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のんが劇場映画を初監督!コロナ禍の美大生描く主演作「Ribbon」2021年公開

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ナタリー

「Ribbon」メイキング写真

のんが劇場用の長編映画を初監督。主演も務めた「Ribbon」が2021年に公開される。

のんにとって長編映画の監督は、2019年に発表したYouTube Original「おちをつけなんせ」に続く2作目。「Ribbon」はコロナ禍で青春を奪われた美大生の姿を描く物語だ。多くの卒業式や卒業制作展が中止となり、学生たちの悲しみを目の当たりにしたのん。「コロナ禍で擦り切れた思いを、少しでもすくい上げる」という思いで映画を企画し、美大生への取材を重ね、自ら脚本も執筆した。

主人公はコロナ禍で卒展が中止となった美大に通う女性いつか。悲しむ間もなく、日の目を見なかった作品を持ち帰るが、いろいろな感情が渦巻き途方に暮れてしまう。心配してくれる父や母とも衝突。そんなとき、絵を描くことに夢中になったきっかけをくれた田中と再会する。未来をこじ開けようと懸命にもがく1人の美大生の姿がつづられていく。

2020年に主催するイベントの中止を決断し、悔しい思いを味わったというのん。「自粛期間を過ごしながら、音楽や映画や舞台などのエンタメや芸術の優先順位が下がっていくのをひしひしと感じていました」と昨年の心境を振り返る。そんな中、彼女は「エンタメや音楽やアートによって支えられている」と気付いた。

のんは「どんどんその思いが強くなって、いてもたってもいられず脚本を書き始めました。作品の主人公を自分の憧れである美大生にしようと決めてコロナ禍の美大生の方たちの状況を調べ始めました。そして、美大生の方たちの卒業制作を取り上げた記事を見つけました」と述懐。さらに「そこに書かれてあった『時間をかけて作ったものがゴミのように思えてしまった』というインタビューが、あまりに衝撃的で。自分の悔しさにも共鳴して膨れ上がって、この無念をなんとか晴らしたいと、脚本を書き進めていきました。コロナ禍で擦り切れた思いを、少しでもすくい上げるような映画になったら...。心を込めて作った映画です。みなさま、ぜひお楽しみにしていただけたら嬉しいです」と語っている。

劇中では、主人公のさまざまな感情の浮き沈みをカラフルなリボンアートで表現。時に鋭く尖り、時にしなやかに踊るようなリボンの動きを、「シン・ゴジラ」の監督・特技監督の樋口真嗣、准監督・特技統括の尾上克郎のタッグによる特撮で実現した。樋口が監督を務めた特報を兼ねている応援スペシャル映像「映画と生きる 映画に生きる」はYouTubeほかで公開中。その詳細は別記事で報じる。

のん コメント

昨年、新型ウイルスが蔓延し始め、私自身が主催する音楽フェスを開催直前に中止の決断をしました。あの時の悔しさは忘れられません。
そして、1度目の緊急事態宣言による自粛期間を過ごしながら、音楽や映画や舞台などのエンタメや芸術の優先順位が下がっていくのをひしひしと感じていました。
その中で改めて気付けたことは、自分は見てきたエンタメや音楽やアートによって支えられているということです。どんどんその思いが強くなって、いてもたってもいられず脚本を書き始めました。作品の主人公を自分の憧れである美大生にしようと決めてコロナ禍の美大生の方たちの状況を調べ始めました。そして、美大生の方たちの卒業制作を取り上げた記事を見つけました。そこに書かれてあった「時間をかけて作ったものがゴミのように思えてしまった」というインタビューが、あまりに衝撃的で。自分の悔しさにも共鳴して膨れ上がって、この無念をなんとか晴らしたいと、脚本を書き進めていきました。コロナ禍で擦り切れた思いを、少しでもすくい上げるような映画になったら...。心を込めて作った映画です。みなさま、ぜひお楽しみにしていただけたら嬉しいです。

(c)「Ribbon」フィルムパートナーズ