才な信長をどう扱っていいのかわからない、そしてどうしても弟・信勝のほうに愛情が偏ってしまう。その血のつながりがすごくやるせなかったんだろうなと思います」と分析している。また斎藤道三役の佐藤は「斎藤道三の生い立ちは諸説あって、しかも実際のところは本当かどうかもわからない怪しい人物。その怪しさを味わいとしてうまく出せればいいかなと思っていました」と語っている。
本作で海老蔵と初共演した松田と佐藤。松田は「仕事でご一緒したのは初めてですが、僕が20代のときに飲みに連れて行ってもらったりしていて、今回、久しぶりにお会いするので、何か変化はあるかなと思っていたんですけど、相変わらず豪快で、おちゃめな人でした(笑)」と、佐藤は「海老蔵さんのほうが僕にすごく気を使ってくれていて、ありがたかったですね。とても感謝しています」と述べた。
黒木は広瀬との撮影を「濃姫とのシーンはセリフこそ少ないのですが、女性同士でも共感できるものは感じましたし、視聴者にもそこは伝わると思います」と振り返り、「海老蔵さんの信長だからこそ、広瀬さんの新しい濃姫が生まれる……そう感じました」と回想している。
「桶狭間~織田信長 覇王の誕生~」は3月26日21時よりオンエア。大河ドラマ「風林火山」の大森寿美男が脚本、「雨の首ふり坂」の河毛俊作が演出を担当した。
十三代目市川團十郎白猿襲名記念ドラマ特別企画「桶狭間~織田信長 覇王の誕生~」
フジテレビ系 2021年3月26日(金)21:00~23:32
松田龍平 コメント
オファーが来たときの感想
お家のために忠義を尽くしてきたまっすぐな男が、主である信勝を裏切り、変わり者と言われる信長に尽くすに至るその心は、柴田勝家を想像するにはとても面白いエピソードだと思いました。
歴史上の人物を演じることについて
動きひとつでも現代劇とは違うので、時代劇をやるうえではいろいろ気を付けなくてはいけないところがありますね。立ったり座ったりする動きひとつにしてもかなり違うと思いますから。そういう意味では、海老蔵さんの動きは見ていてほれぼれしましたね。撮影で切腹のシーンや介錯の所作を海老蔵さんに教えていただきました。やって見せてくださったのですが、なかなか同じようにはいかなくて悔しかったです。その時代の所作、動作を自然に見せるのは難しいなと実感しました。
柴田勝家を演じた感想
“織田信長”を描く数々の作品の中でも、今回のドラマで描かれているのは“桶狭間の戦い”での信長の青年期です。主君である信勝とともに謀反に失敗し、それでも信長に生かされた勝家が、信長を新たな主君として忠誠を誓い、どう戦に向かっていくのか、それまでの主君を裏切る勝家の思いを自分なりに演じました。
市川海老蔵との初共演について
今回はこの作品をやるうえでお会いできるのを楽しみにしていました。仕事でご一緒したのは初めてですが、僕が20代のときに飲みに連れて行ってもらったりしていて、今回、久しぶりにお会いするので、何か変化はあるかなと思っていたんですけど、相変わらず豪快で、おちゃめな人でした(笑)。撮影では、緊張感と遊びを両方持ってくる人だと思いました。海老蔵さんの演じる信長は見ていて想像をかき立てられる人物だったし、刺激をもらいました。
河毛俊作との仕事について
河毛監督とはドラマ「営業部長 吉良奈津子」(2016年)でご一緒してから2度目ですが、今回このような作品でまたご一緒できることをうれしく思っています。仕事では信頼していますし、何より河毛さんのお話はすごく面白いんです。
乗馬が初めてだということについて
そうなんです。時代劇もそんなに数多くやっているわけではないですが、馬に乗る役が今までなくて。ようやく夢が叶いました。今回の楽しみのひとつでしたね。
視聴者へのメッセージ
魅力的なキャストの皆さんで送る「桶狭間」。戦国時代を生きた武士たちの命を懸けた戦いをぜひご覧ください。お楽しみに。
黒木瞳 コメント
オファーが来たときの感想
海老蔵さんとは、舞台「オイディプス」(2019年)で、妻でありでも本当は母だったという役を演じておりましたので(お話をいただいたときは)なんとなくしっくりきました。市川新之助さんの時代から歌舞伎で拝見させていただいていましたし、お父様の團十郎さんとは夫婦を演じさせていただいたこともありますので、親近感も持っていました。海老蔵さんは、新之助さんの時代から、大変素晴らしく、天才だな、と客席で拝見してはため息が出たほどでしたので、今回、母親役を演じさせていただいて光栄でした。
土田御前という役について
土田御前は、鬼才な信長をどう扱っていいのかわからない、そしてどうしても弟・信勝のほうに愛情が偏ってしまう。その血のつながりがすごくやるせなかったんだろうなと思います。でも結局は息子ですから、憎しみながらもやっぱり愛していたんでしょうね。現場でも、信長からはなるべく離れて距離を置いて、逆に信勝とは笑顔でいようと。演じるときもそんな2人の息子との距離感を大切にしました。
