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「書かれた顔」4Kレストア版が3月公開、甫木元空や麿赤兒のコメントも到着

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「書かれた顔 4Kレストア版」メインビジュアル

ダニエル・シュミット監督作「書かれた顔」の4Kレストア版が3月11日より東京・ユーロスペースほか全国で順次公開されることがわかった。

シュミットが歌舞伎役者・坂東玉三郎を主人公に日本で撮影した本作。「鷺娘」「大蛇」「積恋雪関扉」を演じる玉三郎の姿が映し出される。玉三郎のほか、武原はん、杉村春子、大野一雄、蔦清小松朝じ、坂東弥十郎、宍戸開、永澤俊矢が出演した。

公開決定に際し、文筆家で選曲家の青野賢一、振付家・ダンサーの黒田育世、大駱駝艦主宰・舞踏家・俳優の麿赤兒ら各界著名人からのコメントも到着。「はだかのゆめ」などで知られる映画監督の甫木元空は「次から次へとジャンルをはみ出しながら動き続ける黄昏と映画。映画の謎がこの映画には散りばめられている、そんな気がします」とつづる。

YouTubeでは予告編が公開中だ。

※記事初出時、人物名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします

ダニエル・シュミット コメント

この映画はドキュメンタリーではありません。フィクションです。わたしは、黄昏についての物語、すなわち映画についての映画を作り上げようとしているのです。
わたしは坂東玉三郎という奇跡を何度も目のあたりにしてきました。けれど、わたしはその謎を、その秘密を、解き明かそうとは思いません。この作品は、その坂東玉三郎という秘密とともに作った映画であり、日本という秘密とともに作った映画なのです。

※公開当時パンフレットに掲載されたコメントを抜粋したもの

青野賢一(文筆家 / 選曲家)コメント

女形を演じることについて坂東玉三郎が語り、役のために顔を塗る姿をカメラがとらえるとき、フィクションの世界が現実を侵食する。作中の「黄昏芸者情話」の悲しくも甘美なノスタルジーと大野一雄の舞踏に心打たれた。

川口隆夫(ダンサー / 振付家)コメント

魂の水底の深い暗闇から湧き起こる大野一雄の踊りは、シュミットの映像の中でほわっと浮きがり、まるで水面を滑るように軽やかで優雅、しかもこの上なく愛くるしい。

川村美紀子(ダンサー / 振付家)コメント

その顔は誘う。ふと僕を香らせたかと思えば、ほの暗い奈落へと姿くらませて。いま追いかける、目くばせの先を。ひそやかに踊る唇を。

草野なつか(映画作家)コメント

幕が閉じて映画が始まる。
はざまの場所で<ごっこのできる人たち>が無邪気な笑顔や少女のようなはにかんだ表情をみせ、舞踏のブルーが、<こちら側>との距離を曖昧にする。
「黄昏芸者情話」の素晴らしい音設計を経て、時間も空間も超えた旅は終わりへ向かっていく。それでもきっと、幕は何度でも開くのだろう。

黒田育世(振付家 / ダンサー)コメント

かけがえのない芸で舞台のためにご自身を手放していく姿。
その美しいお姿が、厳しいお稽古と失敗の許されない本番の、気の遠くなる程の積み重ねであること。
この構図が異次元のそして異様な優しさに思えてなりません。
あの時舞台一面に湛えられた夢のような風景は、次元を超えた優しさによって観客に手渡されていたはずです。
たしか10歳だった私は、玉三郎さんの舞に取り憑かれ、その夢を大事に持ち帰り、40年近く経った今も心にずっとしまっています。
俳優の優の字をもう一度ずしんと手渡してくれる映画です。

リサ・スピリアールト(映画監督)コメント

舞と弦、隠れた鏡、重なる層。あやつる指と、舐める指。見終わったあと、私の心に青い宝石箱がありました。アメイジング!

甫木元空(映画監督)コメント

大学に入り授業で初めてみた映画が「書かれた顔」でした。
物語を飛び越える幸福なアクションの連続。登場人物の所作一つ一つが一筆書きの踊りの様に映画を貫く。
ドキュメンタリー? フィクション? 真実? 嘘? そんな事どうでもいいと言わんばかりにアクション映画でありミュージカル映画……
次から次へとジャンルをはみ出しながら動き続ける黄昏と映画。
映画の謎がこの映画には散りばめられている、そんな気がします。

麿赤兒(大駱駝艦主宰 / 舞踏家 / 俳優)コメント

日本のレジェンドたちの妖・怪・美をダニエル・シュミット監督が色鮮やかに織り上げる!
我々は秘密の花園に誘われ浮遊する。

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