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親ロシア派との対立の背景に迫る映画「ウクライナから平和を叫ぶ」8月に緊急公開

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「ウクライナから平和を叫ぶ~ Peace to You All ~」ポスタービジュアル

ウクライナにおける親欧米派と親ロシア派の対立の背景に迫った2016年のドキュメンタリー「Peace to You All(英題)」が、「ウクライナから平和を叫ぶ~ Peace to You All ~」の邦題で8月6日より東京・ユーロスペースにて緊急公開される。

2022年2月に始まったロシアによる軍事侵攻で戦争状態にあるウクライナ。ロシアとヨーロッパに挟まれるその立地から、親ロシア派と親欧米派が対立してきた歴史がある。2013年のデモにより親ロシア派の大統領が追放され、親欧米派の政権が樹立。2014年4月にはロシアを後ろ盾とする分離主義勢力によって、ウクライナ東部でドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立が宣言された。そこからウクライナは、反政府武装勢力と見なされた両共和国との紛争状態に陥った。

スロバキアの写真家ユライ・ムラヴェツ Jr.は、分離主義勢力が支配する東部の村や紛争の最前線を取材。ドネツク側とウクライナ側の両方の住民の証言を記録し、現在も続く戦争の始まりと背景を映画「ウクライナから平和を叫ぶ」としてまとめあげた。

ムラヴェツ Jr.は日本での公開に際して「現在ウクライナで起きている戦争は、2022年2月24日に始まったものではありません。8年前の戦争が、新しい局面に変化したものなのです。そのため、現在起こっていることの全体像を把握するためには、時間をさかのぼる必要があります」とコメント。「長い間、世界はウクライナで起きていることを忘れていました。そして今、私たちはその代償を払っているのです。悲惨な崩壊を防ぐことができるのは、賢明で見識のある人々だけです。時間を割いて映画館に足を運び、学ぼうとする1人ひとりに心から感謝します」と語っている。

ムラヴェツ Jr.が2014年と2022年にウクライナで撮影した写真を使用したチャリティTシャツも販売。価格はいずれも税込3980円で、売上の一部はウクライナ大使館に寄付される。

ユライ・ムラヴェツ Jr. コメント

私のデビュー作「ウクライナから平和を叫ぶ」が、8月に皆さんの美しい国で上映されることを大変光栄に思います。この作品は2014年から2016年にかけて撮影しました。そして、今日世界中が注目しているウクライナ戦争のまさに始まりを捉えています。
現在ウクライナで起きている戦争は、2022年2月24日に始まったものではありません。8年前の戦争が、新しい局面に変化したものなのです。そのため、現在起こっていることの全体像を把握するためには、時間をさかのぼる必要があります。
私の映画が、完成から数年を経てもその意義を失わずにいることをうれしく思います。長い間、世界はウクライナで起きていることを忘れていました。そして今、私たちはその代償を払っているのです。悲惨な崩壊を防ぐことができるのは、賢明で見識のある人々だけです。時間を割いて映画館に足を運び、学ぼうとする1人ひとりに心から感謝します。

(c)All4films, s.r.o, Punkchart films, s.r.o., RTVS Rozhlas a televízia Slovenska