市川海老蔵が演じる織田信長について
海老蔵さんが信長と伺ったときに、“視聴者の方はこれを待っていたのでは?”と思いました。能の“敦盛”のシーンも、華麗に舞うところに海老蔵さんならではの人間の業のようなものが入っていくのでは、と思いますので放送が楽しみです。
広瀬すずとの共演シーンについて
今回の作品は女性の出演者がほとんどいないので、数少ない女性の共演シーンでしたね。彼女は斎藤家から嫁いできていて、土田御前も土田家から嫁いできていて。そういう時代ですので、濃姫とのシーンはセリフこそ少ないのですが、女性同士でも共感できるものは感じましたし、視聴者にもそこは伝わると思います。信長と濃姫の夫婦仲がいいのはほかのドラマでも見たことがありますが、“自分にも鬼を分けてほしい”というセリフにありますように、あそこまで濃姫が能動態な作品は今まであまり観たことがないと思います。海老蔵さんの信長だからこそ、広瀬さんの新しい濃姫が生まれる……そう感じました。ほかにも、佐藤浩市さんの斎藤道三をはじめ、ご一緒できなかった方のシーンの放送も楽しみにしています。戦国時代ですから男性が多い作品ですけれど、そこにすごく人間ドラマがあって、駆け引きでありながら人の情をついてくる、そのあたりがすごくいい作品に仕上がっているのではと思います。
河毛俊作との仕事について
ドラマ「砂の器」(2019年)、その前に「パンドラ」(WOWOW / 2018年)でご一緒して。1年に1回ご一緒しているのであまり久しぶりとは感じませんでした。土田御前はあまり文献がないので、母親の切なさと強さを想像しながら、お話をさせていただき演じました。
視聴者へのメッセージ
今まで数々映像化されている“織田信長”の中でも、今回は“桶狭間”に集約されているところが、最大の見どころだと思います。“うつけ”と言われた信長が、家臣をまとめて今川義元に立ち向かっていく。そこまでの過程がとてもわかりやすく描かれていると思います。今川を破ってからの転換も面白いのですが、そこまでの礎みたいなものが描かれているというのがこの作品ならではの見どころだと思います。
佐藤浩市 コメント
オファーが来たときの感想
脚本家の大森さんとプロデューサー、監督と偶然お会いする機会があって、この作品の話を聞きました。そのときは、“美濃のマムシ”の役なら久しぶりに立ち回り(殺陣)もいいな、と話していました。正式にお話を伺ったときに、大森さんが本当に斎藤道三の立ち回りを台本に書いてきてくださったので、これはきちんとやらないといけないな、と(笑)。
斎藤道三を演じた感想
斎藤道三の生い立ちは諸説あって、しかも実際のところは本当かどうかもわからない怪しい人物。その怪しさを味わいとしてうまく出せればいいかなと思っていました。結髪さんも“普通の道三にしたくない”と、いろいろ工夫をしてくれたんです。僕自身、娘である帰蝶(少女期の濃姫)と政(まつりごと)の話をする場面では、事前に監督と話して崩して演じてみました。小さな子に政の話をするのにあえて崩した芝居をするという不可思議さに、エキセントリックな斎藤道三が出せればいいなと思いました。
道三が初めて織田信長と対面するシーンについて
初対面の相手に“何か”を感じたわけです。決して長い時間ではなかったけれど、その時間で相手の器であり、本当にうつけ者なのかを図ったんだと思います。のちに国を託そうとまで思った相手であり、信長もまた道三の戦の際に助けようと馬を走らせるまでの関係になった出会いなので、気合いを入れて挑みました。どんなに崩して演じても、時代劇にはビシッと決めるべきところがありますから。信長と道三がお互いに何かを感じて、その後の関係性につながるいい出会いをうまくできたのではないかと思います。
市川海老蔵との初共演について
これまでも何度かすれ違ったことはありました。共演は初めてでしたが、海老蔵さんのほうが僕にすごく気をつかってくれていて、ありがたかったですね。とても感謝しています。
視聴者へのメッセージ
なんといっても市川海老蔵が織田信長を演じていることが一番の魅力です。そこに魅力がなければ作品が成立しませんから。海老蔵さんらしい信長であり、海老蔵さんらしからぬ信長が出ていると思います。信長をはじめ歴史上の人物というのは、みんなが知っているけど実際に見たり話したりした人はいないわけで。どんなに資料で残っていても、それだけではない。どういう解釈でどう演じるかは人それぞれなのが歴史上の人物だと僕は思っているんです。そういう意味で、これまであった作品とはまた違った形の“桶狭間の戦い”であり、信長や道三などを楽しんでもらえればと思います。
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